ジャイガンティスの打ち切り理由!全5巻で終了した3つの原因を解説

『GIGANTIS―ジャイガンティス―』は、全5巻で打ち切り終了した作品です。テラフォーマーズの作画担当・橘賢一先生が手がけたSFサバイバル漫画でしたが、前作との類似性や展開の遅さが影響し、物語が完結しないまま連載が終了しました。この記事では、ジャイガンティスが打ち切りになった具体的な理由と、作者の現在の活動状況について解説します。

作品名 GIGANTIS―ジャイガンティス―
作者 原作:小森陽一 / 漫画:橘賢一 / 構成:山本隆之
連載誌 / 放送局 グランドジャンプ(集英社)
連載期間 2021年17号〜2023年15号
巻数 全5巻
打ち切り判定 🔴 打ち切り確定

ジャイガンティスが打ち切りになった理由

ジャイガンティスは小森陽一先生の小説『GIGANTIS volume1 Birth』を原作とした漫画化(コミカライズ)作品です。2021年からグランドジャンプで連載が始まりましたが、わずか2年ほどで連載終了となりました。打ち切りに至った理由は主に3つあります。

理由1:テラフォーマーズとの類似性が指摘された

打ち切りの最大の原因とされるのが、橘賢一先生の前作『テラフォーマーズ』との設定・展開の類似性です。ジャイガンティスは長崎県対馬を舞台に、謎の生命体「イアス」が人間を捕食・同化するSFサバイバル作品ですが、この「未知の生命体が人類を脅かす」「主人公側が特殊な力で対抗する」という構図がテラフォーマーズと重なるとして、連載開始直後から読者に指摘されていました。

特に問題視されたのが、イアスの能力設定です。イアスは捕食した生物の能力を取り込む特性を持っていますが、これはテラフォーマーズで人類が地球の生物の能力を使って戦う「バグズ手術」の仕組みと構造的に似ています。「捕食した相手と同化して強くなる」という能力が物語の核心にある点が共通しており、連載開始時から「テラフォーマーズの焼き直しではないか」という評価がネット上に広まりました。

2021年の連載開始当時、まとめサイトやSNSでは「テラフォーマーズの作画担当がテラフォーマーズそっくりの新連載を始めた」という話題が拡散しました。作画担当が同じ橘賢一先生であるため絵柄も似ており、初見で「テラフォーマーズの新章」と誤解する読者もいたほどです。テラフォーマーズでは「火星のゴキブリvs人類」、ジャイガンティスでは「対馬の謎の生命体vs人類」という構図で、舞台が変わっただけという印象を持たれてしまいました。

もちろん、ジャイガンティスには独自の要素もありました。主人公のゲンが「超巨神(ジャイガンティス)」と呼ばれる巨大な姿に変身する展開や、対馬という実在の島を舞台にしたサバイバル描写など、テラフォーマーズとは異なる魅力もあります。しかし、第一印象で「パクリ」というレッテルを貼られてしまったことが新規読者の獲得を困難にし、作品の評価に大きく影響したと言えるでしょう。

理由2:隔週連載による展開の遅さ

ジャイガンティスはグランドジャンプでの連載作品でした。グランドジャンプは月2回刊行の青年漫画誌であるため、週刊誌と比べるとストーリーの進行がどうしても遅くなります。SFサバイバルという緊張感のあるジャンルにおいて、この更新頻度の遅さは読者の熱量を維持する上で不利に働きました。

実際に、ネット上では「展開が遅すぎる」「話がなかなか進まない」「驚くほどテンポが悪い」という声が多く上がっていました。対馬に現れたイアスの脅威が広がっていく序盤の展開が冗長に感じられたという指摘が多く、連載初期の段階で「もうすぐ打ち切りでは」と予想する読者もいたほどです。

グランドジャンプはヤングジャンプの姉妹誌にあたる青年漫画誌で、実力派作家の連載が揃う誌面です。そうした競争の中で、テンポの遅さは致命的でした。グランドジャンプでは長期連載作品も多い一方で、読者の支持を得られなかった作品は比較的早い段階で打ち切られる傾向があります。全5巻という短い巻数は、読者アンケートの結果が芳しくなかったことを示唆しています。

