もののがたりは打ち切りではない!連載誌移籍が誤解を招いた理由を解説

『もののがたり』は打ち切りではなく、全16巻・全99話で完結した作品です。連載誌であるミラクルジャンプの休刊に伴いウルトラジャンプへ移籍したことや、アニメ版の評価が賛否両論だったことが「打ち切りでは?」という誤解を生みました。この記事では、打ち切り説が広まった具体的な理由と、実際の連載状況・完結の経緯を詳しく解説します。

作品名 もののがたり
作者 オニグンソウ
連載誌 ミラクルジャンプ → ウルトラジャンプ(集英社)
連載期間 2014年5月号〜2023年7月号
巻数 全16巻(全99話)
打ち切り判定 🟢 打ち切りではない(完結済み)

もののがたりが打ち切りと言われた理由

『もののがたり』はネット上で「打ち切り」というキーワードとセットで検索されることがあります。しかし実際には打ち切りではなく、約9年間にわたる連載を経て完結した作品です。

では、なぜ打ち切り説が広まったのでしょうか。主な理由は「連載誌の移籍」「アニメの評価」「アニメ続編の未発表」の3つです。それぞれ詳しく見ていきます。

理由1:連載誌ミラクルジャンプの休刊と移籍

打ち切り説が広まった最大の原因は、連載誌の変更にあります。『もののがたり』は2014年5月号から集英社の『ミラクルジャンプ』で連載を開始しました。ミラクルジャンプは集英社が発行する青年漫画誌で、隔月刊行の雑誌として一定のファンを持っていました。

しかし2016年1月号を最後にミラクルジャンプでの掲載を終え、翌月の2016年2月号からは同じ集英社の『ウルトラジャンプ』へ移籍しています。ウルトラジャンプは『ジョジョリオン』や『ノー・ガンズ・ライフ』なども連載していた月刊誌で、ミラクルジャンプより知名度の高い雑誌でした。

問題は、ミラクルジャンプ自体が2017年2月発売の3月号をもって「リニューアルのための充電」として休刊になったことです。「掲載誌がなくなった=打ち切りになったのでは?」と連想したファンが多く、この時期にSNS上で打ち切り説が広まりました。

実際には、ミラクルジャンプの休刊より約1年前に移籍は完了しており、ウルトラジャンプで問題なく連載は継続していました。掲載誌の変更は出版社内の編集方針によるもので、作品の人気が低いから移籍させられたわけではありません。むしろウルトラジャンプは月刊誌として安定した刊行を続けており、より広い読者層にリーチできる環境への移動と言えます。

このように、雑誌の休刊という外部要因が作品自体の打ち切りと混同されてしまったのが誤解の最大の原因です。「連載誌が変わった」=「作品が終わった」と短絡的に結びつけてしまうケースは、漫画業界では他の作品でも時折見られるパターンです。

理由2:アニメ版の評価が賛否両論だった

2023年1月からTVアニメ第1期がTOKYO MXほかで放送され、同年7月からは第二章(第2期)が放送されました。原作ファンが待ち望んだアニメ化でしたが、放送後に寄せられた評価は賛否が分かれるものでした。

特に原作ファンからは、漫画で丁寧に描かれていたバトルシーンの迫力がアニメでは十分に再現されていないという指摘が目立ちました。オニグンソウ先生の原作では、付喪神たちの戦闘シーンが繊細かつダイナミックな作画で描かれており、それがアニメ化に際しての高いハードルとなっていた面があります。

またストーリー面では、主人公・岐兵馬(くなと ひょうま)が付喪神への強い恨みを抱えているにもかかわらず、ヒロイン・ぼたんとの共同生活を通じて比較的早く態度が軟化する展開について、「原作の深みが薄れている」という声も上がりました。アニメレビューサイト「あにこれβ」での評価は68.5点にとどまっています。

こうしたアニメへの批判的な意見が「作品の人気がない」→「打ち切りになったのでは」という連想につながったと考えられます。ただし、アニメの評価と原作漫画の連載判断は別の話です。

