『EDENS ZERO(エデンズゼロ)』は打ち切りではなく、週刊少年マガジンで6年間にわたって連載され、全33巻で完結した作品です。それでも「打ち切り」と検索される背景には、前作『FAIRY TAIL』との比較や、最終章の展開スピードに対する読者の反応があります。この記事では、エデンズゼロが打ち切りと言われた理由と、その真相について詳しく解説します。
| 作品名 | EDENS ZERO(エデンズゼロ) |
|---|---|
| 作者 | 真島ヒロ |
| 連載誌 | 週刊少年マガジン(講談社) |
| 連載期間 | 2018年30号〜2024年30号(約6年間) |
| 巻数 | 全33巻 |
| 打ち切り判定 | 🟢 打ち切りではない(完結済み) |
エデンズゼロが打ち切りと言われた理由
エデンズゼロは正式に完結した作品ですが、ネット上では「打ち切り」という言葉が頻繁に検索されています。その背景には、主に3つの理由があります。
理由1:前作『FAIRY TAIL』との比較でネガティブな評価が広がった
エデンズゼロが打ち切りと噂された最大の原因は、作者・真島ヒロの前作『FAIRY TAIL』との比較です。FAIRY TAILは累計発行部数7,200万部を超える大ヒット作品であり、読者の期待値は非常に高い状態でした。
エデンズゼロでは、真島ヒロが「スターシステム」と呼ばれる手法を採用しています。FAIRY TAILに登場した「ハッピー」と同名・同外見のキャラクターが登場し、「エルザ」に似た「エルシー」というキャラクターも配置されました。声優もFAIRY TAILと同じキャストが起用されており、ハッピー役の釘宮理恵をはじめ、前作を知るファンにとっては既視感が強い構成でした。
この手法は真島ヒロの創作スタイルとして意図的なものであり、『RAVE』の時代から一貫して使われてきたものです。しかし、一部の読者からは「前作の使い回し」「新鮮味がない」という批判が出ました。Yahoo!知恵袋や匿名掲示板でも「フェアリーテイルのキャラに似すぎている」という投稿が多数見られます。
真島ヒロ自身はアニメ化の際に「FAIRY TAILとは悪役の扱いが全然違うし、キャラの設定、配置、文脈も違う」と語っています。アニメの石平信司総監督も「FAIRY TAILとは違う新しい魅力を出したい」とコメントしていましたが、見た目の類似性から否定的な印象が先行してしまいました。
こうした評価が「人気がない=打ち切りになったのでは?」という憶測につながったのです。なお、真島ヒロはこうしたスターシステムについて、読者に親しみやすさを持たせるための意図的な演出であると過去のインタビューで説明しています。作品の中身としては、エデンズゼロはファンタジーではなく宇宙を舞台にしたSF冒険譚であり、時間を巻き戻す「エーテルギア」の能力や機械と人間の関係性など、FAIRY TAILとは根本的に異なるテーマを扱っています。
理由2:売上がFAIRY TAILに比べて伸び悩んだ
エデンズゼロは、前作と比べると売上面で苦戦していたことも打ち切り説の一因です。FAIRY TAILが累計7,200万部以上を記録したのに対し、エデンズゼロの累計発行部数は公式に発表されていません。
一般的に、出版社が累計発行部数を公表するのは作品の宣伝効果が見込める場合です。講談社がエデンズゼロの部数を大きく告知しなかったことから、FAIRY TAILほどの商業的成功には至らなかったと推測されています。実際に、単巻あたりの推定売上を見ても、前作と比べると大きな差があったとされています。
また、エデンズゼロは宇宙を舞台にしたSF作品という点で、ファンタジー系が主流の少年漫画読者層とやや相性が悪かった面もあるでしょう。前作のファンタジー路線を期待していた読者が離れたことも、売上に影響した可能性があります。
ただし、売上が前作を下回ったことと「打ち切り」は全く別の話です。エデンズゼロは6年間・全33巻にわたって連載が続いた作品であり、仮に売上が深刻に低調であれば、これほどの長期連載は実現しません。前作が大ヒットした作者の次回作は、常に厳しい比較にさらされるものです。