全82話を5巻にまとめた構成ですが、物語の核心に迫る前に連載が終了しており、中盤以降は駆け足になった印象を受ける読者も少なくありませんでした。序盤の展開の遅さと後半の駆け足感のギャップが、打ち切り作品に見られる典型的なパターンだったと言えます。

理由3:テラフォーマーズの連載再開を望む読者層との競合

橘賢一先生がジャイガンティスの連載を開始した背景には、テラフォーマーズの長期休載がありました。テラフォーマーズは原作者・貴家悠先生の体調不良により2019年頃から長期休載に入っており、その休載期間中に橘先生が新たに手がけた作品がジャイガンティスでした。2021年8月発売のグランドジャンプ17号から連載がスタートしています。

しかし、テラフォーマーズのファンの多くが望んでいたのは「テラフォーマーズの連載再開」であり、橘先生の新作であっても別の作品に対する期待値は低い状態でした。Yahoo!知恵袋などでも「テラフォーマーズの連載再開を待ち望んでいる。ジャイガンティスを読む価値はあるか」といった質問が投稿されており、読者の関心がテラフォーマーズに向いていたことがわかります。

テラフォーマーズは2014年と2016年にTVアニメ化、2016年には実写映画化もされた大型タイトルです。その作画担当が別の作品を始めたことに対して「テラフォーマーズを描いてほしい」「こんな作品を描いている暇があるなら本編を進めてほしい」という声が少なくありませんでした。橘先生の画力を求める読者は多かったものの、その期待はあくまでテラフォーマーズに向けられていたのです。

結果として、ジャイガンティスはテラフォーマーズの「代替作品」「つなぎの連載」という位置づけから抜け出せず、独自のファン層を十分に獲得できないまま連載終了を迎えることになりました。テラフォーマーズという大きな前作の存在が、新作の評価にとって足かせとなった形です。実際にジャイガンティスの連載終了後、2024年4月にテラフォーマーズが5年ぶりに連載再開したことからも、橘先生のリソースがテラフォーマーズに戻ったことがうかがえます。

ジャイガンティスの打ち切りに対するファンの反応

ジャイガンティスの連載終了に対して、読者からはさまざまな声が上がりました。

SNSでの評価

ネット上では「いつの間にか終わっていた」「知らないうちに完結していた」という反応が目立ちました。グランドジャンプという掲載誌の特性上、週刊少年ジャンプやヤングジャンプと比べると読者数が限られており、連載終了の話題自体があまり広まらなかったという側面があります。

一方で、実際に読んだ読者からは「テラフォーマーズに似ていると言われるが、読んでみると面白い」「設定は好きだったのに残念」という声も見られました。作品自体の画力やSFサバイバルとしての世界観は評価されており、橘賢一先生の作画クオリティに対する評価は高いままでした。

掲示板では「どこかで見たことのある感じがすごいけど面白い」「めちゃくちゃ面白い」という好意的な感想もあり、テラフォーマーズとの類似性を認めつつも楽しんでいた読者も一定数いたことがうかがえます。打ち切りに対して「もったいない」と感じるファンもいたようです。

ただし、グランドジャンプは週刊少年ジャンプほど話題になりにくい掲載誌であるため、作品を知らないまま終わってしまったという層も多かったと考えられます。認知度の低さも、打ち切りの一因だったと言えるかもしれません。

最終回の評価

ジャイガンティスの最終回は、物語が完全に決着しない形で終了しています。イアスの蔓延により対馬奪還作戦が絶望的な状況に陥る中、草加枝がミサキを連れて脱出を試み、ジャイガンティス化する力を失ったゲンがリンの提案する最終作戦に命を賭けるという展開で幕を閉じました。

いわゆる「俺たちの戦いはこれからだ」エンドと呼ばれる終わり方であり、人類の希望である「超巨神(ジャイガンティス)」が再び現れるのかどうかという最大の謎が明かされないまま完結しています。このような終わり方は、打ち切り漫画に典型的なパターンです。

