『トリコ』の漫画は打ち切りではなく、全43巻で完結した作品です。ただしアニメ版は視聴率の低迷や劇場版の興行不振により、原作の途中にあたる全147話で放送を終了しており、こちらは実質的な打ち切りといえます。この記事では、トリコが打ち切りと言われた理由、アニメ版が終了した経緯、そして最終回の評価まで詳しく解説します。
| 作品名 | トリコ(TORIKO) |
|---|---|
| 作者 | 島袋光年 |
| 連載誌 / 放送局 | 週刊少年ジャンプ(集英社) / フジテレビ系(アニメ) |
| 連載期間 | 2008年25号〜2016年51号 |
| 巻数 | 全43巻 |
| 打ち切り判定 | 🟢 打ち切りではない(完結済み) ※アニメ版は実質打ち切り |
トリコが打ち切りと言われた理由
『トリコ』は8年半にわたって週刊少年ジャンプで連載された人気作品ですが、「打ち切りだったのでは?」という声がネット上では根強く存在します。その背景には、連載後期のいくつかの要因が絡んでいます。
理由1:連載後期の掲載順低下
トリコの連載後期、特に「グルメ界編」に入ってからは、週刊少年ジャンプ誌内での掲載順位が目に見えて低下していきました。連載初期〜中期の「人間界編」では中位以上をキープしていましたが、後半はジャンプの後ろの方に掲載されることが増えています。
週刊少年ジャンプでは掲載順位がアンケート人気を反映していると言われており、後方に掲載されること自体が「人気がない」「打ち切りが近い」というイメージにつながりやすい構造があります。
実際にはトリコは全43巻という長期連載を全うしており、掲載順が下がったからといって打ち切りになったわけではありません。しかし、リアルタイムで読んでいた読者にとっては「このまま打ち切られるのでは」という不安を感じさせる要因でした。
理由2:グルメ界編の駆け足展開
トリコの物語は大きく「人間界編」と「グルメ界編」に分かれます。人間界編が約29巻分かけてじっくり描かれたのに対し、グルメ界編は約14巻で完結しました。グルメ界は人間界よりもはるかに広大な世界として描かれていたため、この巻数差に違和感を持つ読者は少なくありません。
特に終盤では、八王(グルメ界を支配する8体の王)との戦いや、GOD・アカシアといったフルコース食材の獲得が短期間で一気に進みました。中盤まで丁寧に描かれていた世界観の掘り下げと比べると、終盤の展開テンポが急加速した印象を受けた読者が多かったようです。
この駆け足感が「打ち切りのために畳んだのではないか」という憶測を生みましたが、作品としては最終話まで掲載され、物語の決着はつけられています。
理由3:アニメ版の打ち切り終了
トリコが「打ち切り」と言われる最大の原因は、実はアニメ版にあります。2014年3月に全147話で放送を終了したアニメ版は、原作の「人間界編」までしか描いておらず、その後の「グルメ界編」はアニメ化されていません。
原作がまだ連載中だったにもかかわらずアニメが終了したことで、「打ち切り」というイメージが強く定着しました。アニメから入ったファンにとっては、物語が途中で終わったように映ったためです。
漫画の打ち切りとアニメの打ち切りが混同されているケースが多く、「トリコ 打ち切り」で検索する人の中にはアニメ版の終了について知りたい人も含まれています。漫画自体は2016年まで連載が続き、最終話まで掲載されて完結しました。
トリコのアニメが打ち切りになった理由
漫画版は完結済みですが、アニメ版のトリコは原作途中で放送を終了しています。アニメ版が終了に至った背景には、複数の要因がありました。
視聴率の低迷
アニメ『トリコ』は2011年4月3日から日曜朝9時枠でフジテレビ系にて放送が開始されました。初回は『ONE PIECE』とのコラボレーションエピソードが放送され、視聴率は10%を超える好スタートを切っています。
