ゴリラーマン40は打ち切り?全5巻完結の真相と連載経緯を解説

『ゴリラーマン40』は打ち切りではなく、全5巻で完結した作品です。読切企画から始まり本編・ファミリー編と展開された短期集中連載で、巻数の少なさや前作の未完が誤解を生んだとみられています。この記事では、打ち切りと言われた理由や連載の経緯、作者ハロルド作石さんの現在について詳しく解説します。

作品名 ゴリラーマン40(ゴリラーマンフォーティー)
作者 ハロルド作石
連載誌 / 放送局 週刊ヤングマガジン(講談社)
連載期間 2022年17号〜2022年38号(本編)/2024年4・5合併号〜2024年24号(ファミリー編)
巻数 全5巻
打ち切り判定 🟢 打ち切りではない(完結済み)

ゴリラーマン40が打ち切りと言われた理由

『ゴリラーマン40』は最終話まで掲載され完結していますが、ネット上では「打ち切りだったのでは?」という声が見られます。結論から言えば打ち切りではありませんが、そう思われてしまう理由はいくつか存在します。

理由1:全5巻というコンパクトな巻数

打ち切り説が広まった最大の理由は、全5巻という巻数の少なさです。前作『ゴリラーマン』は1988年から1993年まで約5年間にわたって連載され、全19巻に達した長期連載作品でした。その続編にあたる本作が5巻で終わったことに「短すぎる」と感じた読者が多かったようです。

特に週刊ヤングマガジンの作品は10巻以上続くものも珍しくないため、5巻での完結は打ち切りを連想させやすい巻数だったといえます。同じヤンマガ連載のハロルド作石作品で見ても、『BECK』は全34巻、『RiN』は全14巻と比較的長く続いており、それらと比べると本作の全5巻はかなり短い印象を受けます。

「もっと読みたかった」「せっかく復活したのにもう終わり?」という読者の気持ちが、打ち切り説に結びついた面もあるでしょう。ネット上でも「あっさり終わった」という感想が散見されます。

しかし後述するように、本作は読切企画から始まった短期集中連載であり、最初から長期連載を前提とした作品ではありませんでした。巻数が少ないこと自体は、打ち切りの根拠にはなりません。

理由2:前作「7人のシェイクスピア」の未完との混同

ハロルド作石さんは『ゴリラーマン40』の前に、『7人のシェイクスピア NON SANZ DROICT』を週刊ヤングマガジンで連載していました。この作品はもともと2010年に小学館の『ビッグコミックスピリッツ』で連載が始まりましたが、「第一部・完」として一度中断した後、2017年に講談社の『週刊ヤングマガジン』に移籍して再開しています。

しかし移籍後の連載も2020年12月頃から休載状態に入り、再開の見通しが立たないまま事実上の未完となっています。『7人のシェイクスピア NON SANZ DROICT』は既刊13巻で止まっており、次巻の予告もありません。売上も低調だったとされており、ファンの間では実質的な打ち切りと見なされています。

作者の公式Xアカウントの名称も「7人のシェイクスピア」から変更されたことから、ファンの間では打ち切り同然との見方が広まりました。出版社を移籍しての再連載だったにもかかわらず完結に至らなかったことで、作者の連載作品に対する「途中で終わるのでは」という不安がついて回るようになったと考えられます。

この前作の経緯があるため、続けて始まった『ゴリラーマン40』も同様に打ち切られたのではないかと連想する読者がいたのでしょう。しかし両作品の終了事情はまったく異なり、『ゴリラーマン40』は物語を完結させた上で連載を終えています。

理由3:読切企画からの連載化という経緯の認知不足

『ゴリラーマン40』は、2020年10月に週刊ヤングマガジン創刊40周年記念企画として掲載された特別読切が出発点です。46号・47号の2号連続で掲載されたこの読切は、原作『ゴリラーマン』の主人公・池戸定治が40歳のサラリーマンになった姿を描いたもので、コミックナタリーでも「ゴリラーマンが帰ってきた!」と報じられました。