理由3:最終章の展開が駆け足だったという評価
エデンズゼロの打ち切り説を後押ししたもう一つの要因が、最終章のペーシングです。物語の終盤は展開のスピードが速く、一部の読者から「駆け足すぎる」「もっと丁寧に描いてほしかった」という指摘がありました。
最終話は2024年6月26日発売の週刊少年マガジン2024年30号に掲載されました。英語圏の読者コミュニティでも、最終回について「brisk at best and rushed at worst(良く言えばテンポが速く、悪く言えば駆け足)」と評されています。最終章全体のペースが速かったため、結末も予想通りスピーディだったという反応が多く見られました。
漫画の最終章が駆け足になると、読者は「打ち切りが決まって無理やり畳んだのでは」と疑いがちです。実際に打ち切り作品では、物語を急いで畳む展開がよく見られるため、似たような印象を受けた読者が「エデンズゼロも打ち切りだったのでは」と考えたのは自然なことかもしれません。
しかし、エデンズゼロの場合は完結記念として6大企画が実施されるなど、講談社・週刊少年マガジン編集部が作品の完結を大々的に祝っています。さらに、完結号では真島ヒロと同じマガジンで連載する森川ジョージ(『はじめの一歩』作者)との対談企画も実施されました。
打ち切り作品に対してこのような記念企画が行われることは通常ありません。最終章のテンポの速さは、打ち切りではなく作者の構成上の判断だったと考えるのが妥当です。
エデンズゼロが打ち切りではない根拠
打ち切り説が出ている一方で、エデンズゼロが打ち切りではないことを示す根拠は複数あります。客観的な事実から確認していきましょう。
6年間・全33巻の長期連載を完走している
エデンズゼロは2018年30号から2024年30号まで、週刊少年マガジンで約6年間にわたって連載されました。単行本は全33巻、話数は全292話に及びます。
週刊少年マガジンにおいて、打ち切りとなる作品は通常1〜2年、長くても3年程度で終了します。6年間にわたって連載枠を維持できたこと自体が、編集部が作品を支持し続けた証拠です。週刊連載の枠は限られており、成績が悪い作品は早期に入れ替えられるのが通常の流れです。
全33巻という巻数も、週刊少年誌の連載作品としては十分な長さです。打ち切り作品の多くは10巻以下で終了することを考えると、エデンズゼロが「打ち切り」に該当しないことは明らかでしょう。
完結記念の大規模企画が実施された
2024年6月26日発売の週刊少年マガジン2024年30号で最終話が掲載された際、講談社は「6年間の連載を祝う超豪華6大企画」を実施しました。全巻収納ボックスのプレゼント企画や、他の漫画家とのコラボ、記念対談などが含まれています。
完結記念企画の実施は、出版社が作品の完結を「成功」と位置づけていることの表れです。打ち切り作品に対して記念企画が組まれることはまずなく、編集部と作者が合意の上で計画的に完結させたことがわかります。
また、完結の翌週には真島ヒロの代表作『FAIRY TAIL』の読み切りが週刊少年マガジンに掲載されるという告知もありました。これも、編集部が真島ヒロとの良好な関係を維持している証拠と言えるでしょう。
アニメが2期まで制作・放送された
エデンズゼロのTVアニメは、第1期が2021年4月から10月まで全25話、第2期が2023年4月から10月まで全25話の計50話が放送されました。制作はJ.C.Staffが担当しています。
アニメが2シーズンにわたって制作されたことは、原作漫画に一定以上の商業的価値があったことを示しています。アニメ制作には多額の投資が必要であり、出版社やアニメ制作委員会が続編を決定するのは、作品に収益が見込めると判断した場合です。
なお、アニメ3期は2026年3月時点で公式発表されていません。第1期と第2期の間隔が約1年半だったことを踏まえると、第2期終了(2023年10月)から2年以上が経過しており、3期の制作は不透明な状況です。ただし、アニメの続編が制作されないことと原作漫画の打ち切りは全くの別問題です。原作は最終話まで描かれた上で完結しています。
