どろろのアニメが打ち切りと言われる理由!1969年版と2019年版の真相を解説

『どろろ』のアニメが打ち切りだったかどうかは、1969年版と2019年版で事情が大きく異なります。1969年版は視聴率低迷による路線変更とタイトル変更があり打ち切り疑惑が根強い一方、2019年版は全24話で予定通り完結しています。この記事では、それぞれのアニメ版で打ち切りと言われる理由と真相、原作漫画の連載経緯まで詳しく解説します。

作品名 どろろ
作者 手塚治虫
連載誌 週刊少年サンデー(小学館)→ 冒険王(秋田書店)
連載期間 1967年8月〜1968年7月(サンデー)/ 1969年5月〜10月(冒険王)
巻数 全4巻(講談社手塚治虫漫画全集版)
打ち切り判定 🟡 打ち切り疑惑あり(1969年版アニメは路線変更あり/2019年版は予定通り完結)

『どろろ』のアニメが打ち切りと言われている理由

『どろろ』のアニメが打ち切りと噂される背景には、1969年版と2019年版それぞれに異なる事情があります。特に1969年版については、放送途中での大幅な路線変更やタイトル変更が行われたことから、打ち切り説が根強く語り継がれています。

理由1:1969年版アニメの視聴率低迷と路線変更

打ち切り疑惑の最大の根拠は、1969年版アニメ(フジテレビ系列)で起きた大規模な路線変更です。1969年4月6日から毎週日曜19時30分に放送が開始されましたが、放送開始直後から視聴率が振るわず、スポンサーとテレビ局から路線変更を求められました。

原作漫画の持ち味であるダークで陰惨な描写が、日曜夜のファミリー向け時間帯に合わなかったことが低視聴率の主因です。妖怪が血まみれで動き回るシーンや、百鬼丸の身体欠損という設定が、子供が視聴する時間帯としては過激すぎると判断されました。

プロデューサーの柴山達雄は『どろろ14話以降の新設定と改案』という書類を作成し、「話をどろろ中心に」「百鬼丸の宿命的なものは全て省略」「犬の活躍を前面に」「ギャグをふんだんに入れ、全体を明るく軽快に」という方針を示しました。第13話の完成(1969年4月2日)から第14話の完成(同年6月26日)まで約3か月の空白があり、この間スタッフは路線変更作業に忙殺されていました。

理由2:タイトルが『どろろと百鬼丸』に変更された

路線変更に伴い、第14話からはタイトルが『どろろ』から『どろろと百鬼丸』に変更されました。放送途中でのタイトル変更は、当時としても異例の措置です。

変更の意図は、主人公をどろろに据え直し、百鬼丸は「どろろの援助者」として位置づけるというものでした。シリアスな復讐劇から、どろろを中心にした冒険活劇へと作品の方向性が大きく転換されたのです。

放送途中でのタイトル変更という事実が「制作側の混乱」「打ち切り同然の扱い」という印象を視聴者に与え、現在まで打ち切り説が語り継がれる要因になっています。結果的に1969年版は全26話で放送を終了しましたが、当初の構想通りに完結したとは言い難い状況でした。

理由3:原作漫画が「第一部・完」で事実上の連載中断

アニメだけでなく、原作漫画の連載経緯も打ち切り説を補強しています。『週刊少年サンデー』での連載は1967年8月27日号に始まりましたが、回を追うごとに暗い雰囲気が強くなり、1968年7月21日号で「第一部・完」と表記されて連載が中断しました。

手塚治虫は当時多くの連載を抱えており、読者アンケートの結果も芳しくなかったとされています。「第一部・完」という表記は、打ち切りを婉曲に表現する手法として当時から使われていたものです。

その後、1969年のテレビアニメ化に合わせて『冒険王』(秋田書店)で1969年5月号から10月号まで第二部が連載され、一応の完結を見ました。ただし、サンデー版で描かれた物語の全ての伏線が回収されたわけではなく、百鬼丸が全ての魔物を倒す前に物語が終わるなど、駆け足の印象は否めません。

理由4:2019年版アニメの続編が制作されていない

2019年にMAPPAと手塚プロダクションの共同制作でリメイク版が放送されましたが、全24話で完結した後、続編(2期)の制作が発表されていません。このことも「打ち切りだったのでは」という誤解を生んでいます。

2019年版は第1クール(前半12話)で高い評価を受けた一方、第2クールではオープニング曲が明るいポップな印象に変わり、「作風が変わった」という意見も出ました。前半と後半の温度差が、一部の視聴者に「路線変更=打ち切り」という連想を起こさせた面があります。

しかし2019年版については、当初から2クール(全24話)の放送として企画されており、原作の物語を最後まで描き切って完結しています。続編がないのは打ち切りではなく、原作の物語が完結したためです。

『どろろ』のアニメは本当に打ち切りなのか?

