『ワンス・アポン・ア・タイム』は打ち切りではなく、全7シーズン・全156話で完結した海外ドラマです。シーズン7で主要キャストが大量降板し、放送枠が金曜日に移動したことで「打ち切りでは?」という声が広まりました。この記事では、打ち切りと言われた3つの理由と、実際には打ち切りではない根拠を詳しく解説します。
| 作品名 | ワンス・アポン・ア・タイム(Once Upon a Time) |
|---|---|
| 制作者 | エドワード・キツィス、アダム・ホロウィッツ |
| 放送局 | ABC(アメリカ)/ NHK BSプレミアム(日本) |
| 放送期間 | 2011年10月〜2018年5月(全7シーズン) |
| 話数 | 全156話 |
| 打ち切り判定 | 🟢 打ち切りではない(完結済み) |
ワンスアポンアタイムが打ち切りと言われた理由
『ワンス・アポン・ア・タイム』はディズニーのおとぎ話のキャラクターたちが現実世界で暮らすという斬新な設定で、2011年の放送開始直後から高い人気を誇りました。しかしシーズン7に入って大きな転換が起き、「打ち切りされたのでは」という声がネット上で広まっています。
打ち切りと言われるようになった背景には、主にキャスト・放送枠・視聴率に関する3つの理由があります。
理由1:シーズン7で主要キャストが大量降板した
打ち切り説が広まった最大の要因は、シーズン6からシーズン7にかけて起きた主要キャストの大量降板です。主人公エマ・スワンを演じたジェニファー・モリソンは、ABCとの6年間の契約満了に伴い2017年5月に降板を発表しました。
ジェニファー・モリソンに加え、白雪姫役のジニファー・グッドウィン、チャーミング王子役のジョシュ・ダラス、ベル役のエミリー・デ・レイヴィン、さらにルンペルシュティルツヒェンの息子ニール役のマイケル・レイモンド=ジェームズなど、シーズン1から作品を支えてきたメインキャストが一挙に番組を去りました。
シーズン7に続投したのはラナ・パリラ(レジーナ)、コリン・オドナヒュー(フック船長)、ロバート・カーライル(ランプルスティルツキン)の3名のみです。6年間ドラマの顔だった主人公と主要キャラクターが一度に退場するという事態は、ファンに大きな衝撃を与えました。
ドラマの中心人物がこれほど大規模に入れ替わるのは異例であり、「もう別の番組だ」「事実上の打ち切りと同じ」という受け止め方が広がりました。特に日本のファンの間では、海外ニュースサイトの「主要キャスト降板」というヘッドラインが「打ち切り」と混同されて伝わったケースも多かったようです。
なおジェニファー・モリソン自身は降板の理由について「6年間の契約が終了し、新しい挑戦をしたかった」と説明しており、番組側との不和があったわけではありません。しかし主演俳優が「契約満了で去った」という事実は、番組側が引き留められなかった=番組の求心力が落ちたと解釈され、打ち切り説の根拠として使われることになりました。
理由2:放送枠が日曜から金曜に移動した
シーズン7では放送枠が日曜日から金曜日に変更されました。アメリカのテレビ業界では、金曜夜は外出する視聴者が多く、視聴率が取りにくい時間帯として知られています。人気番組が金曜枠に移動するのは、ネットワーク局が番組の優先度を下げたサインと受け止められがちです。
実際にアメリカの海外ドラマファンの間では、金曜夜の枠は「Friday night death slot(金曜夜の死枠)」と呼ばれることがあります。過去にも金曜枠に移動した後にキャンセルされた番組は多く、この枠移動自体が「番組終了のカウントダウン」として認識されています。
日曜のゴールデンタイムで安定した視聴率を取っていた番組が金曜に追いやられたことは、ファンにとって大きなショックでした。ABCが番組を「見切った」という印象を与え、打ち切り説がさらに広まるきっかけとなっています。
もっとも、金曜枠への移動はABCの編成全体の見直しによるもので、必ずしもワンスアポンアタイムだけを狙い撃ちにした措置ではありません。しかしファンの目には「左遷」としか映らず、SNS上では「打ち切り確定」「ABCに見捨てられた」という投稿が相次ぎました。
