『7人のシェイクスピア NON SANZ DROICT』は正式な打ち切り発表はされていないものの、2020年末から長期休載が続いており、事実上の打ち切りが疑われている状況です。売上の低迷や作者ハロルド作石が別作品の連載に移行したことが、打ち切り説の主な根拠となっています。この記事では、打ち切りと言われている理由や連載再開の可能性、作者の現在の活動について詳しく解説します。
| 作品名 | 7人のシェイクスピア NON SANZ DROICT |
|---|---|
| 作者 | ハロルド作石 |
| 連載誌 / 放送局 | ビッグコミックスピリッツ(第一部)→ 週刊ヤングマガジン(第二部) |
| 連載期間 | 第一部:2010年〜2011年 / 第二部:2017年〜2020年(以降休載中) |
| 巻数 | 第一部:全6巻 / 第二部:既刊13巻 |
| 打ち切り判定 | 🟡 打ち切り疑惑あり |
7人のシェイクスピアが打ち切りと言われている理由
『7人のシェイクスピア』は、シェイクスピア別人説をテーマにした意欲的な歴史漫画です。しかし2020年末を最後に連載が止まり、「打ち切りではないか」という声がネット上で広がっています。ここでは、打ち切りと言われる主な理由を解説します。
理由1:13巻に続刊予告がなかった
打ち切り説が広まった大きなきっかけは、第二部『NON SANZ DROICT』の最新刊である13巻に次巻の発売予告が掲載されていなかったことです。通常、連載が続く漫画の単行本には「次巻は○月発売予定」といった告知が入ります。
13巻は2020年に発売されましたが、巻末に続刊の情報は一切ありませんでした。これが読者の間で「物語が途中なのに終わってしまったのでは」という不安を呼びました。
実際、13巻の時点で物語はまだ途中であり、シェイクスピアの謎が全て解明されたわけではありません。ストーリーが未完のまま続刊予告がないという状況が、打ち切り説を裏付ける根拠として挙げられています。
理由2:売上の低迷
第二部『NON SANZ DROICT』は、単巻あたりの売上が低調だったとされています。ヤングマガジン連載作品の中でも下位に位置していたという指摘があり、商業的には厳しい状況だったようです。
ハロルド作石は『BECK』や『ゴリラーマン』といったヒット作で知られる実力派の漫画家ですが、歴史漫画というジャンルはヤングマガジンの読者層とは必ずしもマッチしていなかった可能性があります。シェイクスピアの時代のイギリスを舞台にした作品は、青年漫画誌の中でもかなり異色でした。
もともと第一部はビッグコミックスピリッツ(小学館)で連載されていましたが、2011年に「第一部:完」として一度区切りがつきました。その後5年の空白を経て講談社のヤングマガジンに移籍して再開するという異例の経緯を辿っており、出版社をまたいだ移籍自体が作品の商業的な難しさを示唆しています。
理由3:作者が別作品の連載に移行した
『7人のシェイクスピア』の休載後、ハロルド作石は2022年から同じヤングマガジンで『ゴリラーマン40』の連載を開始しました。これは代表作『ゴリラーマン』の続編にあたる作品で、2024年に全5巻で完結しています。
さらに『ゴリラーマン40』完結後の2024年12月からは、月刊少年マガジンで新作『THE BAND』の連載をスタートさせています。『BECK』以来16年ぶりのバンド漫画として注目を集めている作品です。
作者が次々と新作を手がけている状況は、『7人のシェイクスピア』の連載再開が当面は難しいことを示しています。漫画家が休載中の作品を抱えながら別作品を連載すること自体は珍しくありませんが、2作品を連続して始めたことで、読者の間では「シェイクスピアには戻らないのでは」という見方が強まりました。
理由4:公式SNSが別作品のアカウントに変更された
もう一つ注目すべき点は、ハロルド作石の公式X(旧Twitter)アカウントの変化です。もともと『7人のシェイクスピア』の情報発信に使われていたアカウント(@7ninnoshake)が、現在は『THE BAND』連載中という表記に変更されています。
アカウント名自体は変わっていないものの、プロフィールや投稿内容が完全に新作中心に切り替わっている状態です。作品の公式アカウントが別作品の宣伝に転用されるのは、元の作品の継続が見込まれていない場合に起きやすい現象です。
ただし、アカウントが削除されたわけではなく「@7ninnoshake」というIDが残っていることから、作者の中で作品への思い入れが完全になくなったわけではないとも考えられます。
7人のシェイクスピアは本当に打ち切りなのか?
