バビロンの最終回がひどいと言われる理由!原作未完で結末が変わった真相を解説

アニメ『バビロン』の最終回は、原作小説が未完結のままアニメ化されたことで結末が大きく改変され、多くの視聴者から「ひどい」と酷評されました。

Amazonレビューが大荒れになり「時間を無駄にした」「風呂敷を畳めていない」といった声が噴出した背景には、放送中断による期待値の上昇や、哲学的テーマの消化不良など複数の要因があります。

この記事では、バビロンの最終回がひどいと言われる具体的な理由と、打ち切りだったのかどうか、そして作者・野﨑まどの現在の活動状況について解説します。

作品名 バビロン
作者 野﨑まど
連載誌 / 放送局 講談社タイガ(小説) / TOKYO MX・BS11ほか(アニメ)
連載期間 小説:2015年10月〜2017年11月 / アニメ:2019年10月〜2020年1月
巻数 小説 全3巻 / アニメ 全12話
打ち切り判定 🟢 打ち切りではない(完結済み)

バビロンの最終回がひどいと言われる理由

アニメ『バビロン』は2019年秋アニメの中でも屈指の問題作として話題になりました。検事・正崎善が「自殺法」という前代未聞の法律と、魔性の女・曲世愛を追うサスペンスは、序盤から視聴者を強く引き込みました。

しかし、後半に進むにつれて評価は急落していきます。あにこれβでの総合評価は69.6点、Filmarksでは3.6点と、2019年秋アニメの中でも低めの水準にとどまりました。ここでは、最終回がひどいと言われる具体的な理由を整理します。

理由1:原作小説が未完結のままアニメ化された

最終回が批判された最大の原因は、原作小説が完結していない状態でアニメ化が進められたことにあります。原作『バビロン』は講談社タイガから全3巻が刊行されていますが、第3巻『バビロンIII ―終―』の末尾には「つづく」と記載されており、物語は完結していません。

当初は第4巻がアニメ放送前に刊行される予定だったとされていますが、実際には刊行されないままアニメの制作が進行しました。原作者の野﨑まど自身がアニメのシリーズ構成を担当しており、物語の帰結を知る当事者ではあったものの、小説としての完結を見ないまま全12話に収める必要がありました。

この「原作未完結のままアニメ化する」という構造的な問題が、最終回への不満の根本にあります。小説の続きが出ていれば描けたであろう曲世愛の正体や自殺法の帰結が、アニメでは中途半端なまま終わってしまったのです。

アニメーション制作を担当したREVOROOTと製作のツインエンジンにとっても、原作が未完という状況は制作上の大きなハードルだったはずです。全12話という限られた話数の中で、まだ描かれていない物語の結末をどう着地させるかという難題を抱えたまま、制作が進められました。

結果として、アニメ独自の結末を用意せざるを得なくなり、それが次の批判点につながっていきます。

理由2:原作と大きく異なるアニメオリジナルの結末

アニメ最終話(第12話「終」)は、原作小説第3巻とは異なる展開で幕を閉じました。特に物語の核心部分である2つの場面が大きく改変されています。

1つ目は、アメリカ大統領アレックスの最期です。原作では飛び降りによる壮絶な死を遂げますが、アニメでは正崎の手による射殺という形に変更されました。物語のテーマである「善悪の境界」を正崎自身の行動で体現させようとした意図は読み取れますが、唐突な展開に感じた視聴者が多かったようです。

2つ目は、主人公・正崎善のラストシーンです。原作では正崎が生存し、曲世愛との対決にも決着がつかないまま「つづく」となります。一方、アニメでは正崎の生死が曖昧なまま物語が終了し、視聴者に委ねる形をとりました。

この改変により、原作ファンからは「原作の緊張感ある余韻が失われた」という批判が上がりました。原作を読んでいない視聴者にとっても、主人公の結末が明確に描かれないことは大きな不満の種です。

Amazonレビューでは「茶番アニメ」「意味不明」といった厳しい言葉が並び、レビュー欄は大荒れとなりました。ロケットニュース24でも「嘘みたいな最終回」として取り上げられるなど、最終回の改変は大きな波紋を呼んでいます。