本来であればさらに長く続くはずだった物語を、連載終了に合わせて急遽まとめた印象が強く、読者からも「もっと続きが読みたかった」「中途半端に終わってしまった」という声が多く見られました。

最終5巻の帯には「絶望に喰われるSFサバイバル、完結!!」と記載されていますが、ストーリーとしては未解決の要素が残った状態であり、実質的には打ち切りによる強制終了であったと考えるのが自然です。最終巻は2023年8月18日に発売されました。

ジャイガンティスの作者の現在

ジャイガンティスは原作・漫画・構成の3名体制で制作されていました。それぞれの現在の活動状況を紹介します。

橘賢一先生(漫画担当)の現在

橘賢一先生は、ジャイガンティス終了後にテラフォーマーズの連載に復帰しています。テラフォーマーズは約5年間の長期休載を経て、2024年4月に週刊ヤングジャンプで連載が再開されました。

ただし、再開後も安定した連載ペースとはなっていません。2024年4月の再開後、2025年4月に第69話が掲載されましたが、その後再び休載に入りました。原作者の貴家悠先生にお子さんが生まれたことも影響しており、2025年12月に約8カ月ぶりに第70話が掲載されるなど、不定期連載の状態が続いています。

橘先生はテラフォーマーズの作画に専念している状態であり、ジャイガンティスの続編や新作漫画に関する発表は確認されていません。

小森陽一先生(原作担当)の現在

原作を担当した小森陽一先生は、小説家・漫画原作者・脚本家として幅広く活動しています。映画・ドラマ化された『海猿』の原案者としても知られる作家です。

ジャイガンティスはもともと小森先生の小説『GIGANTIS volume1 Birth』が原作であり、その漫画化(コミカライズ)作品でした。漫画版は打ち切りとなりましたが、原作小説自体は独立した作品として読むことが可能です。2025年1月には集英社文庫から新作小説『ツイン・アース』を刊行しており、小説家としての執筆活動を精力的に継続しています。

小森先生はこれまでも『トッキュー!!』(作画:久保ミツロウ)や『海猿』(作画:佐藤秀峰)など複数の漫画原作を手がけてきた実績があります。海上保安庁をテーマにした作品が多いことでも知られており、ジャイガンティスのようなSF作品は小森先生にとっても挑戦的な題材でした。

なお、構成を担当した山本隆之先生については、ジャイガンティス以降の新作に関する公式発表は確認されていません。

橘賢一先生の他の作品

橘賢一先生の代表作は、何といっても『テラフォーマーズ』です。貴家悠先生が原作、橘賢一先生が作画を担当するSFアクション漫画で、2012年から週刊ヤングジャンプで連載されています。火星のゴキブリ型生物と人類の戦いを描いた作品で、2014年と2016年にTVアニメ化、2016年には実写映画化もされました。

テラフォーマーズは長期休載を経て2024年4月に連載が再開されましたが、その後も不定期連載の状態が続いています。2025年12月に約8カ月ぶりに第70話が掲載されており、完結に向けて少しずつ物語が進んでいる状況です。テラフォーマーズが好きな方であれば、ジャイガンティスにも共通する橘先生の画力を楽しめるでしょう。

ジャイガンティスを読むなら電子書籍がお得

ジャイガンティスは全5巻で完結しているため、まとめ読みしやすい作品です。電子書籍版であれば、全巻購入しても手頃な価格で揃えられます。

打ち切りという結末ではありますが、橘賢一先生の迫力ある作画と、対馬を舞台にしたSFサバイバルの世界観は読み応えがあります。テラフォーマーズが好きな方や、SFサバイバル作品に興味がある方は、全5巻という手軽なボリュームで一気に楽しめるでしょう。

少年ジャンプ+(ジャンプラ)では第1話から数話が無料で公開されていることもあるため、まずは試し読みで雰囲気を確認してから購入を検討するのも良いかもしれません。対馬の地理や文化が丁寧に描写されている点も、この作品ならではの見どころです。


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