「佐々木とピーちゃん」は打ち切りではなく、現在も書籍版が刊行中の連載作品です。「小説家になろう」からの作品削除やWeb版の更新停止が、打ち切りという誤解を生みました。この記事では、打ち切り説が広まった理由と実際の連載状況、さらにアニメ2期の情報まで詳しく解説します。
| 作品名 | 佐々木とピーちゃん 異世界でスローライフを楽しもうとしたら、現代で異能バトルに巻き込まれた件 〜魔法少女がアップを始めたようです〜 |
|---|---|
| 作者 | ぶんころり(著)/ カントク(イラスト) |
| 連載誌 / レーベル | MF文庫J(KADOKAWA)/ カクヨム連載 |
| 連載期間 | Web版:2018年12月〜 / 書籍版:2021年1月〜 |
| 巻数 | 小説 既刊11巻 / コミックス 既刊5巻 |
| 打ち切り判定 | 🔵 連載中(打ち切りではない) |
| 媒体 | 現状 |
|---|---|
| 小説(書籍版) | MF文庫Jより既刊11巻(刊行継続中) |
| Web小説(カクヨム) | 掲載中(書籍化に伴い更新停止中) |
| Web小説(なろう) | 削除済み |
| 漫画 | 少年エースplusで連載中(既刊5巻) |
| アニメ | 第1期放送済(2024年1月〜3月) / 第2期 2026年放送予定 |
「佐々木とピーちゃん」が打ち切りと言われた理由
「佐々木とピーちゃん」で「打ち切り」と検索する人が一定数います。作品自体は連載中にもかかわらず、なぜ打ち切り説が広まったのでしょうか。主に3つの原因が考えられます。
理由1:「小説家になろう」から作品が削除された
打ち切り説の最大の原因は、「小説家になろう」に掲載されていた本作が削除されたことです。「佐々木とピーちゃん」は2018年12月4日にカクヨム、同年12月8日に「小説家になろう」と2つのプラットフォームで連載が始まりましたが、なろう版はその後削除されています。
「小説家になろう」は日本最大級のWeb小説投稿サイトで、多くのライトノベル読者が日常的に利用しています。このプラットフォーム上で作品が消えたことは、なろう経由で本作を追いかけていた読者に大きなインパクトを与えました。
ブックマークやお気に入りに登録していた読者がアクセスした際に作品が見つからない状態となり、「打ち切りになったのでは?」「何かトラブルがあったのか?」という憶測がSNSや掲示板で広がっていきました。
しかし実際には、作者のぶんころり先生が活動の場を「小説家になろう」から「カクヨム」に移す判断をしたことが理由です。ぶんころり先生は以前の作品『田中のアトリエ』(正式名称:田中〜年齢イコール彼女いない歴の魔法使い〜)の描写に関して「小説家になろう」の運営から警告を受けたことがあり、アカウントBANのリスクを回避するためにプラットフォームを移したとされています。
つまり、なろう版の削除は編集部や出版社による打ち切りではなく、作者自身の判断によるプラットフォーム移籍です。カクヨムには引き続き作品が掲載されており、出版社との関係に問題が生じたわけでもありません。
理由2:カクヨムのWeb版が更新停止している
もう一つの大きな原因は、カクヨムに掲載されているWeb版の更新が長期間止まっていることです。カクヨムでの最終更新は2020年12月26日となっており、それ以降は新しいエピソードが投稿されていません。
Web小説の読者にとって、数年間にわたって更新がないことは「エタった(未完のまま放棄された)」「打ち切りになった」と映りやすいポイントです。特にカクヨムでは更新日時が作品ページに表示されるため、長期間の停止は一目で確認できます。
しかし、Web小説発のライトノベルでは、書籍化が本格化するとWeb版の更新を止めて書き下ろしに移行するケースが珍しくありません。「佐々木とピーちゃん」もこのパターンに該当し、書籍版はMF文庫Jから定期的に新刊が刊行されています。書籍版は書き下ろしの新エピソードやWeb版にはない加筆が含まれており、物語はWeb版よりも先に進んでいます。