理由3:伏線が回収されず物語の風呂敷が畳まれなかった

『バビロン』は「自殺法」という前代未聞の法律をめぐるサスペンスとして、序盤から多くの謎と伏線を張り巡らせていました。曲世愛の正体や能力の仕組み、自殺法の本当の目的、東京西部の新域構想の全貌など、視聴者が答えを求めていた要素は数多くあります。

しかし最終回を迎えても、これらの謎の大半は未解決のまま残されました。特に曲世愛の「人を死に導く力」がどのようなメカニズムなのか、なぜ彼女がそのような行動をとるのかという作品の核心部分は、最後まで明確な説明がありませんでした。

第7話までの前半パートでは、検察サスペンスとしての緻密な展開が高く評価されていただけに、後半の失速は余計に目立ちます。中盤以降、舞台が日本からアメリカに移ってスケールが拡大した結果、物語の焦点がぼやけたという指摘もあります。

「広げた風呂敷をたためていない」という批判は、まさにこの伏線未回収の問題を端的に表しています。善悪という哲学的テーマを前面に押し出したものの、サスペンスとしての解決と哲学的問いかけの両立ができなかったことが、「ひどい」という評価につながりました。

理由4:第7話以降の放送中断で期待値が上がりすぎた

2019年11月18日に放送された第7話は、作中屈指の衝撃的な展開で大きな話題を呼びました。SNS上では「よく放送できた」「衝撃が大きすぎる」といった反応が相次ぎ、2019年秋アニメの中でもトップクラスの注目度を集めました。

しかしその後、第8話の放送は12月30日まで約6週間にわたって中断されています。この間、第1話から第7話の再放送が実施され、第1話には中村悠一・櫻井孝宏・興津和幸によるオーディオコメンタリーが付くなど、視聴者の関心をつなぎとめる施策がとられました。

約6週間という長い中断期間の間に、視聴者の期待は大きく膨らみました。「ここまで衝撃的な展開を見せた作品だから、最終回もそれに見合う着地をするはずだ」という期待です。

しかし結果的に、高まった期待に最終回の内容が応えられず、落差によって不満がさらに増幅されました。海外の視聴者からも「原作のエンディングで荒れないように、アニメはわざとひどい最終回にしたのでは」という皮肉まじりの声が上がるほど、期待と現実のギャップは大きいものでした。

バビロンは打ち切りだったのか?

最終回の評価が低いことから「バビロンは打ち切りだったのでは」という声もあります。結論から言うと、バビロンは打ち切りではありません。以下でその根拠を確認します。

アニメは全12話が予定通り放送されている

アニメ『バビロン』は、第7話と第8話の間に約6週間の放送中断がありましたが、最終的に全12話すべてが放送されています。放送中断の理由は打ち切りではなく、物語を3章構成(「捜査」「選挙」「曲がる世界」)に分けたことによるスケジュール調整です。

第8話以降は2019年12月30日から放送が再開され、2020年1月に第12話で最終回を迎えました。Amazon Prime Videoでは日本先行配信も行われており、予定されたエピソード数はすべて消化されています。

途中で打ち切られた事実はなく、制作側が当初から計画した全12話の構成で完結しています。

原作小説も出版社の判断で打ち切られたわけではない

原作小説も講談社タイガから予定通り全3巻が刊行されており、出版社の判断で打ち切られたという情報は確認できません。

第3巻の末尾に「つづく」と記載されているにもかかわらず第4巻が刊行されていない点は気になりますが、これは打ち切りとは異なる事情と考えられます。原作者の野﨑まどは、バビロン以降も複数の作品を発表しており、作家活動を停止したわけではありません。

2019年にはコミックDAYSで漫画版も連載されていたことから、メディアミックス展開が積極的に行われていた時期であり、少なくともアニメ放送時点では作品として打ち切りの状況になかったことがわかります。

最終回が不評だった理由と打ち切りは別問題

「最終回がひどい」という批判と「打ち切りだった」という推測は、しばしば混同されます。バビロンの場合、最終回の評価が低い原因は原作未完結でのアニメ化にあり、放送局や制作委員会の判断による打ち切りとは性質が異なります。