真島ヒロの連載終了パターンとの一致
真島ヒロは過去の作品でも、連載を計画的に終了させてきた実績があります。デビュー作『RAVE』は全35巻、『FAIRY TAIL』は全63巻で、いずれも打ち切りではなく完結しています。
エデンズゼロの全33巻という巻数は、RAVEとほぼ同じ規模です。真島ヒロが作品を一定の区切りまで描いた上で完結させるという、これまでのパターンと一致しています。
エデンズゼロの作者・真島ヒロの現在
真島ヒロはエデンズゼロ完結後も精力的に活動を続けています。
真島ヒロの連載中の作品
真島ヒロは2026年3月時点で、複数の作品に携わっています。まず、『FAIRY TAIL 100 YEARS QUEST』がマンガアプリ「マガポケ」で連載中です。この作品は2018年7月に連載が開始され、真島ヒロがネーム原作を担当し、作画を上田敦夫が手がけています。2024年にはTVアニメ化もされ、前作ファンからの支持を集めています。
さらに、月刊少年マガジンでは『DEAD ROCK』を連載中です。2023年7月に連載が開始されたこの作品は、魔界の深層にそびえ立つ魔王養成機関を舞台にした新作です。エデンズゼロの連載中に始まり、一時は3作同時連載という異例の体制を取っていました。
真島ヒロはデビューから26年以上にわたって一度も休載したことがないことでも知られています。RAVE、FAIRY TAIL、EDENS ZEROと3つの長期連載作品を完走してきた実績があり、エデンズゼロ完結後も変わらず漫画家として第一線で活躍しています。
FAIRY TAIL 100 YEARS QUESTのアニメ化
真島ヒロがネーム原作を手がける『FAIRY TAIL 100 YEARS QUEST』は、2024年にTVアニメの放送が開始されました。この作品はFAIRY TAIL本編の続編にあたり、マガポケでの連載も好調に続いています。
エデンズゼロは完結しましたが、真島ヒロの作品世界は現在進行形で拡大し続けています。エデンズゼロで真島ヒロ作品に興味を持った方は、現在連載中のDEAD ROCKやFAIRY TAIL 100 YEARS QUESTもチェックしてみるとよいでしょう。
エデンズゼロのアニメは何巻・何話まで?続きは原作の何巻から?
エデンズゼロのアニメは、第1期(全25話)と第2期(全25話)の計50話が放送されました。第1期は2021年4月から10月まで、第2期は2023年4月から10月まで放送されています。
アニメ第2期の最終話(第50話)は「葵大戦の序曲」というタイトルで、原作漫画の約16巻あたりまでの内容に相当します。アニメの続きを原作で読みたい場合は、17巻前後から読み始めるのがおすすめです。
原作は全33巻で完結しているため、アニメで描かれなかった後半のストーリーは約17巻分にわたって収録されています。アニメでは物語のおよそ半分までしか描かれていないため、結末までの展開を知りたい方は原作漫画を手に取ってみてください。
エデンズゼロを読むなら電子書籍がお得
エデンズゼロは全33巻で完結しており、まとめ読みに適した作品です。単行本1冊あたりの価格はおよそ500円前後で、全巻購入すると約16,000〜17,000円程度になります。
電子書籍であれば、初回限定クーポンやまとめ買いセールを活用することで、紙の書籍より安く購入できる場合があります。全33巻という巻数を考えると、電子書籍のまとめ買い割引を活用するのが経済的です。紙の書籍にこだわりがなければ、スマートフォンやタブレットでいつでも読み返せる電子版の利便性は大きいでしょう。
アニメから入ったファンは17巻前後から、最初から読みたい方は1巻から購入するとよいでしょう。エデンズゼロは宇宙を舞台にした冒険SFという、真島ヒロ作品の中でも独自のジャンルに位置する作品です。前作FAIRY TAILのファンタジー路線とは異なる魅力があり、時間や宇宙といった壮大なスケールの物語を楽しむことができます。

