「東独にいた」は打ち切りではなく、休載中の状態です。掲載誌「ヤングマガジンサード」の廃刊や作者・宮下暁先生の体調不良、さらに別雑誌での新連載開始が重なり、打ち切り説が広まりました。この記事では、打ち切りと言われている理由を整理し、連載再開の可能性や作者の現在の活動状況について解説します。
| 作品名 | 東独にいた |
|---|---|
| 作者 | 宮下暁 |
| 連載誌 / 放送局 | ヤングマガジンサード → ヤンマガWeb(移籍) |
| 連載期間 | 2019年〜(休載中) |
| 巻数 | 既刊5巻 |
| 打ち切り判定 | 🟡 打ち切り疑惑あり |
「東独にいた」が打ち切りと言われている理由
「東独にいた」は2021年7月の第25話更新を最後に、長期にわたって新エピソードが公開されていません。完結の告知もなく、かといって連載再開の具体的な見通しも示されていない状態が続いています。
こうした状況から、ネット上では「事実上の打ち切りではないか」という声が少なくありません。打ち切りと言われる理由は大きく3つあります。
理由1:掲載誌「ヤングマガジンサード」の廃刊
「東独にいた」が打ち切りと誤解された最大の原因は、掲載誌の廃刊です。本作が連載されていた講談社の「ヤングマガジンサード」は、2021年4月に「月刊ヤングマガジン」と合併する形で事実上廃刊となりました。
合併に伴い、一部の作品は「月刊ヤングマガジン」に移行しましたが、「東独にいた」は紙の雑誌ではなく「ヤンマガWeb」への移籍となりました。Web媒体への移籍は読者から見えにくく、「雑誌がなくなった=連載も終わった」と受け取った読者が多かったようです。
実際にはヤンマガWebで第24話・第25話が公開されており、廃刊と同時に連載が打ち切られたわけではありません。しかし、Webへの移籍後すぐに更新が止まったことで、廃刊と打ち切りが結びつけて語られるようになりました。
理由2:作者の体調不良による長期休載
ヤンマガWebに移籍した後、作者の宮下暁先生は体調不良を理由に休載を発表しました。2021年6月、公式X(旧Twitter)にて「坐骨神経痛と肋間神経痛の波状攻撃に手こずっており、遅々として作画作業が進まなかった」と報告しています。
この時点では「第25話は7月に掲載予定」とアナウンスされており、実際に2021年7月に第25話は公開されました。しかし、それ以降の更新はなく、休載状態が現在まで続いています。
漫画家の体調不良による休載は珍しくありませんが、「東独にいた」の場合は掲載誌の廃刊と時期が重なったことで、読者の不安がより大きくなりました。休載期間が長引くにつれ、「体調を理由にしているが実際は打ち切りでは」という憶測がSNSや掲示板で広がっていきました。
作者自身はXのプロフィールに「東独にいた休載中です、もうちょっと待ってください」と記載しており、連載を放棄したわけではないことがうかがえます。
理由3:作者が別雑誌で新連載を開始
打ち切り説をさらに加速させたのが、宮下暁先生の新連載開始です。2022年12月26日発売の「週刊ビッグコミックスピリッツ」2023年4・5合併号にて、新作「ROPPEN-六篇-」の連載がスタートしました。
掲載誌は講談社ではなく小学館であり、出版社をまたいだ移籍での新連載という形です。「東独にいた」の連載再開を待っていた読者にとって、別の出版社で新作を始めたという事実は「もう東独にいたには戻らないのでは」という印象を強めました。
漫画業界では、前作を休載したまま新連載を開始するケースは存在しますが、前作がそのまま自然消滅するパターンも少なくありません。読者がそうした過去の事例と重ね合わせて「事実上の打ち切り」と判断するのは無理もないことです。
ただし、宮下先生は新連載開始後も「東独にいた」の連載再開に言及しており、完全に見切りをつけたわけではないと考えられます。
「東独にいた」は本当に打ち切りなのか?
