『ブレイクブレイド』は打ち切りではないと作者・吉永裕ノ介氏が明言していますが、最終回の終わり方から打ち切り疑惑が根強く残っている作品です。連載誌の休刊による移籍や長期の不定期更新、そして「第一部完」という形での幕引きが誤解を招きました。この記事では、打ち切りと言われる理由と真相、作者の現在の活動について解説します。
| 作品名 | ブレイク ブレイド(Break Blade) |
|---|---|
| 作者 | 吉永裕ノ介 |
| 連載誌 / 放送局 | 月刊少年ブラッド → FlexComixブラッド → COMICメテオ(フレックスコミックス) |
| 連載期間 | 2006年〜2022年(約18年間) |
| 巻数 | 全20巻 |
| 打ち切り判定 | 🟡 打ち切り疑惑あり |
ブレイクブレイドが打ち切りと言われている理由
『ブレイクブレイド』は全20巻で完結した作品ですが、「打ち切りだったのでは?」という声がネット上で根強く見られます。ここでは、打ち切り説が広まった具体的な理由を整理します。
理由1:連載誌の休刊と度重なる移籍
『ブレイクブレイド』は2006年10月、竹書房の『月刊少年ブラッド』にて連載がスタートしました。しかし、わずか翌月の2006年11月号で同誌が休刊となり、連載は事実上ストップしてしまいます。
その後、2007年1月にWebコミック誌『FlexComixブラッド』へ移籍して連載が再開されました。『FlexComixブラッド』はフレックスコミックスが運営する無料のWeb漫画誌であり、紙の雑誌とは異なる配信形態でした。さらにその後、同じフレックスコミックスが運営する『COMICメテオ』へと掲載先が変わっています。
このように連載開始直後に掲載誌が休刊し、Webコミック誌へ移籍したという経緯が「打ち切りになったのでは」という印象を持たれる一因になりました。紙の雑誌からWebへの移行は、2006年当時はまだ一般的ではなく、読者にとって作品の存在を見失いやすい状況を生み出しました。
特に、連載開始からわずか1号で掲載誌ごとなくなるという経験は異例です。雑誌の休刊は作品の実力とは無関係ですが、結果的に「あの漫画は打ち切りになった」と認識されやすい状況をつくり出しました。
なお、掲載誌の移籍は作品への打ち切り通告ではなく、休刊した雑誌から同じ出版グループ内のWebメディアへの引っ越しです。作品自体が打ち切られたわけではありませんが、この初期の混乱が後年まで尾を引いています。
理由2:不定期更新と長期の更新停滞
『ブレイクブレイド』は移籍後しばらくは月1回のペースで更新されていましたが、第54話以降は不定期更新へと切り替わりました。ここから連載のペースが大幅に落ち、数か月から半年以上の間隔が空くことも珍しくなくなったのです。
本作は魔力で動く巨大ロボット「ゴゥレム」同士の戦闘が見どころであり、その迫力ある戦闘シーンは非常に緻密な作画で描かれています。1話あたりの作画コストが極めて高く、吉永裕ノ介氏にとって月刊ペースを維持すること自体が大きな負担だったとみられます。
長期間にわたって新しい話が配信されない状況が続いたことで、ネット上では「作者が逃亡した」「事実上の打ち切りだ」という噂が広まりました。特にSNSや掲示板では「ブレイクブレイド 作者逃亡」というワードが頻繁に使われるようになり、作品の打ち切り説と結びつけて語られるケースが増えていきました。
更新がないまま何か月も経過すると、作品の連載ページを定期的に確認していない読者は「もう終わったのだろう」と判断してしまいます。Web連載という特性上、休刊号の告知のような明確なアナウンスがないため、状況がわかりにくかった面もあります。
ただし実際には、不定期ながらも連載は最後まで継続しており、作者が連載を放棄した事実はありません。「作者逃亡」はあくまでネット上で生まれた噂であり、更新頻度の低下と連載終了は別の問題です。
理由3:最終回が「第一部完」で終わった
