どうする家康の最終回がひどいと言われる理由!視聴率ワースト2位の原因と脚本の評価

『どうする家康』の最終回は、ラストシーンに現代の東京タワーが映り込む大胆な演出や、重要な歴史イベントの駆け足描写が重なり、「ひどい」という声が多く上がりました。

期間平均視聴率11.2%は大河ドラマ歴代ワースト2位となり、前作『鎌倉殿の13人』との落差も批判に拍車をかけています。

この記事では、最終回がひどいと言われた具体的な理由、打ち切りだったのかの検証、脚本家・古沢良太の現在の活動までを詳しく解説します。

作品名 どうする家康
脚本 古沢良太
放送局 NHK(大河ドラマ第62作)
放送期間 2023年1月8日〜2023年12月17日
話数 全48話
打ち切り判定 🟢 打ち切りではない(完結済み)

どうする家康の最終回がひどいと言われる理由

2023年12月17日に放送された最終回「神の君へ」は、放送直後からSNSで賛否両論を巻き起こしました。

批判が集中したポイントは大きく4つに分かれます。それぞれの理由を具体的に見ていきましょう。

理由1:ラストシーンの東京タワー演出が物議を醸した

最終回で最も大きな反響を呼んだのは、ラストシーンに現代の東京タワーや高層ビル群が映り込む演出です。家康の臨終シーンから場面が転換し、若き日の家臣たちとの宴の場面へ。そのカメラが引いていくと、画面に現代日本の風景が広がるという構成でした。

この演出は「家康が夢見た平和な世が現代まで続いている」というメッセージを込めたものとされています。しかし、時代劇の世界観を最後の最後で壊すことに対し、「興ざめした」「何を見せられているのかわからなかった」という戸惑いの声が多く上がりました。

放送直後のSNSでは「東京タワー」がトレンド入りするほどの反響でした。「戦国の世から現代へのつながりを感じられた」「大胆だが新しい試み」と評価する意見もありましたが、批判的な声の方が目立っていたのは事実です。

大河ドラマの最終回で現代の風景を映すという手法は前例がほぼなく、視聴者にとって想定外だったことが混乱を招きました。事前にそうした演出が予告されていれば受け止め方も変わった可能性がありますが、サプライズ的に挿入されたため「ひどい」という第一印象が広がる形になりました。

MANTANWEB等のメディアも「まさかの東京タワー登場」と報じており、制作側としては意図的に驚きを狙った演出だったことがうかがえます。ただ、その驚きがポジティブに受け取られなかった点が問題でした。

理由2:重要な歴史イベントが駆け足で描かれた

全48話を通じた構成面でも不満の声は多くありました。関ヶ原の戦いや大坂の陣といった、家康の生涯で最も重要な合戦がわずか1〜2話で消化された一方、前半の瀬名(築山殿)との関係や信長との絡みに多くの話数が割かれています。

特に関ヶ原の戦いは戦国ファンが最も期待する見せ場の一つです。しかし合戦そのものの描写は短く、石田三成(中村七之助)や島津義弘といった武将たちの駆け引きも十分に描き切れなかったという指摘がありました。

さらに大坂の陣についても、茶々(北川景子)との対決が中心に描かれたものの、真田幸村との攻防や合戦の規模感が伝わりにくかったという声があります。歴史に詳しい視聴者ほど、重要イベントの扱いの軽さに不満を感じたようです。

古沢良太の脚本は「人間ドラマ重視」の姿勢が一貫していました。しかし大河ドラマに合戦の迫力を期待していた層にとっては、最終回を含む終盤の展開が「中身が薄い」と映る結果になっています。瀬名の死を描いた前半のピークと比較して、後半の失速を指摘する意見は少なくありません。

理由3:期間平均視聴率11.2%で歴代ワースト2位に沈んだ

『どうする家康』の期間平均視聴率は関東地区で11.2%でした。これは2019年の『いだてん〜東京オリムピック噺〜』(8.2%)に次ぐ、大河ドラマ歴代ワースト2位の数字です(日本経済新聞報道)。

