聲の形の作者が死亡?デマの真相は京アニ事件との混同だった

「聲の形」の作者・大今良時さんは死亡しておらず、存命です。この死亡説は、映画版の総作画監督だった西屋太志さんが京都アニメーション放火事件で亡くなったことが、原作者と混同されて広まったものです。この記事では、死亡説が生まれた経緯と真相、大今良時さんの現在の活動、そして「聲の形」の打ち切り疑惑について詳しく解説します。

作品名 聲の形(こえのかたち)
作者 大今良時(おおいま よしとき)
連載誌 / 放送局 週刊少年マガジン(講談社)
連載期間 2013年36・37合併号〜2014年51号
巻数 全7巻
打ち切り判定 🟢 打ち切りではない(完結済み)
作者死亡説 デマ(作者は存命)

聲の形の作者が死亡したと言われる理由

「聲の形 作者 死亡」という検索が多くされていますが、大今良時さんは存命であり、死亡説は事実ではありません。ではなぜこのような噂が広まったのでしょうか。

理由1:京都アニメーション放火事件で映画スタッフが犠牲になった

死亡説が広まった最大の原因は、2019年7月18日に発生した京都アニメーション放火事件です。この事件では京都アニメーション第1スタジオが放火され、社員36名が命を落とすという痛ましい結果となりました。

映画「聲の形」は京都アニメーションが制作した作品であり、事件との関連が強く意識されました。事件の報道が続く中で、「聲の形」に関わったスタッフの安否を心配する声がSNS上で多数あがりました。

この事件で犠牲となった方の中に、映画「聲の形」の総作画監督を務めた西屋太志さんが含まれていました。西屋さんは映画のキャラクターデザインも担当しており、作品の視覚的な魅力を支えた重要な存在でした。

西屋太志さんの訃報が広まる過程で、「聲の形のスタッフが亡くなった」という情報が「聲の形の作者が亡くなった」と誤って伝わった可能性が高いと考えられています。映画版のスタッフと原作者を混同してしまう人が一定数いたのでしょう。

理由2:原作者がメディア露出の少ない作家だった

大今良時さんは、漫画家としてはメディアへの露出が多いタイプではありません。インタビュー記事はいくつか残っていますが、テレビ出演やSNSでの積極的な発信はほとんど見られず、近況を確認しづらい作家でした。

「聲の形」の連載が2014年に終了した後、次回作「不滅のあなたへ」が2016年に始まるまでの間にも空白期間がありました。こうした表舞台からの「不在」が、死亡説に信憑性を持たせてしまった面があります。

一般的に、活動状況が見えにくい著名人ほど根拠のない噂が広まりやすい傾向があります。大今良時さんの場合も、作品の知名度に対して作者個人の情報が少なかったことが、デマの拡散を助長したと考えられます。

理由3:作品内の重いテーマが「死」のイメージと結びついた

「聲の形」はいじめ・聴覚障害・自殺未遂といった重いテーマを扱った作品です。物語の中では主人公の石田将也が自殺を考えるシーンや、ヒロインの西宮硝子がベランダから飛び降りようとするシーンが描かれています。

こうした作品の内容が、作者自身の「死」というワードと無意識に結びつき、噂が広まりやすい土壌を作っていた可能性があります。実際に、作品のテーマと作者の安否は全く無関係であり、大今良時さんは作品完結後も精力的に活動を続けています。

また、京アニ事件という実際の悲劇と、作品中の重いテーマが重なったことで、SNS上で事実と異なる情報が拡散しやすい状況が生まれていたと言えるでしょう。

聲の形の作者の現在

大今良時さんは存命であり、漫画家として活動を続けています。ここでは作者の現在の状況を詳しく見ていきます。

大今良時さんは存命で漫画家として活動中

大今良時さんは1989年3月15日生まれの女性漫画家です。大垣女子短期大学在学中にデビューし、「マルドゥック・スクランブル」(2009年〜2012年)の漫画版で連載デビューを果たしました。

母親が手話通訳者であるという家庭環境が、「聲の形」の手話描写に大きく影響しています。姉がアシスタントとして制作を手伝っていたことも知られています。

2026年3月現在、大今良時さんが亡くなったという公式発表や報道は一切ありません。死亡説は完全なデマです。

「不滅のあなたへ」を2025年6月に完結

「聲の形」完結後、大今良時さんは2016年から週刊少年マガジンで「不滅のあなたへ」の連載を開始しました。不老不死の存在「フシ」が人間たちとの出会いを通じて成長していく壮大なファンタジー作品です。