打ち切り説が最も強く広まったのは、2022年の最終回の終わり方です。第104話「未帰還兵」をもって連載は終了しましたが、物語は「第一部完」という形で幕を閉じたのです。
「第一部完」という表記は、本来であれば第二部が続くことを示唆する表現です。しかし、2026年3月現在、第二部の連載は始まっておらず、作者から続編に関する具体的な発表もありません。完結から3年以上が経過しても動きがない状況が続いています。
最終巻(第19巻・第20巻は2022年10月12日に同時発売)を読んだ読者からは、「展開が駆け足で回収されていない伏線がある」「あまりにも急に終わった」という感想が多く寄せられました。18年間にわたる長期連載の結末としては、物足りなさを感じた読者が少なくなかったようです。
また、吉永氏は作品の終わらせ方について「事情を説明するのは難しい」と述べるにとどめており、意図どおりの結末だったのか、やむを得ず畳んだのかは明言していません。この曖昧さも、読者の間で打ち切り説が消えない要因の一つです。
「第一部完」でありながら第二部が始まらないという状況は、読者の視点からすると実質的な打ち切りと映っても仕方がないでしょう。この終わり方こそが、打ち切り説の最大の根拠となっています。
ブレイクブレイドは本当に打ち切りなのか?
打ち切り説が広まっている一方で、作品が編集部の判断で強制終了された「打ち切り」とは言い切れない根拠もあります。ここでは、打ち切りではない可能性を示す情報を整理します。
作者がXで打ち切りを否定している
作者の吉永裕ノ介氏は、自身のX(旧Twitter)アカウント(@yoshinaga909)において、『ブレイクブレイド』の連載終了が打ち切りではないと明言しています。読者からの「打ち切りですか?」という質問に対して、直接否定するポストを投稿していました。
吉永氏は連載終了の理由について「事情は説明出来ないが主に気力が原因」と述べています。さらに「体力・いつ没するかわからなくなってきた。気力・特にこれが問題で」とも語っており、体力と気力の両面で連載の継続が困難になったことを示唆しています。
また「事情を説明するのは難しい。いつか説明出来る日が来たらいいなと思う」と述べており、詳細な経緯は明かされていません。ただし、編集部から打ち切りを通告されたという発言は一切なく、あくまで作者側の事情による終了であることがうかがえます。
作者が直接「打ち切りではない」と発言していることは重要な情報です。ただし、具体的な事情が説明されていない以上、完全に疑惑が払拭されているわけではないという見方もあります。
全20巻・18年間連載の実績
『ブレイクブレイド』は2006年の連載開始から2022年の完結まで、約18年にわたって連載された作品です。不定期更新の時期を含めても、全20巻・全104話という巻数・話数は、短命の打ち切り作品とは明らかに異なります。
一般的に打ち切りとされる作品は、連載開始から数か月〜1年程度で全3〜5巻程度にまとめられるケースが多いです。全20巻という規模の作品を出版社側が途中で打ち切る理由があったとは考えにくいボリュームです。
18年で20巻というペースは通常の連載と比べると非常にゆっくりですが、これは前述の不定期更新が影響しています。不定期更新の状態でも連載の場を提供し続けた出版社の対応は、むしろ作品を大切にしていた姿勢の表れとも言えます。
作品が長期間にわたって存続したこと自体が、出版社主導の打ち切りではなかった根拠の一つです。ただし、作者の事情で予定より早く物語を畳んだ可能性は否定できません。
累計370万部の売上とアニメ化の実績
『ブレイクブレイド』のシリーズ累計発行部数は370万部を突破(2022年9月時点)しています。Webコミック誌連載の作品としては十分な売上であり、「売れなかったから打ち切られた」という見方は当てはまりません。
メディアミックス展開も充実しています。2010年5月〜2011年にかけて劇場版アニメ全6章が公開され、2014年4月〜6月にはTOKYO MX・サンテレビ・BS11でテレビアニメ版が放送されました。テレビアニメ版は劇場版を再構成して新作シーンを追加した内容です。