初回こそ15.4%とまずまずのスタートを切りましたが、3月以降は11%台に下落。その後もおおむね10%前後で推移し、第45話では最低の6.2%を記録しました。最終回は12.3%とやや持ち直しましたが、全体的に右肩下がりの傾向が続きました。

低視聴率の背景には、NHKプラスやTVerなどの見逃し配信の普及でリアルタイム視聴率が下がりやすい環境変化もあります。ただし同条件で放送された前作『鎌倉殿の13人』の平均視聴率が12.7%だったことを考えると、作品固有の要因が大きいと言えるでしょう。

なお、第10話(2023年3月12日放送)の7.2%は「2023ワールドベースボールクラシック(WBC)日本対オーストラリア戦」と放送が重なった影響が指摘されています。外的要因もあったとはいえ、全体として1桁台に落ち込む回が複数あったことが「最終回がひどい」という評価の土壌になりました。

理由4:前作「鎌倉殿の13人」との落差

2022年に放送された『鎌倉殿の13人』(脚本:三谷幸喜)は、緻密な群像劇と予測不能な展開で高い評価を受けました。大河ドラマファンの間では「近年最高傑作」との声も多く、視聴者の期待値が高い状態で『どうする家康』が始まったことになります。

三谷幸喜の脚本が歴史的事実と人間ドラマを巧みに絡ませていたのに対し、古沢良太の脚本は歴史的事実を大胆にアレンジする手法を採りました。築山殿事件の解釈を変えたことや、信長・家康の関係を友情物語として描いたことに対し、「歴史に対する解像度が低い」という批判がありました。

続けて視聴した層にとっては、作風の違いがそのまま「クオリティの低下」と受け取られた面がありました。大河ドラマは毎年脚本家が変わるため、前作との比較が避けられない構造的な宿命を抱えています。

一部のメディアでは「松本潤ではなく北川景子が主役ならもっと高く評価された」とする論評も出ました。茶々役の北川景子の存在感が際立っていたことの裏返しでもありますが、それだけ主人公・家康の描かれ方に物足りなさを感じた視聴者が多かったことを示しています。

どうする家康は打ち切りだったのか?

最終回への批判から「打ち切りだったのでは」と疑う声もあります。しかし、結論としてどうする家康は打ち切りではありません。

打ち切り判定:全48話で予定通り完結

どうする家康は全48話で予定通り完結しており、打ち切りではありません。

NHK大河ドラマは年間スケジュールに基づいて制作される番組です。毎年1月に放送を開始し12月に終了するという枠組みが最初から決まっており、途中で打ち切られるという仕組み自体がありません。

『どうする家康』は2023年1月8日に初回を放送し、同年12月17日の最終回まで全48話を予定通り放送しています。視聴率が低迷したとはいえ、放送回数の短縮や打ち切りは一切行われていません。

近年の大河ドラマは全44〜48話で制作されており、本作の全48話は標準的な話数です。NHKの年間編成に組み込まれた番組であるため、民放ドラマのような「打ち切り」は構造的に起こり得ません。

最終回は駆け足展開だったのか

最終回「神の君へ」では、家康が突然の病に倒れ、臨終を迎えるまでが描かれました。死の直前に若き日の家臣たちとの宴を回想するという構成は、感動的と受け取る視聴者がいた一方で、「唐突に終わった」と感じた視聴者もいました。

大坂の陣から家康の死までの期間は実際には約1年ですが、ドラマでは最終回1話に凝縮されています。歴史的には大坂夏の陣が1615年、家康の死去が1616年4月であり、この間に幕府の体制固めや法整備など重要な出来事がありました。

ただし、これは打ち切りによる駆け足ではなく、脚本家の意図した構成です。古沢良太は最終回について「家康が夢見た平和な世界が今も続いていることを伝えたかった」と語っています。

終盤の展開が急ぎ足に感じられたのは、前半に瀬名との関係や信長との交流に多くの話数を費やした構成上の偏りが原因であり、打ち切りとは無関係です。最終回の構成自体は脚本家が最初から描いていたビジョンに基づくものでした。