作品は「前世編」「現世編」「来世編」の三部構成で展開され、2025年6月4日発売の週刊少年マガジン27号で完結しました。単行本は全25巻で、累計発行部数は400万部(2025年4月時点)を記録しています。

同作は第43回講談社漫画賞(少年部門)を受賞し、テレビアニメも3期まで制作されるなど高い評価を受けました。約9年にわたる長期連載を完走したこと自体が、作者が健在である何よりの証拠です。

聲の形が打ち切りと言われた理由

「聲の形」には打ち切り疑惑もありますが、結論としては打ち切りではありません。なぜこのような誤解が生まれたのか、その背景を解説します。

理由1:全7巻という巻数の少なさ

週刊少年マガジンの連載作品としては、全7巻は比較的短い部類に入ります。同誌の人気作品は20巻以上続くケースが多いため、「7巻で終わった=打ち切られた」と推測する読者が出てきました。

しかし、大今良時さんはインタビューで「長くても10巻程度にまとめたい、というのが連載開始前からの希望でした」と語っています。つまり、全7巻という巻数は作者が当初から想定していた範囲内であり、打ち切りによる短縮ではありません。

物語は石田将也と西宮硝子の成人式の場面で幕を閉じており、駆け足で畳んだ印象はなく、余韻のある最終回として描かれています。連載期間は約1年3ヶ月(2013年8月〜2014年11月)で、全62話が掲載されました。

理由2:連載前に掲載拒否された経緯がある

「聲の形」には複雑な掲載経緯があります。大今良時さんが最初にこの作品を持ち込んだ際、いじめや障害というテーマの扱いが難しいとして、一度は掲載を見送られたとされています。

その後、2011年に「別冊少年マガジン」2月号で読み切り版が掲載され、2013年に「週刊少年マガジン」12号でリメイク読み切りが掲載されました。読み切りへの反響が大きかったことから、ようやく連載化が実現しています。

この「掲載を断られた」というエピソードが、「聲の形は出版社から良く思われていなかった→打ち切りにされた」という誤った連想につながった可能性があります。実際には、連載化後は高い人気を獲得しており、打ち切りとは無縁の作品でした。

聲の形が打ち切りではない根拠

「聲の形」が打ち切りではなく、計画通りに完結した作品であることを裏付ける根拠は複数あります。

作者が連載前から巻数を想定していた

先述の通り、大今良時さんは連載開始前から「10巻程度にまとめたい」という構想を持っていました。全7巻での完結はこの構想の範囲内であり、作者自身の意図に基づいた終了です。

最終話(第62話)は成人式という節目の場面で締めくくられており、物語として自然な着地点が用意されていました。打ち切り作品に見られるような、伏線の放棄や急な展開の圧縮は見られません。

数々の漫画賞を受賞した実績

「聲の形」は連載中から高い評価を受けていました。「このマンガがすごい!2015」オトコ編で第1位を獲得し、「マンガ大賞2015」でも第3位にランクインしています。

さらに、第19回手塚治虫文化賞の新生賞も受賞しました。これだけの評価を受けている作品を、出版社が打ち切る理由はありません。受賞歴は作品の質と人気を客観的に証明しています。

映画化による大ヒット

2016年9月17日に京都アニメーション制作の劇場アニメが公開されました。監督は山田尚子さん、脚本は吉田玲子さんが担当しています。

全国120館という小規模公開ながら、最終的に興行収入23億円、累計動員177万人を達成する大ヒットとなりました。第40回日本アカデミー賞の優秀アニメーション作品賞も受賞しています。

打ち切り作品が映画化されてここまでのヒットを記録することは考えにくく、「聲の形」が打ち切りではなかったことの証左と言えるでしょう。

聲の形を読むなら電子書籍がお得

「聲の形」は全7巻で完結しているため、まとめ買いしやすい作品です。全巻購入の場合、1冊あたり約500円前後として合計約3,500円程度が目安になります。

電子書籍であれば場所を取らず、スマホやタブレットでいつでも読み返すことができます。初回限定クーポンを利用すればさらにお得に購入できるサービスもあるので、気になる方はチェックしてみてください。


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