この読切はあくまで40周年の記念として企画された単発の作品で、当初から連載化を見据えていたわけではありません。しかし「29年ぶりにゴリラーマンが読めた」「40歳の池戸が新鮮」といった好意的な反響が多く寄せられ、約1年半後の2022年17号から正式に連載が開始されました。

つまり本作は「40周年記念の特別企画」が好評だったために連載化された作品であり、最初から長編を想定していたわけではありません。こうした経緯を知らずに巻数だけを見ると「打ち切りでは」と感じるのも無理はありませんが、企画の性質を考えれば妥当な長さだったといえます。

本編は全21話で一つの物語をしっかり描き切っています。さらにファミリー編で追加エピソードも展開されたことを考えると、むしろ当初の想定以上に連載が広がった作品だともいえるでしょう。

理由4:本編とファミリー編の間に約1年半の空白期間があった

本編は2022年38号で最終回を迎えましたが、ファミリー編の連載が始まったのは2024年4・5合併号からです。この間に約1年半のブランクがありました。

この空白期間中、『ゴリラーマン40』の新展開についての公式アナウンスはほとんどなく、読者からすると「3巻で終わってそのまま放置された」ように見えた可能性があります。特にネット上のレビューサイトでは本編3巻の時点で「完結」と表示されていたこともあり、本編が全3巻で打ち切りだったと判断した読者もいたでしょう。

実際にはファミリー編として連載が再開され、4巻・5巻が刊行されてシリーズ全体が完結しています。空白期間は打ち切りによるものではなく、次の展開を練るための準備期間だったことがわかります。ヤンマガでは一つのシリーズが終了してから続編や新章が始まるまでに間が空くことは珍しくなく、この点も打ち切りの根拠にはなりません。

ゴリラーマン40が打ち切りではない根拠

ここまで打ち切りと言われた理由を見てきましたが、いずれも誤解に基づくものです。『ゴリラーマン40』が打ち切りではなく、作者の構想通りに完結した作品であることを示す根拠を具体的に見ていきましょう。

最終話まで掲載され物語が完結している

本編は2022年8月22日発売の38号に最終話「空の彼方に」が掲載され、物語としてしっかり結末を迎えています。MANTANWEBでも「40歳のゴリラーマン40が最終回」として報道されました。

打ち切り作品にありがちな展開の駆け足感や、伏線の放置といった兆候は見られません。物語は40歳のサラリーマンとなった池戸定治が、銭湯で旧友・藤本修二が暴行を受けて重体になったことをニュースで知り、高校時代を過ごした街に戻るところから始まります。この中心テーマに沿って最後まで丁寧に描かれています。

読者の感想を見ても、「きれいに終わった」「満足感のある最終回だった」という評価が多く見られます。「もっと続いてほしかった」「ゴリラーマンよフォーエバー」といった声は作品への愛着の表れであり、物語の終わり方に対する不満ではありません。打ち切りを示すものではないといえるでしょう。

完結後にファミリー編が連載された

本編完結から約1年半後の2024年4・5合併号から、続編にあたる「ゴリラーマン40 ファミリー編」の連載が開始されました。2023年12月にMANTANWEBが「ゴリラーマン40、新連載ファミリー編がヤンマガに」と報じています。ファミリー編は2024年24号まで連載され、単行本4巻・5巻に収録されています。

もし本編が打ち切りだった場合、同じ作品の続編が同じ雑誌で連載されることは考えにくいです。ファミリー編が実現したこと自体が、編集部と作者の間で作品が良好に評価されていた証拠といえます。

ファミリー編は「ゴリラーマン一族の知られざる現代暮らし」をテーマにした新エピソードで、MANTANWEBでも連載開始が報じられました。最終巻となる5巻は2024年7月5日に発売され、シリーズ全体が完結しています。

