『堕天作戦』は、作者・山本章一の逮捕を原因として未完のまま連載が終了しており、打ち切り確定と判断できます。WEBマンガ総選挙2019で第3位に選ばれるほどの人気作でしたが、2020年の突然の休載を経て、2022年10月に連載終了が発表されました。連載終了の背景にある刑事事件の経緯と、その後の個人出版による継続、2026年の民事訴訟の結果までをまとめました。
| 作品名 | 堕天作戦(だてんさくせん) |
|---|---|
| 作者 | 山本章一 |
| 連載誌 | 裏サンデー / マンガワン(小学館) |
| 連載期間 | 2015年2月〜2022年10月 |
| 巻数 | 小学館版 全5巻(未完)/ 個人出版Kindle版 既刊7巻(未完) |
| 打ち切り判定 | 🔴 打ち切り確定 |
堕天作戦が打ち切りになった理由
『堕天作戦』は人気や作品の質ではなく、作者の刑事事件という外的要因によって連載が終了しました。ここでは打ち切りに至った3つの理由を解説します。
理由1:作者・山本章一が刑事事件で逮捕された
堕天作戦が打ち切りとなった最大の理由は、作者・山本章一が児童買春・児童ポルノ禁止法違反(製造)で逮捕・略式起訴され、罰金刑を受けたことです。この逮捕は2020年に行われたもので、連載の突然の休止と直接関係しています。
山本章一は私立高校で非常勤講師を務めていた時期があり、2026年2月20日の札幌地裁判決では、在学中の教え子に対する約3年間にわたる性的暴行が認定されました。民事訴訟では1100万円の賠償命令が下されています。
この事実は当初公表されておらず、逮捕から約6年後の2026年2月に報道で広く知られることとなりました。ITmedia、J-CASTニュースなど複数の大手メディアが報じています。
作品そのものの評価とは無関係に、作者の犯罪行為が連載終了の直接的な原因となった異例のケースです。
理由2:約2年間の休載を経て未完のまま連載終了
2020年2月頃から『堕天作戦』は突然の休載に入りました。当時は「作者の体調不良」が休載の理由として説明されていましたが、実際には上述の逮捕が背景にあったことが後に判明しています。
約2年半にわたる休載の後、2022年10月1日に作者は公式Xアカウントを通じて、同月31日をもって「マンガワン」「裏サンデー」での掲載を終了すると発表しました。作者は終了の理由を「現在も継続中の私的なトラブル」と説明し、「健康面や編集部との関係によるものではない」と述べています。
物語は完結を迎えることなく、未完のまま連載が終了しました。人気があっただけに、ストーリーの途中で読めなくなるという結末はファンにとって大きな衝撃でした。
なお、連載終了後に作者は個人でKindle電子書籍として作品を継続する方針を示し、2022年12月以降に個人出版版として刊行を始めています。
理由3:編集部は逮捕の事実を公表しなかった
打ち切りの経緯をさらに複雑にしたのが、小学館・マンガワン編集部の対応です。作者の逮捕の事実は長期間にわたって公表されませんでした。
2026年2月27日、小学館は公式サイトで声明を発表し、山本章一が2020年に児童買春・児童ポルノ禁止法違反で逮捕されていたことを認めました。同時に「人権・コンプライアンス意識の欠如があった」と自社の対応を反省する内容を公表しています。
さらに問題となったのは、逮捕後にもかかわらず、山本章一が「一路一」というペンネームに変更して『常人仮面』の原作者として起用されていた事実です。この起用は編集部の判断で行われたもので、2026年2月27日に『常人仮面』の配信停止・単行本の出荷停止が発表されました。
読者やファンに対して真実が明かされなかったまま連載が終了したこと、さらに名義を変えて別作品に関与させていたことに対し、業界内外から強い批判が寄せられました。
堕天作戦の打ち切りに対するファンの反応
高い評価を受けていた作品だけに、連載終了に対するファンの反応は大きなものでした。
WEBマンガ総選挙2019で第3位を獲得した実力作
『堕天作戦』は、ピクシブと日本出版販売が共同開催する「WEBマンガ総選挙2019」のユーザー投票で第3位にランクインした作品です。裏サンデー第3回連載投稿トーナメントの優勝作品でもあり、山本章一のプロデビュー作でもありました。
人間と魔族の戦争が繰り返される遠未来を舞台に、不死の存在「アンダー」がさまざまな人々と出会いながら旅を続けるダークファンタジーとして、熱心なファンを獲得していました。
作品の質や人気に問題があったわけではなく、純粋に作者の不祥事が原因で打ち切りとなった点が、ファンにとって特にやりきれない結果となっています。
連載終了と真相判明時の反応
2022年の連載終了発表時には、作者が「個人で電子書籍として継続する」と表明したことで、ファンの間には一定の安堵感がありました。Togetterでは「蘇ります」という作者の報告がまとめられ、応援の声も寄せられていました。
しかし2026年2月に逮捕の事実と民事訴訟の結果が報道されると、状況は一変しました。「作品は好きだったが作者の行為は許せない」「体調不良という説明は嘘だったのか」といった反応がSNS上で広がりました。
はてな匿名ダイアリーには「堕天作戦のファンだった者として」と題した投稿も見られるなど、作品を愛していたファンが複雑な感情を抱えている様子がうかがえます。
堕天作戦の作者・山本章一の現在
作者の現在の状況は、2026年の報道によって大きく変わりました。
2026年の民事訴訟と賠償命令
2026年2月20日、札幌地裁は山本章一に対して1100万円の賠償命令を下しました。この判決では、私立高校で非常勤講師を務めていた2016年頃から、在学中の教え子に対する約3年間にわたる性的暴行が認定されています。
この民事訴訟の判決をきっかけに、2020年の刑事事件の経緯や、小学館の対応の問題が広く報道されることとなりました。
山本章一の本名が栗田和明であることも、この一連の報道の中で明らかになっています。
『常人仮面』の配信停止と現在の活動
山本章一は堕天作戦の連載終了後、「一路一」名義で『常人仮面』の原作を担当し、2022年12月18日からマンガワンで連載されていました。しかし2026年2月27日、小学館はこの事実を認めた上で『常人仮面』の配信停止・単行本の出荷停止を発表しました。
マンガワン連載の他の作家からも失望の声が上がるなど、編集部の対応は業界内でも波紋を広げました。小学館は「性加害は決して許されるものではない」とする声明を発表しています。
2026年3月現在、山本章一が関わる連載作品はすべて停止されている状態です。個人出版で続けていた『堕天作戦』のKindle版(既刊7巻)の今後についても不透明な状況となっています。
堕天作戦は現在どこで読める?
2026年3月時点で『堕天作戦』を読む手段は限られています。
小学館版とKindle個人出版版の状況
小学館から刊行された紙の単行本は全5巻(裏少年サンデーコミックス)ですが、物語は未完のままです。現在の流通状況は不明確で、新品での入手は困難になる可能性があります。
連載終了後、作者が個人出版としてKindleで刊行した電子書籍版は既刊7巻まで発売されています。小学館版の内容に加筆修正を加えた新版と、未収録・未公開のエピソードが収録されていました。
ただし、2026年2月の一連の報道を受けて、今後の販売継続については不透明な部分があります。作品自体の評価は高かっただけに、読者としては難しい状況が続いています。