一方で、アニメをきっかけに作品を知ったファンからは「付喪神という和の設定が新鮮」「兵馬とぼたんの関係性が丁寧に描かれている」と好意的な声も多く上がっています。Filmarksでも一定の評価を得ており、アニメ化によって原作の認知度が広がった効果は大きかったと言えます。

理由3:アニメ3期(第三章)が制作されていない

アニメ第二章は2023年9月に最終話(第24話)を迎えましたが、その後、第三章(3期)の制作発表は行われていません。原作漫画は全16巻あるのに対し、アニメ第二章までで描かれたのは物語の前半〜中盤部分にとどまります。

原作の後半には物語のクライマックスが待っているだけに、アニメで描かれないまま時間が経過したことを残念に思うファンは少なくありません。SNS上では「このまま続編が作られないのではないか」「アニメも打ち切りか」という声が散見されるようになりました。

この「アニメの続編が発表されていない」という事実が、原作漫画そのものが打ち切りだったという誤解と混同されているケースも見られます。アニメの続編制作と原作の連載終了は全く別の事柄ですが、両方の情報が曖昧なまま広まった結果、「もののがたり=打ち切り」というイメージが定着してしまった面があります。

なお、アニメの続編が制作されないこと自体は業界全体で見れば珍しくありません。制作スケジュールや予算、配信権の契約、スタジオの空き状況など様々な事情が絡むため、続編未発表だからといって打ち切りとは限らないのが実情です。

実際に、人気作品であっても続編の発表まで数年かかるケースは多々あります。『もののがたり』についても、原作が完結済みでストーリーの先が確定しているため、今後の展開次第でアニメ化が再び動く可能性は残されています。

もののがたりが打ち切りではない根拠

ここまで打ち切り説が広まった理由を見てきましたが、いずれも誤解に過ぎません。以下の客観的な事実から、『もののがたり』が打ち切りではなく正規の完結であることは明確です。

約9年間・全99話の長期連載を完走している

『もののがたり』は2014年5月号の連載開始から2023年7月号の最終話まで、約9年にわたって連載されました。月刊誌での連載で全99話・全16巻という規模は、十分な長さと言えます。

打ち切り作品であれば、9年間もの連載は考えにくいのが現実です。集英社の月刊誌で人気が低迷した場合、通常は数巻以内で連載が終了することがほとんどです。16巻まで続いた事実は、編集部が連載を支持し続けた証拠でもあります。

連載誌の移籍を挟みながらも9年間描き続けられたことは、編集部から作品への信頼があったからこそ実現したものです。同じウルトラジャンプで連載されていた他の作品の中にも、数巻で終了したタイトルは複数あります。その中で16巻まで続いた『もののがたり』は、安定した支持を得ていた作品だと判断できます。

最終話の話数「99」に作品テーマとの意図的な一致がある

最終話となる第99話は、2023年6月19日発売のウルトラジャンプ7月号に掲載されました。注目すべきは、この「99」という話数が作品のテーマである「付喪神(つくもがみ)」の「九十九(つくも)」と掛けられている点です。

付喪神とは、長い年月を経た道具に魂が宿ったものとされる日本の概念であり、「九十九」は「数え切れないほど長い時間」を意味します。作品名『もののがたり』も「物の語り」と「物語」をかけたダブルミーニングであり、最終話の話数までテーマに沿って設計されていたことがわかります。

打ち切りであれば、このような計算された話数での完結は不可能です。最終話が第99話であること自体が、作者が意図した完結であることの証明と言えるでしょう。最終巻となる第16巻は2023年8月18日に発売されました。

累計130万部突破とアニメ2クール制作の実績

『もののがたり』のコミックス累計発行部数は130万部を突破しています。週刊誌連載の大ヒット作と比較すれば控えめな数字ですが、月刊誌連載の作品としては堅調な売上です。