しかし、その後の視聴率は徐々に下がり、平均5〜6%前後で推移するようになりました。日曜朝のアニメ枠としては決して壊滅的な数字ではないものの、初回の半分以下にまで落ち込んだことで、番組の求心力が低下していったとみられます。
同時間帯で安定した視聴率を稼げる別番組への切り替えが検討される中、トリコの放送継続は難しい状況になっていきました。
劇場版の興行不振
2013年7月に公開された『劇場版トリコ 美食神の超食宝(スペシャルメニュー)』は、興行収入が低調な結果に終わりました。同時期に公開された他のジャンプ作品の劇場版と比較しても厳しい数字だったとされています。
劇場版の興行成績は、アニメシリーズの商業的価値を測る重要な指標です。この結果がアニメ版の継続判断に影響を与えた可能性は高いでしょう。
テレビアニメの視聴率低下と合わせて、トリコのアニメとしての商業的な勢いが衰えていたことは否定できません。
ドラゴンボールへの枠交代
トリコの放送終了と入れ替わる形で、2015年7月からは同じフジテレビ日曜朝の枠で『ドラゴンボール超』の放送が開始されました。世界的な人気を誇るドラゴンボールシリーズの新作であり、より高い視聴率と商業的成功が見込める番組への切り替えです。
放送枠は限られているため、新たな強力コンテンツの投入にあたってトリコの枠が譲られた形になります。トリコの終了後、2014年4月から2015年6月までは同枠で別番組が放送され、その後ドラゴンボール超へと引き継がれました。
結果として、トリコのアニメは原作29巻あたりの「クッキングフェスティバル編」までを描いた段階で終了し、その後の「グルメ界編」は映像化されないままとなっています。
トリコのアニメ最終回がひどいと言われる理由
アニメ版トリコは全147話で放送を終了しましたが、その最終回について「ひどい」という声が上がっています。これにはいくつかの具体的な理由があります。
原作の途中で終了した未消化感
アニメの最終回は、原作でいう「クッキングフェスティバル編」の区切りに合わせた形で締めくくられました。しかし原作の物語全体から見ると、これはまだ折り返し地点に過ぎません。この後にはグルメ界の探索、八王との対峙、アカシアとの決戦など、物語の核心が控えていました。
原作を読んでいるファンにとっては「一番面白い部分がこれから」という段階での終了であり、物語の最も重要な部分が描かれないまま打ち切られたという不満は大きかったようです。
アニメオリジナルの展開を交えながら一応の区切りはつけられたものの、原作の壮大なスケールを知る読者にとっては消化不良と感じられる終わり方でした。
アニメオリジナル展開への不満
アニメ版トリコでは、原作にはないオリジナルエピソードが複数挿入されていました。これ自体は長期アニメではよくある手法ですが、トリコの場合はオリジナル回の質に対する不満の声がファンの間で見られました。
原作が持つ壮大な世界観やグルメバトルの緊張感と比べると、オリジナルエピソードはどうしても薄味になりがちです。特に連載に追いつかないためのペース調整として挿入されたエピソードには、ストーリーの勢いを削いでいるという批判がありました。
こうしたアニメオリジナル展開の積み重ねが、最終的な作品評価にも影響を与えたと考えられます。
表現規制による迫力の低下
アニメ版トリコは日曜朝の時間帯に放送されていたため、原作にあるような激しいバトル描写に表現上の制約がかかっていました。原作では血が描かれるような戦闘シーンでも、アニメでは流血表現がカットされていることが多く、戦いの迫力が大きく削がれていたという指摘があります。
トリコという作品の魅力のひとつは、美食屋たちが命をかけて危険な食材を獲得するサバイバル感にあります。表現規制によってこの緊張感が薄まったことで、「原作と比べてひどい」という評価につながった面があるでしょう。
放送枠の都合上やむを得ない部分もありますが、深夜枠や配信であればまた違った評価になっていた可能性があります。