ここまで打ち切り説の根拠を紹介してきましたが、実際のところ公式な打ち切り発表は一切ありません。「打ち切り確定」と「長期休載中」では意味が大きく異なります。両面から検証していきます。
打ち切り説を支持する根拠
打ち切りと判断する材料は複数あります。まず、休載期間がすでに5年以上に及んでいる点です。2020年末から2026年3月現在まで、連載再開のアナウンスは一度もありません。
作者がこの間に2つの別作品を連載しているという事実も重要です。『ゴリラーマン40』(2022年〜2024年)と『THE BAND』(2025年〜連載中)を手がけており、物理的にシェイクスピアの連載を再開する余裕がない状況です。
売上が低調だったことを考えると、出版社側が続刊を積極的に求めていない可能性もあります。「正式に打ち切りとは言わないまま、自然消滅させる」という形式は、ベテラン漫画家の作品では珍しくありません。
打ち切りではない可能性
一方で、打ち切りではないと考えられる要素もあります。最大のポイントは、出版社・作者のどちらからも「完結」「終了」という公式発表がないことです。
第一部が「第一部:完」として区切りをつけた後、5年の空白を経て第二部が始まった前例があります。ハロルド作石自身がこの作品に強い思い入れを持っていることは、出版社を移籍してまで連載を再開した経緯からもうかがえます。
現在連載中の『THE BAND』が完結した後に、再びシェイクスピアの物語に戻る可能性はゼロではありません。ただし、それがいつになるかは全く不明です。
過去にも長期休載から復活した前例がある
漫画業界では、長期休載からの復活は前例がないわけではありません。本作自体が第一部終了から5年後に第二部として復活した実績を持っています。
また、ハロルド作石は過去のインタビューなどでシェイクスピアという題材への深い関心を語っており、取材のためにイギリスにも足を運んでいます。作品に対する熱量が高かったことは確かです。
ただし、現実的には作者が50代半ばを迎え、連載中の作品を抱えている状態で、さらに過去作の長編を再開するハードルは高いと言わざるを得ません。読者としては「可能性はあるが期待しすぎないほうがよい」というのが現時点での妥当な見方でしょう。
7人のシェイクスピアの作者の現在
ハロルド作石は2026年現在も精力的に活動を続けている漫画家です。休載中の作品を抱えてはいるものの、新作では好調な成績を収めています。
ハロルド作石の連載中の作品
ハロルド作石は2024年12月から『月刊少年マガジン』(講談社)にて新作『THE BAND』を連載中です。代表作『BECK』の完結から16年ぶりとなるバンド漫画で、名古屋を舞台に中学生の新木友平と井畑眞太朗の友情と音楽を描いています。
『THE BAND』は連載開始直後から好評を得ており、『BECK』ファンを中心に注目を集めています。ハロルド作石の音楽漫画は独特の空気感とライブシーンの迫力に定評があり、本作でもその持ち味が発揮されています。
なお、前作『ゴリラーマン40』は2022年から2024年にかけてヤングマガジンで連載され、全5巻で完結しました。代表作『ゴリラーマン』の主人公・池戸定治の40歳になった姿を描いた続編です。
ハロルド作石の代表作
ハロルド作石は1969年生まれの漫画家で、30年以上のキャリアを持つベテランです。代表作にはバンド漫画の金字塔『BECK』(全34巻)、ヤンキー漫画『ゴリラーマン』(全19巻)、野球漫画『ストッパー毒島』(全12巻)などがあります。
ジャンルを問わず質の高い作品を生み出せる漫画家として評価が高く、『BECK』はテレビアニメ化・実写映画化もされました。『7人のシェイクスピア』は、そうした実績のある作者が歴史漫画に挑戦した意欲作です。
音楽・スポーツ・ヤンキーと幅広いジャンルを手がけてきた中で、歴史漫画は作風としてはやや異質でした。それだけにファンの間では「いつか完結させてほしい」という声が根強く残っています。
7人のシェイクスピアを読むなら電子書籍がお得
『7人のシェイクスピア』は第一部(全6巻)と第二部『NON SANZ DROICT』(既刊13巻)の合計19巻が発売されています。全巻まとめて読む場合、電子書籍を利用するとお得に購入できます。
第一部は新装版も発売されており、第二部から読み始めても楽しめますが、物語の全体像を把握するには第一部からの通読がおすすめです。シェイクスピアの生涯を「7人の協力者がいた」という大胆な仮説で描く本作は、歴史好きにも漫画好きにも読み応えのある作品です。
休載中のため今後の展開は不透明ですが、13巻まで描かれた物語だけでもシェイクスピア時代のイギリスの空気を堪能できる作品に仕上がっています。