大河ドラマの放送枠と制作体制

大河ドラマは1963年の第1作『花の生涯』以来、60年以上にわたってNHKが毎年制作している看板番組です。年間を通じた制作スケジュールが組まれており、民放の連続ドラマのように視聴率を理由に途中で終了させることはありません。

2021年1月に松本潤の主演が発表され、2022年6月にクランクイン。NHKとしても初のバーチャルプロダクション(LEDウォールとグリーンバック合成の併用)を導入するなど、大規模な制作体制で臨んだ作品です。

視聴率の低さが話題になりましたが、放送体制に何ら変更はなく、全48話を完走しています。大河ドラマで「打ち切り」が行われた前例は存在しません。

脚本家・古沢良太の現在

『どうする家康』の脚本を手がけた古沢良太は、大河ドラマ後も精力的に活動を続けています。

古沢良太のコメントと制作意図

古沢良太は放送中のインタビューで、築山殿事件の独自解釈について「批判は覚悟の上だった」と語っています(シネマトゥデイ報道)。歴史上の人物を一面的に描くのではなく、複数の視点から解釈する面白さを重視したとのことです。

古沢良太はもともと『コンフィデンスマンJP』や『リーガル・ハイ』のような軽妙な現代劇を得意とする脚本家です。その作風が大河ドラマの重厚さとは相性が悪かったのではないか、という分析もあります。

最終回の東京タワー演出についても、「歴史は受け取る人によって変わっていく。家康が作り上げた平和が現代まで続いているという希望を込めた」という趣旨のコメントを残しています。

批判が多かったことは事実ですが、脚本家として意図を持った演出であり、制作上のトラブルや打ち切りによる妥協ではなかったことがわかります。

古沢良太の最新作

古沢良太は『どうする家康』以降も複数の作品に携わっています。2025年にはドラマ『エンジェルフライト』の脚本を担当。海外で亡くなった人の遺体を国境を越えて遺族に届ける「国際霊柩送還士」を題材にした作品です。

さらに映画『BYE BYE LOVE 探偵はBARにいる』の脚本も手がけており、2026年公開予定とされています。人気シリーズ『探偵はBARにいる』の新作として注目を集めています。

古沢良太は『コンフィデンスマンJP』シリーズや『リーガル・ハイ』など数々のヒット作を手がけてきた実績のある脚本家です。大河ドラマでは批判を受けましたが、その後も第一線で活動を続けています。

どうする家康の主要キャストと見どころ

『どうする家康』は豪華キャストも話題になった作品です。批判を受けた一方で、個々の役者の演技については高く評価する声も少なくありませんでした。

主要キャスト一覧

主演の松本潤(徳川家康役)をはじめ、有村架純(瀬名/築山殿役)、岡田准一(織田信長役)、ムロツヨシ(豊臣秀吉役)、北川景子(茶々役)など、話題性のあるキャスティングでした。

特に小栗旬が特別出演した徳川家康の老年期は、老けメイクの完成度が「本人とわからないほど」と話題に。最終回では松本潤が演じる若き家康と老年の家康が一瞬で切り替わる場面もあり、演技面での評価は高いものがありました。

また、酒井忠次役の大森南朋、本多忠勝役の山田裕貴、榊原康政役の杉野遥亮、石田三成役の中村七之助など、脇を固める俳優陣の演技力は最終回でも存分に発揮されていたという声があります。

どうする家康が初めて採用したバーチャルプロダクション

本作はNHK大河ドラマとして初めてバーチャルプロダクション技術を本格採用しています。LEDウォールにCG背景を映し出し、グリーンバック合成と組み合わせることで、従来のロケ撮影では難しかった映像表現を実現しました。

ただし、この技術についても視聴者の反応は分かれています。「映像がきれいだった」と評価する声がある一方、「CG感が強くて安っぽい」「時代劇の重厚感が損なわれた」と感じた視聴者もいました。最終回でも白い光の反射がヘルメットに映り込むなど、技術的な粗が指摘されています。

新技術の導入は大河ドラマの進化として意欲的な試みでしたが、従来の大河ファンにとっては違和感の一因になった面もあるでしょう。


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