トリコが打ち切りではない根拠
アニメ版は実質的な打ち切りですが、漫画版のトリコについては打ち切りではないと言える明確な根拠があります。
全43巻・8年半の連載実績
トリコは2008年25号から2016年51号まで、約8年半にわたって週刊少年ジャンプで連載されました。全43巻という巻数は、ジャンプの歴代作品の中でも長期連載に分類されます。
打ち切り作品の多くは全3〜5巻程度で終了するのが一般的であり、43巻という巻数は打ち切りとは到底言えない数字です。後半に掲載順が低下した時期があったとしても、それだけの長期間連載が認められていたこと自体が、作品への一定の評価を示しています。
累計発行部数3000万部の実績
トリコのシリーズ累計発行部数は3000万部を突破しています(2023年8月時点)。この数字はジャンプ作品の中でも上位に位置する発行部数です。
打ち切り作品でこの規模の発行部数に達することはまずありません。3000万部という数字は、トリコが商業的に成功した作品であったことを裏付けています。
最終話まで描き切った完結
トリコの最終回では、トリコたちがフルコースを完成させ、復興した世界での数年後の姿が描かれました。さらに宇宙への新たな冒険を示唆する形で物語が締めくくられており、投げっぱなしの打ち切りエンドではありません。
「トリコが最終回で食べられる」というネタがインターネット上で出回っていますが、これはいわゆる「トリコ最終回構文」と呼ばれるジョークであり、実際の最終回の内容とは全く異なります。
実際には、「どんな美味いもんが待ってるんだろうなぁ…楽しみだぜ」というトリコのセリフで幕を閉じており、作品のテーマである「食の冒険」にふさわしい結末となっています。
トリコの作者・島袋光年の現在
『トリコ』の作者である島袋光年先生は、トリコ完結後も漫画家として活動を続けています。
次回作『BUILD KING』と読切活動
トリコ完結後、島袋光年先生は2020年11月から週刊少年ジャンプで『BUILD KING(ビルドキング)』の連載を開始しました。「建築バトル」という新ジャンルに挑戦した意欲作でしたが、2021年4月に全3巻で連載終了となっています。
その後は読切作品を中心に活動しており、2023年9月には少年ジャンプ+でトリコ生誕15周年を記念した読切『ヤバイ』を発表しました。2025年7月にも週刊少年ジャンプ36・37合併号に読切『バカバトル』が掲載されています。
2026年3月時点で連載中の作品はありませんが、読切の発表は継続しており、次回連載に向けた準備期間とみられます。『世紀末リーダー伝たけし!』『トリコ』と2本のヒット作を生み出した実績のある作者だけに、次回作への期待は高いでしょう。
トリコのアニメは何巻・何話まで?続きは原作の何巻から?
アニメ版トリコは全147話で、原作漫画の約29巻あたりまでの内容が映像化されています。具体的には「クッキングフェスティバル編」の区切りまでです。
アニメの続きを原作で読みたい場合は、29巻〜30巻あたりから読み始めるのがおすすめです。ただしアニメオリジナルの展開もあるため、できれば1巻から通して読むと、アニメでは描かれなかった細かな描写や伏線も楽しめます。
アニメ化されなかった「グルメ界編」(30巻〜43巻)は、トリコの物語の中でも特にスケールの大きなエピソードが展開される部分です。八王との戦い、GODの獲得、アカシアとの最終決戦など、見どころが凝縮されています。
トリコを読むなら電子書籍がお得
トリコは全43巻で完結しており、電子書籍であればまとめて購入することが可能です。紙の単行本は一部品薄になっている巻もあるため、全巻そろえるなら電子書籍の方が確実です。
43巻分をまとめて読むと、人間界編からグルメ界編への壮大なスケールアップを一気に体験できます。アニメしか見ていなかった方にとっては、アニメで描かれなかったグルメ界編を読めるのは大きな魅力でしょう。