打ち切り説の真偽は、1969年版と2019年版で分けて考える必要があります。結論として、1969年版には打ち切りに近い事情があった一方、2019年版は打ち切りではありません。

1969年版:打ち切りとは断定できないが路線変更は事実

1969年版は全26話が放送されており、放送途中で突然終了したわけではありません。最終話ではアニメオリジナルの展開で物語に一定の区切りがつけられています。

ただし、視聴率低迷を受けた路線変更とタイトル変更は紛れもない事実です。当初の構想では百鬼丸の身体奪還というシリアスな物語を軸にする予定でしたが、第14話以降は大幅に方針転換されました。「強制的な打ち切り」ではないものの、制作側の意図通りに完結したとは言えない状況だったことは確かです。

1969年当時のアニメは1〜2クール(13〜26話)で終了するのが一般的だったため、26話での終了自体は異常ではありません。しかし視聴率が好調であればさらに延長された可能性もあり、「予定通り」とも「打ち切り」とも断定しにくいグレーゾーンにあります。

2019年版:打ち切りではない(予定通りの完結)

2019年版(MAPPA・手塚プロダクション制作)は、2019年1月から6月までTOKYO MXほかで全24話が放送されました。これは企画段階から2クール構成として制作されたもので、予定通りのスケジュールで完結しています。

監督の古橋一浩、シリーズ構成の小林靖子という実力派スタッフが手がけた本作は、原作漫画のストーリーを現代的にアレンジしつつ、百鬼丸とどろろの物語を最終話まで描き切りました。放送短縮や打ち切りの事実はありません。

続編が制作されていないのは、原作の物語を全24話で完結させたためです。2019年版は原作のエピソードを取捨選択しながらも、百鬼丸が奪われた身体を取り戻す物語に決着をつけており、「続きがない=打ち切り」ではありません。

原作漫画:サンデー版は事実上の打ち切り

原作漫画の『週刊少年サンデー』連載については、「第一部・完」という形での中断であり、事実上の打ち切りと見なされています。当時の少年誌において、暗く陰惨な作風が読者層に合わなかったことが主な要因です。

『冒険王』での第二部連載によって物語は一応の完結を迎えましたが、手塚治虫自身が「もっと描きたかった」という趣旨の発言を残しており、満足のいく形での完結ではなかったことがうかがえます。

こうした原作の事情が、アニメの打ち切り説にも影響を与えています。「原作が打ち切りだったのだからアニメも打ち切りだろう」という推測が、特に1969年版の打ち切り説を補強する形になっています。

『どろろ』の作者・手塚治虫について

『どろろ』の作者である手塚治虫は、「漫画の神様」と称される日本漫画界の巨匠です。『鉄腕アトム』『火の鳥』『ブラック・ジャック』『ジャングル大帝』など、数多くの人気作品を世に送り出しました。

手塚治虫の生涯と功績

手塚治虫は1928年11月3日生まれ。医学博士の学位を持ちながら漫画家の道を選び、戦後の日本漫画・アニメーション文化の礎を築きました。生涯で700作品以上、15万ページ以上の漫画を描いたとされています。

1989年2月9日、胃がんのため60歳で死去しました。最期まで「頼むから仕事をさせてくれ」と言い続けたというエピソードは広く知られています。

『どろろ』は手塚作品の中でも異色のダークファンタジーとして位置づけられており、連載当時は人気が振るわなかったものの、後年になって再評価が進みました。2019年のアニメ化はその再評価の集大成とも言えるものです。

手塚治虫の代表作と『どろろ』の位置づけ

手塚治虫の代表作は『鉄腕アトム』『火の鳥』『ブラック・ジャック』『リボンの騎士』など多数あります。『どろろ』は連載当時こそ打ち切りの憂き目に遭いましたが、その独創的な設定と物語は後世の作品に大きな影響を与えました。

戦国時代を舞台に、魔物に身体を奪われた百鬼丸が一つずつ取り戻していくという設定は、後の「身体パーツ奪還もの」というジャンルの先駆けです。2019年のリメイクアニメ化により、新世代のファンにもその魅力が広まりました。

『どろろ』のアニメは何巻・何話まで?続きは原作の何巻から?

2019年版アニメは原作漫画の主要なエピソードを全24話に再構成しています。ただし、原作の全エピソードを忠実にアニメ化したわけではなく、アニメオリジナルの展開も多く含まれています。

原作漫画は講談社手塚治虫漫画全集版で全4巻、手塚治虫文庫全集版で全2巻として刊行されています。アニメで描かれなかったエピソードや、アニメとは異なる結末を楽しみたい場合は、原作漫画を第1巻から読むのがおすすめです。アニメと原作では物語の展開が大きく異なる部分もあるため、アニメ視聴後でも新鮮に読むことができます。

なお、1969年版アニメは全26話で、こちらも原作とは異なるオリジナル展開が含まれています。原作・1969年版・2019年版はそれぞれ独立した作品として楽しめる構成になっています。

『どろろ』を読むなら電子書籍がお得

『どろろ』の原作漫画は全4巻(講談社手塚治虫漫画全集版)または全2巻(手塚治虫文庫全集版)で完結しているため、全巻そろえやすい作品です。

電子書籍であれば、場所を取らずにいつでも読み返すことができます。手塚治虫文庫全集版は全2巻とコンパクトにまとまっており、手軽に手塚治虫の人気作品に触れることができます。


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