「東独にいた」の現状は、打ち切りとも連載継続とも言い切れないグレーゾーンにあります。ここでは両方の視点から状況を整理します。
打ち切り説を支持する根拠
打ち切り説を裏付ける最大の根拠は、2021年7月から現在まで約5年にわたって更新が止まっているという事実です。一般的な漫画の休載期間としては異例の長さであり、事実上の連載終了と見なされても不自然ではありません。
また、掲載先のヤンマガWebでは「東独にいた」のページが残っているものの、更新スケジュールや連載再開時期に関する告知は確認できません。出版社側からの公式アナウンスがない点も、読者の不信感を招いています。
さらに、作者が別出版社(小学館)で週刊連載を抱えている状況では、物理的に「東独にいた」の作画に割ける時間は限られます。週刊連載の負担は大きく、並行して別作品を進めるのは現実的に厳しいという見方もあります。
打ち切りではない可能性
一方で、公式に「打ち切り」や「連載終了」が発表されたことは一度もありません。講談社側もヤンマガWebから作品ページを削除しておらず、無料公開も継続されています。
作者の宮下暁先生は、Xで「必ず最後まで描きますので、何卒お待ちを」と発言しています。この発言は休載開始から時間が経った後のものであり、連載再開への意思が継続していることを示しています。
マンバ(漫画コミュニティサイト)では「一応休載扱い」という情報も共有されており、出版社と作者の間で打ち切りの合意がなされた形跡はありません。あくまで作者都合の長期休載という位置づけと考えられます。
現時点での結論
以上を総合すると、「東独にいた」は公式には打ち切りではなく休載中です。ただし、約5年にわたる休載と作者の新連載という状況から、読者が打ち切りと感じるのは無理のないことです。
今後の展開としては、「ROPPEN-六篇-」の連載が完結した後に「東独にいた」の再開に取り組む可能性が最も高いと考えられます。作者が連載再開の意思を公言している以上、完全な打ち切りと断定するのは時期尚早でしょう。
ただし、再開時期が不透明であることは事実であり、続きを待つ読者にとっては厳しい状況が続いていると言わざるを得ません。
「東独にいた」の作者・宮下暁の現在
宮下暁先生は現在も漫画家として精力的に活動しています。「東独にいた」の休載中に新たな連載を立ち上げ、着実にキャリアを重ねている状況です。
「ROPPEN-六篇-」の連載状況
宮下暁先生は2022年12月から小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」にて「ROPPEN-六篇-」を連載中です。山口県西部の架空の島国「六篇法国」を舞台に、6人の殺し屋が国家の頂点を争う代理戦争「教王戦」を描くアクション作品です。
単行本は2026年3月時点で既刊11巻に達しており、週刊連載のペースで順調に刊行が続いています。「東独にいた」で見せた緻密な画力と骨太なストーリー構成は、本作でも健在です。
週刊連載を継続していることから、体調面については回復していると推測されます。坐骨神経痛と肋間神経痛に苦しんでいた時期を乗り越え、現在は安定して執筆活動を行っている状況です。
「東独にいた」の連載再開について
宮下暁先生はXのプロフィールに「東独にいた休載中です、もうちょっと待ってください」と記載しています。また、過去には「必ず最後まで描く」と明言しており、作品を完結させる意思は変わっていないようです。
ただし、「ROPPEN-六篇-」の週刊連載と並行して「東独にいた」を再開するのは物理的に難しいと考えられます。現実的には「ROPPEN-六篇-」が完結または区切りを迎えた後に、「東独にいた」の再開に着手する可能性が高いでしょう。
「東独にいた」は「このマンガがすごい!芸人楽屋編」で2021年下半期1位を獲得した実績もあり、作品としての評価は高いです。連載再開が実現すれば、再び注目を集めることは間違いありません。
「東独にいた」を読むなら電子書籍がお得
「東独にいた」は既刊5巻が発売されており、各種電子書籍ストアで購入可能です。1巻あたりの価格は700円前後で、5巻すべてを揃えても約3,500円程度です。
また、ヤンマガWebでは一部エピソードが無料公開されているため、まずは試し読みをしてから購入を検討するのもよいでしょう。東西冷戦下の東ドイツという独特の舞台設定と、超人兵士アナベルと反体制組織リーダー・ユキロウの関係を描いた骨太なストーリーは、5巻分でも十分に読みごたえがあります。