結末が駆け足に感じられたのは事実ですが、それは全12話という枠の中で未完結の原作をまとめようとした結果です。急に話数が削られたわけではなく、当初から全12話の構成として企画されていました。

つまり、バビロンの最終回の問題は「打ち切りによる強制終了」ではなく、「原作未完結の状態でアニメ化を進めた企画段階の判断」に起因するものと言えるでしょう。

なお、一部のレビューでは「この作品を12話観終えるまでの善と悪について考えた時間こそがこの作品の価値」という肯定的な見方も示されています。賛否が極端に分かれる作品ではありますが、打ち切りによって中途半端に終わったわけではないことは確かです。

バビロンの作者の現在

バビロンの原作者である野﨑まどは、現在も精力的に執筆活動を続けています。バビロン以降の活動を確認していきましょう。

野﨑まどのプロフィールと経歴

野﨑まどは1979年生まれの小説家で、東京都墨田区出身です。麻布大学獣医学部を卒業後、2009年に『[映]アムリタ』で第16回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞を受賞しデビューしました。素顔を公開しない覆面作家として知られています。

小説家としての活動に加え、映像作品の脚本も多数手がけています。アニメ『正解するカド』(2017年)のシリーズ構成・脚本、劇場アニメ『HELLO WORLD』(2019年)の脚本など、アニメ業界でも活躍してきました。

バビロンのアニメでもシリーズ構成を担当しており、原作者自らがアニメの構成に関わったにもかかわらず最終回が酷評されたという点は、本作の複雑な事情を物語っています。

最新作『小説』が本屋大賞3位を獲得

2024年11月に刊行された『小説』(講談社)が、第22回本屋大賞(2025年)で3位を獲得しました。「キノベス!2025」でも第3位に選出されるなど、文芸界で高い評価を受けています。

また、同作で第42回織田作之助賞の候補にもなっています。サイン会では顔が隠れるカツラを着用して登場するなど、覆面作家としてのスタンスを貫きながらも読者との交流は積極的に行っています。

2025年夏には小学館の文芸誌『GOAT』Summer 2025号に「GOAT忍法帖」が掲載される予定で、新たなジャンルへの挑戦も続けています。

バビロンの続編(第4巻)についての公式な発表は確認されていません。しかし、作家としてのキャリアは着実に積み重ねられており、本屋大賞3位という実績が示すとおり、読者からの支持も厚い作家です。

バビロンのアニメは原作小説の何巻まで?続きはどこから?

アニメ『バビロン』は、原作小説全3巻の内容をベースに全12話で構成されています。各巻とアニメの対応関係は以下のとおりです。

アニメ第1話〜第3話が原作第1巻『バビロンI ―女―』(第1章「捜査」に該当)、第4話〜第7話が第2巻『バビロンII ―死―』(第2章「選挙」に該当)、第8話〜第12話が第3巻『バビロンIII ―終―』(第3章「曲がる世界」に該当)にそれぞれ対応しています。

ただし前述のとおり、特に第12話の結末は原作小説と大きく異なります。原作では正崎が生存し物語は「つづく」で終わりますが、アニメでは正崎の生死が曖昧なまま物語が閉じられます。

そのため、アニメを見た方でも原作小説を読む価値は十分にあります。特に第3巻は、アニメとは違った角度から物語の結末が描かれており、曲世愛との対峙の描写にも違いがあります。

バビロンを読むなら電子書籍がお得

原作小説『バビロン』は全3巻で、1巻あたり文庫本サイズのため一気読みしやすい分量です。講談社タイガの文庫版のほか、Kindle・楽天Koboなどの各電子書籍ストアでも購入できます。

アニメとは異なる結末を確認したい方は、第3巻『バビロンIII ―終―』だけでも読んでみることをおすすめします。ただし、第1巻・第2巻もアニメでは描ききれなかった心理描写が丁寧に書かれているため、全3巻を通して読むとより深く物語を楽しめるでしょう。


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