さらに2023年にはTVアニメが第1期・第二章と2クール分制作されました。アニメ化は出版社にとって大きな投資を伴うプロジェクトであり、打ち切り候補の作品に対して2クール分のアニメ制作が決定されることは考えにくいと言えます。

アニメ制作の決定は連載中に行われており、この時点で出版社と制作サイドが作品の商業的価値を認めていたことは間違いありません。TVアニメ化の企画は放送の数年前から進行するのが通常であり、打ち切りが見込まれる作品にそのような長期的なプロジェクトが動くことはありません。

もののがたりの作者・オニグンソウの現在

『もののがたり』の作者であるオニグンソウ先生の経歴と現在の活動状況について紹介します。

オニグンソウの経歴と代表作

オニグンソウ先生は和歌山県出身の漫画家・イラストレーターです。2009年に『月刊コミックブレイド』(マッグガーデン)にて『-ヒトガタナ-』で連載デビューを果たしました。『-ヒトガタナ-』は「刀」と呼ばれる操作型武装アンドロイドが登場する超常的ギミックアクションで、全11巻で完結しています。

その後、2014年から『もののがたり』の連載を開始。『-ヒトガタナ-』では刀をモチーフにした近未来アクションを、『もののがたり』では付喪神という日本古来の概念をテーマにしたバトル+恋愛を描いており、和のモチーフを軸にした独自の世界観構築に定評のある作家です。

現在の活動状況

『もののがたり』完結後のオニグンソウ先生については、2026年3月時点で新連載の公式発表は確認されていません。X(旧Twitter)のアカウント(@onigunsou)は継続して運用されており、活動自体は続けていると見られます。

前作『-ヒトガタナ-』が2014年に完結した後、同年に『もののがたり』の連載を開始した実績があります。約9年にわたる長期連載を終えた直後であることを考えると、次の作品に向けた構想・準備期間と考えるのが自然でしょう。

オニグンソウ先生はデビュー以来、休むことなく連載を続けてきた作家です。『-ヒトガタナ-』(全11巻)、『もののがたり』(全16巻)と着実にキャリアを積み上げており、次回作への期待は高いと言えます。

もののがたりのアニメは何巻まで?続きは原作の何巻から?

TVアニメ『もののがたり』は第1期(2023年1月〜3月・全12話)と第二章(2023年7月〜9月・全12話)の計24話が放送されました。制作はバンダイナムコピクチャーズが担当しています。

アニメ第二章の最終話(第24話)までで描かれたのは、原作漫画の序盤〜中盤にあたる内容です。アニメの続きから原作を読みたい場合は、コミックスの8巻〜9巻あたりから始めるとストーリーがスムーズにつながります。

原作は全16巻で完結しているため、アニメでは描かれなかった後半の展開をすべて楽しむことができます。特に後半は物語の核心に迫る展開が続き、アニメ版では味わえなかった結末が待っています。

なお、アニメでは一部エピソードが省略・再構成されている箇所もあるため、1巻から通して読むことで作品の全体像をより深く理解できます。オニグンソウ先生の画力が存分に発揮された原作のバトルシーンは、アニメとはまた異なる魅力があります。

もののがたりを読むなら電子書籍がお得

『もののがたり』は全16巻で完結済みのため、一気読み・まとめ買いに適した作品です。完結済みの作品は途中で連載待ちをする必要がなく、自分のペースで最後まで読み切れるのが大きな魅力です。

電子書籍であれば1巻あたり600〜700円程度が目安で、全16巻を購入する場合はおよそ10,000円前後になります。電子書籍ストアでは初回限定クーポンやまとめ買い割引キャンペーンが用意されていることが多く、紙の単行本で揃えるよりもお得に読めるケースがあります。

全16巻を本棚に並べるスペースが不要な点も電子書籍のメリットです。スマートフォンやタブレットがあればいつでもどこでも読めるため、通勤・通学中の読書にも適しています。

アニメから入ったファンには、オニグンソウ先生の繊細で迫力ある原作の作画を体感できる点でも、原作コミックスを手に取る価値は大きいでしょう。


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