Web版しか追いかけていなかった読者がカクヨムで更新停止を確認し、「打ち切りでは?」とSNSに書き込んだことが噂の広がりにつながったとみられます。書籍版の刊行状況を知らなければ、そう感じるのも自然なことでしょう。
同様の事例は他のWeb小説発作品でも多く見られ、「転生したらスライムだった件」「無職転生」なども書籍化後にWeb版の更新が止まった時期があります。Web版の停止=打ち切りではないという点は、Web小説読者にとって知っておくべきポイントです。
理由3:アニメ1期の放送後に話題が落ち着いた
TVアニメ第1期は2024年1月から3月にかけて全12話が放送されました。同時期には「薬屋のひとりごと」「ダンジョン飯」「俺だけレベルアップな件」といった注目作が多く、それらと比較して話題性で埋もれてしまった面があります。
放送終了後に話題が落ち着いたことで、「人気がなかったから打ち切りになったのでは?」という憶測が一部で生まれました。アニメ放送中に本作を知った新規ファンが、放送終了後に「続きはどうなった?」と調べた際、前述のWeb版更新停止やなろう版の削除といった情報にたどり着き、打ち切りと結びつけてしまったケースがあったようです。
しかし、アニメ第1期の最終話放送翌週(2024年3月)に開催されたAnimeJapan 2024のKADOKAWAステージにおいて、シーズン2の制作が正式発表されています。最終話の放送直後に2期発表という流れは、制作委員会が放送前から続編を計画していたことを示唆しています。
アニメの放送が全12話で終了したのは1クール作品として予定通りのスケジュールであり、打ち切りとは無関係です。1クール(12〜13話)で区切られるアニメ作品は現在のアニメ業界では標準的な形態であり、話数が少ないことを理由に打ち切りと判断するのは早計といえます。
「佐々木とピーちゃん」が打ち切りではない根拠
打ち切り説が誤りである根拠は複数あります。書籍の刊行状況、売上実績、メディア展開のいずれも、連載中の人気作品としての実態を示しています。
書籍版が継続的に刊行されている
MF文庫Jから刊行されている書籍版は、2021年1月の第1巻発売以降、おおむね半年に1冊のペースで定期的に新刊が出ています。2025年6月に第11巻が発売されており、打ち切り作品にありがちな「刊行ペースの急激な低下」や「突然の完結巻発売」は見られません。
ライトノベルの打ち切りパターンとしてよくあるのは、刊行間隔が1年以上空いたあとに最終巻が出るケースや、伏線が未回収のまま「次巻で完結」と告知されるケースです。「佐々木とピーちゃん」にはそのような兆候は一切見られず、安定したペースで物語が続いています。
また、コミカライズ版もKADOKAWAの「少年エースplus」で連載中であり、既刊5巻まで発売されています。原作小説と漫画版が同時に展開されている状況は、出版社が本作を重要なIPとして育てていることの表れです。
シリーズ累計75万部を突破
「佐々木とピーちゃん」は、電子版を含むシリーズ累計発行部数が75万部を突破しています(2024年9月時点)。ライトノベルとしては好調な数字であり、打ち切りとは真逆の商業的成功を示すデータです。
さらに、本作は「このライトノベルがすごい!2022」(宝島社刊)の単行本・ノベルズ部門で第1位を獲得した実績もあります。業界内での評価も高く、売上面でも結果を出している作品です。
また、第4回カクヨムWeb小説コンテストでは特別賞(異世界ファンタジー部門)を受賞しており、連載初期から高い評価を受けていたことがわかります。
アニメ第2期の制作が決定している
2024年3月のAnimeJapan 2024にてTVアニメ第2期(シーズン2)の制作が正式発表されました。2026年に放送予定であることも公表されており、新ビジュアルも公開されています。
打ち切り作品にアニメの続編が制作されることはまずありません。アニメ2期の制作決定は、出版社・制作委員会が本作の今後に商業的な価値を見込んでいる証拠です。
