『FBI:インターナショナル』はシーズン4をもって打ち切りが確定しており、シーズン5は制作されません。打ち切りの主な要因は、CBSの編成戦略の見直しと新スピンオフ『CIA』の始動に伴う枠の整理です。この記事では、打ち切りの具体的な理由やファンの反応、制作者ディック・ウルフの現在の活動状況について詳しく解説します。
| 作品名 | FBI:インターナショナル(FBI: International) |
|---|---|
| 制作総指揮 | ディック・ウルフ、デレク・ハース |
| 放送局 | CBS(アメリカ) |
| 放送期間 | 2021年9月21日〜2025年5月20日 |
| シーズン数 / 話数 | 全4シーズン・全78話 |
| 打ち切り判定 | 🔴 打ち切り確定 |
FBI:インターナショナルが打ち切りになった理由
2025年3月4日、CBSは『FBI:インターナショナル』をシーズン4で終了すると正式発表しました。同時に、姉妹作『FBI:Most Wanted〜指名手配特捜班〜』もシーズン6での打ち切りが発表されています。
打ち切りの背景には複数の要因が絡み合っていますが、共同クリエイターのデレク・ハースは「作品のクオリティとは無関係」と語っており、あくまでCBS側のビジネス判断であったことがうかがえます。以下、具体的な理由を解説します。
理由1:新スピンオフ『CIA』の始動による枠の整理
打ち切りの最大の要因は、FBIフランチャイズの新作スピンオフ『CIA』の制作が決定したことです。『CIA』はトム・エリス(『LUCIFER/ルシファー』で知られる)とニック・ゲルフュスが主演を務め、CIAケースオフィサーとFBI特別捜査官がニューヨークで国内テロに立ち向かうという設定の作品です。
CBSは同一フランチャイズのスピンオフを同時に3本維持する方針を取らず、新作を優先する形で既存2作品の打ち切りを選択しました。『FBI:インターナショナル』だけでなく、『FBI:Most Wanted〜指名手配特捜班〜』も同日に打ち切りが発表されています。
『CIA』は2025年4月22日にシリーズオーダーを受け、2026年2月23日にCBSで放送を開始しました。放送枠は『FBI:特別捜査班』の直後に設定されており、まさに『インターナショナル』が担っていた火曜夜の枠を引き継ぐ形です。
つまり、『FBI:インターナショナル』が品質面で劣っていたから終了したのではなく、フランチャイズ全体の刷新戦略の一環として入れ替えが行われたという構図です。大元の『FBI:特別捜査班』は継続しており、FBIシリーズ自体が終了したわけではありません。
理由2:制作コストと経済的判断
CBS Entertainment部門の責任者エイミー・ライゼンバックは、打ち切りの理由について「財政的に責任ある判断をしなければならない。最終的に、制作費の収支が合わなくなった」と説明しています。この発言からも、打ち切りが視聴者の人気ではなく経済的な理由によるものだったことがわかります。
『FBI:インターナショナル』はブダペストを拠点としたヨーロッパ各地でのロケ撮影が特徴でした。海外ロケの比率が高い本作は、ニューヨーク撮影が中心の他のFBIシリーズと比較して制作費がかさむ構造にあります。為替変動や現地スタッフの確保といった海外制作特有のコスト要因も影響していたと考えられます。
シーズン4では全15話に縮小されたことも、制作費削減の圧力を物語っています。シーズン1・2は各22話、シーズン3は19話だったのに対し、最終シーズンは大幅に話数が減らされました。
CBSは2025〜2026年シーズンに向けて『NCIS』シリーズ3本、『トラッカー』『ファイア・カントリー』『エルズベス』など多数のシリーズを更新しています。限られた予算の中で全作品を維持することが難しくなり、コストパフォーマンスの観点からラインナップの整理を迫られていたのです。
理由3:視聴率の緩やかな低下
シーズン4の平均視聴者数は約653万人で、シーズン3と比較して約10%の減少が見られました。18〜49歳の主要デモグラフィック(広告主が重視する指標)でも約15%のダウンとなり、シーズンを追うごとに下降傾向が続いていました。
アメリカの地上波ドラマは広告収入モデルで成り立っているため、視聴率の低下は広告単価の引き下げに直結します。特にデモグラフィック数値の低下は、CBSの収益にとって無視できない問題だったはずです。
ただし、この数字だけを見れば打ち切りは必然ではありませんでした。実際、同時期に更新が決まった『ファイア・カントリー』よりも『FBI:インターナショナル』の視聴率は高かったのです。CBSのスクリプトドラマの中で8位にランクインしており、極端に低い数字ではありませんでした。
つまり、視聴率の低下は「打ち切りやむなし」と判断するための材料の一つに過ぎず、根本的にはCBSの編成戦略と制作コストの問題が重なった結果といえます。視聴率だけが原因であれば、より低い番組が先に打ち切られるはずだからです。
理由4:主要キャストの相次ぐ降板
本作はシーズン途中での主要キャストの離脱が相次ぎました。シーズン3ではオリジナルキャストの一人が降板し、さらに主人公スコット・フォレスター役のルーク・クラインタンクもシーズン3終了後に降板が報じられています。シリーズの「顔」とも言える存在が次々と姿を消すことになりました。
海外ドラマでは俳優の契約更新や個人の事情によるキャスト変更は珍しくありません。『NCIS』や『Law & Order:SVU』のように、メインキャストが入れ替わりながらも長く続くシリーズは多数あります。しかし、本作の場合はシリーズの歴史がまだ浅い段階での主要キャスト離脱であったため、視聴者の離反を招きやすい状況でした。
シーズン4は新体制で制作されましたが、ファンの間では「メンバーが変わりすぎて別の番組のようだ」という声が上がっていました。チームの連携やキャラクター間の信頼関係を丁寧に描いてきた作風だけに、中核メンバーの交代はダメージが大きかったといえます。