理由3:視聴率がシーズンを重ねるごとに低下した
『ワンス・アポン・ア・タイム』の視聴者数は、シーズンが進むにつれて一貫して減少していました。シーズン1では平均約990万人の視聴者を獲得しましたが、シーズン2で約850万人、シーズン3で約710万人、シーズン4で約660万人と徐々に減少しています。
シーズン5以降は下落が加速し、約440万人にまで落ち込みました。シーズン6では約320万人となり、ピーク時の3分の1まで減少しています。そしてシーズン7では、放送枠の金曜移動とキャスト刷新が重なったことで、視聴者数は約230万人にまで落ち込みました。
18〜49歳の主要視聴者層(デモグラフィック)のレーティングはさらに深刻で、シーズン7では平均1.1を記録し、前シーズン比で約35%の下落が報じられています。この数値はスポンサーにとって最も重要な広告指標であり、大幅な広告収入の減少を意味します。
シーズン1と比較すると視聴者数は4分の1以下になった計算です。ABCがシーズン8の更新を見送った直接的な理由はこの数字にあります。「視聴率が下がったから打ち切られた」という見方は、数値だけを見れば事実に近いかもしれません。ただし、7年間放送された長寿番組が視聴率低下で終了すること自体は海外ドラマでは珍しくない流れです。
ワンスアポンアタイムが打ち切りではない根拠
上記のようにキャスト降板・枠移動・視聴率低下と、打ち切りと言われる理由は複数あります。しかし総合的に見ると『ワンス・アポン・ア・タイム』は打ち切りとは言い難い作品です。以下の3つの根拠から解説します。
全7シーズン・全156話という十分な放送実績
『ワンス・アポン・ア・タイム』は2011年から2018年まで、7年間にわたり全156話が放送されました。ABCのドラマとしてはかなりの長寿番組です。打ち切りドラマの多くがシーズン1〜2で終了するのに対し、本作は7シーズンまで継続しています。
しかも1シーズンあたり22〜23話というフルシーズン構成が最後まで維持されました。打ち切りが決まった番組にありがちな「途中で話数を削減される」「シーズン途中で放送が中断される」といった措置は一度も取られていません。
同じ制作者コンビが手がけた『LOST』が全6シーズンで完結したことを考えると、『ワンス・アポン・ア・タイム』の全7シーズンはそれを上回る長さです。ABCがこれだけの期間にわたって番組を放送し続けたこと自体が、作品に対する評価の表れと言えます。
また、スピンオフ作品『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ワンダーランド』が2013年に制作されるなど、ABCが本作の世界観を積極的に広げようとしていた時期もありました。作品の商業的価値が認められていた証拠です。
シリーズ最終回で物語が完結している
シーズン7の最終話「Leaving Storybrooke(ストーリーブルックを離れて)」は、2018年5月18日に放送されました。ABCは2018年2月の時点でシーズン7がファイナルシーズンになることを公式発表しており、制作チームには最終話を作る十分な準備期間が与えられています。
この最終回には、シーズン途中で降板したジェニファー・モリソンをはじめ、14人もの歴代キャストがカムバック出演しました。各キャラクターのその後が描かれ、シリーズ全体の物語が締めくくられる構成です。
打ち切りドラマにありがちな「唐突な終わり方」や「回収されない伏線」は見られず、制作側が準備した上でのフィナーレでした。これは突然の打ち切りとは明確に異なるポイントです。
シーズン6で主要ストーリーがすでに決着していた
見落とされがちですが、シーズン6の時点でエマ・スワンを中心とした物語はすでに決着がついていました。シーズン6の最終話「The Final Battle(最後の戦い)」というタイトルが示す通り、エマの物語は大きな区切りを迎えています。