アニメ第1期では杉田智和さん(佐々木役)、悠木碧さん(ピーちゃん役)といった人気声優が出演しており、第2期でも引き続きキャストが期待されています。
「佐々木とピーちゃん」の作者の現在
作者・ぶんころり先生は現在も執筆活動を続けています。「佐々木とピーちゃん」の書籍版を中心に活動しており、打ち切りや引退といった状況にはありません。
ぶんころり先生の活動状況
ぶんころり先生は「佐々木とピーちゃん」の書籍版を定期的に執筆しています。2025年6月に第11巻が発売されており、書き下ろしでの刊行が続いている状況です。
過去の代表作としては「田中 〜年齢イコール彼女いない歴の魔法使い〜」(GCノベルズ)や「西野 〜学内カースト最下位にして異能世界最強の少年〜」(MF文庫J、全14巻で完結)があります。いずれもWeb小説発の書籍化作品であり、複数のシリーズを完結まで書き上げてきた実績のある作家です。
「西野」シリーズは全14巻で完結しており、ぶんころり先生が長期連載を最後まで書き切る力のある作家であることを示しています。現在は「佐々木とピーちゃん」の執筆に注力しているとみられ、アニメ2期の放送に合わせて今後も新刊の刊行が期待されます。
イラストレーター・カントク先生について
「佐々木とピーちゃん」のイラストを担当しているのはカントク先生です。ライトノベルのイラストレーターとして広く知られており、「変態王子と笑わない猫。」「One Room」などの作品でも活躍しています。
カントク先生の描くキャラクターデザインは本作の魅力の一つとなっており、アニメ化にあたってもその絵柄が活かされたキャラクターデザインが採用されました。作画面のクオリティが高いことも、本作が出版社から大切にされているタイトルであることの証左です。
「佐々木とピーちゃん」のアニメは何巻・何話まで?続きは原作の何巻から?
TVアニメ第1期は2024年1月から3月にかけて全12話が放送されました。アニメで描かれた範囲と、続きが読める原作の巻数を整理します。
アニメ1期の範囲
アニメ第1期(全12話)は、原作小説の第1巻〜第2巻の内容に相当します。冴えない中年サラリーマンの佐々木がペットショップで文鳥を購入するところから物語が始まり、その文鳥が実は異世界の大賢者の転生体だったという設定を軸に、異世界と現代を行き来するストーリーの序盤が描かれました。
本作のユニークな点は、異世界ファンタジーと現代の異能バトルという2つのジャンルが同時進行する構成です。アニメ1期ではこの独特の世界観が全12話を通じて丁寧に描かれ、物語の土台が築かれました。
コミカライズ版との対応では、漫画3巻ほどの範囲をアニメ3話程度で追い越す形となっており、アニメと漫画では進行ペースが大きく異なります。原作小説が最も先まで進んでいるため、続きを知りたい場合は小説版を読むのが最も効率的です。
アニメの続きは原作の何巻から?
アニメ第1期の続きを読みたい場合は、原作小説の第3巻から読み始めるのがおすすめです。第3巻以降は異世界パートと現代パートの物語がさらに複雑に絡み合い、新キャラクターも多数登場します。
書籍版は既刊11巻まで発売されているため、アニメの続きを9巻分たっぷり楽しむことができます。2026年放送予定のアニメ第2期では第3巻以降の内容が映像化されると予想されるため、放送前に原作で予習しておくのもよいでしょう。
「佐々木とピーちゃん」を読むなら電子書籍がお得
「佐々木とピーちゃん」の原作小説は既刊11巻が発売中です。1巻あたりの価格は700〜800円程度で、全巻そろえると約8,000〜9,000円ほどになります。
電子書籍であれば、各ストアのクーポンやセールを利用することで紙の書籍よりもお得に購入できるケースがあります。まとめ買いを検討している方は、電子書籍ストアの割引を活用するのがおすすめです。
コミカライズ版(既刊5巻)も同様に電子書籍で購入できるため、小説が苦手な方は漫画版から入るのも一つの手です。