キャスト変更そのものが打ち切りの直接原因とは断言できませんが、視聴率低下の一因となり、CBSが継続を断念する判断材料になった可能性は高いでしょう。
FBI:インターナショナルの打ち切りに対するファンの反応
打ち切り発表後、ファンの間ではさまざまな反応が広がりました。CBSの判断に対して批判的な声も多く見られています。
SNSでの評価
打ち切りが発表された2025年3月以降、SNSでは「なぜ視聴率が高い作品を切るのか」という疑問の声が多数上がりました。特に、視聴率で下回る他の番組が更新された事実に対し、不公平だという指摘が目立ちました。
一方で、「シーズン3以降は別の番組になってしまった」「主要キャストの降板で魅力が薄れた」と、打ち切りに理解を示す声もあります。作品への愛着は強いものの、近年の変化に対するファンの評価は分かれていたのが実情です。
日本のファンの間でも、海外ドラマ専門サイトやFilmarksなどのレビューサイトで打ち切りを惜しむ声が見られます。ブダペストを舞台にした国際捜査という独自の設定が他のFBIシリーズにはない魅力として評価されていただけに、残念がるファンは少なくありません。
キャスト自身も打ち切りに反応しており、海外ドラマ情報サイトでは出演者たちのコメントが報じられました。最終シーズンの撮影中、キャストが毎週集まって放送を一緒に観るという習慣を持っていたことが明かされ、チームの結束の強さが改めて注目されました。
最終回の評価
シーズン4最終回は2025年5月13日に2時間スペシャルとして放送されました。CBSは通常のフィナーレよりも長い拡大版の枠を設け、シリーズの締めくくりとしました。
しかし、シリーズフィナーレとしての評価は賛否が分かれています。海外メディアの中には「『FBI:Most Wanted』の最終回が見事にキャラクターの物語を完結させたのに比べ、『インターナショナル』のフィナーレは物足りなかった」と評するレビューも見られました。
打ち切り決定が2025年3月、フィナーレ放送が同年5月と、制作チームに与えられた準備期間が限られていたことが影響していると考えられます。1話完結型のストーリーが基本とはいえ、シリーズ全体の伏線やキャラクターの着地点を描ききるには時間が足りなかった可能性があります。
ただし、シリーズ全体としては全78話・4シーズンにわたって放送されており、わずか1シーズンで終了するような「短命打ち切り」とは状況が異なります。一定の期間放送された上での終了であった点は押さえておく必要があります。
FBI:インターナショナルの制作者の現在
本作の製作総指揮を務めたディック・ウルフは、アメリカのテレビドラマ界を代表するプロデューサーです。1990年に始まった『Law & Order』シリーズや、2012年からの『シカゴ』シリーズなど、30年以上にわたって数多くのフランチャイズを手がけてきた人物として知られています。
ディック・ウルフの現在の活動
ウルフは2026年現在も精力的に活動を続けています。前述の『CIA』がCBSで2026年2月23日に放送を開始し、2026年3月にはシーズン2への更新が決定しました。『FBI:インターナショナル』の打ち切りはフランチャイズの終了ではなく、世代交代だったことがこの事実からもわかります。
さらに、NBCではウルフの新パイロット『What the Dead Know』の制作も進行中です。元ニューヨーク市検死官の回顧録を原作とした犯罪ドラマで、テイラー・シリング、ミヒール・ハウスマンらが出演予定となっています。
このほか、『Law & Order』シリーズや『シカゴ・ファイア』など既存フランチャイズもNBCで継続しており、ウルフのテレビ帝国は健在です。
共同クリエイター デレク・ハースの動向
共同クリエイターのデレク・ハースは、打ち切りについてVariety誌のインタビューで「なぜ打ち切られたのか、私自身にも詳しい事情はわからない」「作品のクオリティとは無関係だった」と率直に語っています。
ハースは以前『シカゴ・ファイア』のショーランナーも務めていた人物で、ウルフ・エンターテインメントとの長い協業歴があります。『FBI:インターナショナル』終了後の新プロジェクトについては、2026年3月時点で公式な発表は確認されていません。
FBI:インターナショナルはどこで見られる?配信先まとめ
日本で『FBI:インターナショナル』を視聴するには、いくつかの配信サービスが利用可能です。
Huluでは『FBI:インターナショナル』が配信されており、シーズン1から視聴できます。また、Paramount+(パラマウント・プラス)の日本公式サイトでも本作の情報が掲載されています。
Apple TVでもシーズン単位での購入視聴が可能です。WOWOWでも放送実績があり、CS放送での再放送が行われることもあります。
なお、配信状況は時期によって変動するため、視聴前に各サービスで最新の配信状況を確認することをおすすめします。シリーズ終了後は配信ラインナップから外れるケースもあるため、気になる方は早めにチェックしておくとよいでしょう。
FBIシリーズの見る順番
『FBI:インターナショナル』はFBIフランチャイズの一作です。シリーズ間でクロスオーバーエピソードが放送されることもあるため、関連作品を把握しておくと理解が深まります。
FBIフランチャイズの時系列は以下のとおりです。『FBI:特別捜査班』(2018年〜)が大元のシリーズで、そこから『FBI:Most Wanted〜指名手配特捜班〜』(2020年〜2025年)と『FBI:インターナショナル』(2021年〜2025年)がスピンオフとして派生しました。
2026年からは新スピンオフ『CIA』が加わり、現在のFBI関連シリーズは『FBI:特別捜査班』と『CIA』の2本体制となっています。各作品は基本的に1話完結型のため、どのシリーズからでも視聴を始められますが、クロスオーバー回を楽しむなら放送開始順に観るのがベストです。