シーズン7は舞台をシアトルに移し、大人になったヘンリーを中心とした新たな物語として再スタートしました。実質的にはリブートに近い構成で、シーズン6までの物語とは独立した新章です。つまりシーズン6までで本来のストーリーは完結しており、シーズン7はその後日譚にあたります。
シーズン6のフィナーレが非常に完成度の高い区切りだったことが、かえってシーズン7を「蛇足」と感じさせた側面もあります。「シーズン6で終わっておけばよかった」という声も見られますが、これは裏を返せばシーズン6で物語がしっかり完結していたことの証明です。
海外ドラマでは、メインストーリーが完結した後に新主人公でリブート的なシーズンを作る手法は珍しくありません。『ワンス・アポン・ア・タイム』のシーズン7もその一例であり、物語の本筋が完結した後に追加されたシーズンが終了しただけです。ストーリーが途中で断ち切られたわけではありません。
ワンスアポンアタイムの制作者の現在
『ワンス・アポン・ア・タイム』を企画・制作したエドワード・キツィスとアダム・ホロウィッツは、番組終了後もドラマ業界の第一線で活動を続けています。
エドワード・キツィスとアダム・ホロウィッツの最新作
2人は『ワンス・アポン・ア・タイム』終了後、ABCでディズニーのおとぎ話を題材にした新ドラマ『Epic』の企画を進めていましたが、パイロット段階で見送りとなりました。その後も複数のプロジェクトに携わっています。
2025年には、『テッド・ラッソ』で知られるビル・ローレンスと共に、カール・ハイアセンの小説『Skinny Dip』のドラマ化プロジェクトを始動させました。このドラマにはアマンダ・セイフライドの出演が決定しており、Amazonでの配信が予定されています。
キツィスとホロウィッツの2人は『LOST』の脚本チームとしてキャリアをスタートさせ、その後『ワンス・アポン・ア・タイム』で制作者(ショーランナー)としての地位を確立しました。ファンタジーとミステリーを組み合わせるストーリーテリングには定評があり、新作『Skinny Dip』でもその手腕が発揮されることが期待されています。
リブート・復活の可能性
ファンの間では『ワンス・アポン・ア・タイム』のリブートや続編を望む声が根強く残っています。フック船長を演じたコリン・オドナヒューは取材に対し、「もう一度このシリーズが存在できる世界はあると思う」と前向きなコメントを残しました。
ただし、2026年3月時点でリブートや続編が正式に発表された事実はありません。メインキャストの再集結が難しいことや、シリーズがすでに完結していることから、仮に復活するとしても新キャスト・新ストーリーでのリブートになる可能性が高いとみられています。
Disney+でのストリーミング配信により新規視聴者が増えていることから、将来的にディズニーがリブートを検討する余地はあるかもしれません。ただし現時点では具体的な動きは確認されていません。
ワンスアポンアタイムの見る順番と配信先
『ワンス・アポン・ア・タイム』を視聴する場合は、シーズン1からシーズン7まで順番に見るのが基本です。各シーズンは前シーズンの続きとなっているため、途中から見始めると物語を理解しにくくなります。
2026年現在、全7シーズンはDisney+(ディズニープラス)で配信されています。字幕版・吹替版の両方が用意されており、好みの言語で視聴できます。スピンオフ作品『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ワンダーランド』(全13話)も同じプラットフォームで視聴可能です。
スピンオフの『ワンダーランド』は本編シーズン3と同時期の物語ですが、本編を見ていなくても単独で楽しめる構成になっています。まずは本編シーズン1から視聴し、気に入ったらスピンオフに進むのがおすすめです。
なお日本では2013年からNHK BSプレミアムで吹替版が放送されていましたが、現在の地上波での再放送予定はありません。全シーズンをまとめて視聴したい場合はDisney+が現時点で唯一の選択肢となっています。