劇場版が全6章にわたって制作され、さらにテレビアニメ化まで実現していることは、出版社や制作委員会が本作に大きな商業的価値を認めていた証拠です。売上不振が理由で打ち切られた作品が、ここまでのメディア展開を受けることは通常ありません。
出版社が打ち切りを判断する最大の要因は売上の低迷ですが、本作にはそれが該当しません。連載終了の理由は商業面ではなく、作者の個人的な事情にあったと考えるのが自然です。
ブレイクブレイドの作者の現在
『ブレイクブレイド』の完結後、作者の吉永裕ノ介氏がどのような活動をしているかを確認します。「作者逃亡」説の真偽にも関わる重要な情報です。
吉永裕ノ介の新連載「魔法機械人間906」
吉永裕ノ介氏は『ブレイクブレイド』完結後、白泉社の『ヤングアニマルZERO』にて新連載『魔法機械人間906』を開始しています。コミックス第1巻は2026年3月27日に発売されました。2026年3月9日発売の『ヤングアニマルZERO』4/1号では表紙を飾っています。
『魔法機械人間906』は、普通の高校生が異世界に転生し、機械と融合した体を持つ「魔法機械人間(サイボーグ)」として巨大な怪物や魔法と戦う物語です。ロボット・メカ描写に定評のある吉永氏の持ち味が活かされた作品であり、掲載誌の表紙に起用されるなど期待の高さがうかがえます。
新連載を開始していることから、吉永氏は漫画家としての活動を継続していることが確認できます。『ブレイクブレイド』完結時に述べていた体力・気力の問題は、一定の回復があったものとみられます。なお、掲載誌がフレックスコミックスから白泉社に変わっている点も注目に値します。
ブレイクブレイドのアニメは何巻・何話まで?続きは原作の何巻から?
『ブレイクブレイド』のアニメは2つの形態で制作されています。
劇場版アニメ(2010年〜2011年)
2010年5月から2011年にかけて、全6章の劇場アニメとして公開されました。制作はProduction I.G・XEBEC共同で、原作漫画の序盤〜中盤にあたる内容が映像化されています。主人公ライガットが魔力を持たない「能なし」でありながら古代のゴゥレム「デルフィング」を起動させ、国家間の戦争に巻き込まれていく物語が描かれました。
劇場版は原作の約6巻分(第1巻〜第6巻前後)の内容をカバーしています。全6章が順次公開される形式を取っており、各章の上映時間は約50分です。劇場版の続きから読みたい場合は、原作の第7巻前後から読み始めるのがおすすめです。
テレビアニメ版(2014年)
2014年4月〜6月にTOKYO MX・サンテレビ・BS11で放送されました。劇場版全6章を再構成し、新作シーンを追加した全12話の構成です。基本的にカバーする範囲は劇場版と同じため、テレビアニメ版の続きも原作第7巻前後からが目安になります。
劇場版とテレビアニメ版の大きな違いは、テレビアニメ版には新規カットが追加されている点です。ただし、物語のカバー範囲は大きく変わらないため、どちらを視聴した場合でも原作第7巻前後から読み始めれば問題ありません。
原作は全20巻で完結しているため、アニメでは描かれなかった後半の物語を楽しむには電子書籍での購入が便利です。アニメ化された範囲は全体の約3分の1にすぎず、物語の核心にあたる展開はすべて原作でしか読めません。
ブレイクブレイドを読むなら電子書籍がお得
『ブレイクブレイド』は全20巻で完結済みの作品です。1巻あたりの価格はおよそ600〜700円程度で、全巻購入すると12,000〜14,000円ほどになります。完結済みのため、待たずに最終話まで一気に読めるのが利点です。
また、新装版も電子書籍ストアで配信されています。初回登録クーポンやセールを活用することで、紙の単行本よりもお得にまとめ買いできる場合があります。アニメで描かれなかった後半14巻分のストーリーを楽しみたい方は、電子書籍での購入を検討してみてください。