29年ぶりの復活連載として話題になった

原作『ゴリラーマン』は1988年から1993年まで週刊ヤングマガジンで連載された作品です。『ゴリラーマン40』はそこから約29年ぶりの復活として大きな話題を呼びました。

MANTANWEBでは2022年3月に「ゴリラーマン、29年ぶり連載復活」として報じられ、連載開始時から注目度の高い企画でした。雑誌の40周年という節目に合わせた企画であることも、読者層に強くアピールしています。

話題性のある企画として始まり、本編・ファミリー編を経て全5巻で完結したという流れは、打ち切りではなく計画的な連載だったことを裏付けています。打ち切り作品がメディアに「復活」として取り上げられることは通常ありません。

ヤンマガWebで無料公開されている

『ゴリラーマン40』はヤンマガWeb(講談社の公式Webサイト)で一部話数が無料公開されています。打ち切り作品がWebで無料公開されるケースは珍しくありませんが、本作の場合は作品のプロモーションとして公開されている点がポイントです。

公式サイトでの無料公開は、出版社が作品に対して一定の販促価値を認めていることを意味します。単行本の購入につなげるためのプロモーション施策であり、打ち切りで評価の低い作品を積極的に無料公開する動機は薄いため、これも打ち切りではない傍証の一つといえます。

ゴリラーマン40の作者の現在

ハロルド作石さんは『ゴリラーマン40』完結後も精力的に活動を続けています。

ハロルド作石の連載中の作品

ハロルド作石さんは2024年12月6日発売の月刊少年マガジン2025年1月号から、新連載『THE BAND』をスタートさせています。代表作『BECK』の完結から約16年ぶりとなるバンドマンガで、中学生の新木友平と井畑眞太朗を主人公に描かれる作品です。

連載誌がこれまでのヤングマガジンから月刊少年マガジンに移ったことも注目されました。少年誌での連載はハロルド作石さんにとって新たな挑戦です。コミックナタリーでは「BECK完結から16年、ハロルド作石が再び描くギターと友情の物語」として紹介されています。

『ゴリラーマン40』を完結させた後に新連載を立ち上げていることからも、作者が引退や活動休止に入ったわけではなく、現役で精力的に活動を続けていることがわかります。

ハロルド作石の主な代表作

ハロルド作石さんは1987年にデビューして以来、複数のヒット作を生み出してきたベテラン漫画家です。代表作『ゴリラーマン』(全19巻)は1990年に第14回講談社漫画賞一般部門を受賞しており、作者のキャリアを確立した出世作でした。

続く『BECK』(全34巻)は音楽をテーマにした青春漫画で、テレビアニメ化(2004〜2005年)や実写映画化(2010年)もされた大ヒット作品です。『ゴリラーマン』の不良漫画路線から音楽漫画に転身したことは当時話題になりました。

その後も『RiN』(全14巻)や前述の『7人のシェイクスピア』シリーズを手がけ、不良漫画・音楽漫画・歴史漫画と多彩なジャンルに挑戦し続けています。その中で『ゴリラーマン40』はデビュー初期の代表作を29年ぶりに復活させた、作者にとっても特別な作品だったといえるでしょう。現在連載中の『THE BAND』を含め、今後の活動にも注目が集まっています。

ゴリラーマン40を読むなら電子書籍がお得

『ゴリラーマン40』は全5巻で完結しているため、まとめ読みに向いている作品です。1巻あたりの価格はおおよそ700〜750円程度で、全巻購入しても約3,500〜3,750円で全話読むことができます。

電子書籍ストアではクーポンやポイント還元を活用することで、さらにお得に購入できる場合があります。全5巻と手を出しやすいボリュームなので、週末に一気読みするのにもちょうどよい分量です。

なお、本作は原作『ゴリラーマン』の約29年後を描いた続編です。原作を読んでいなくても楽しめる構成になっていますが、原作(全19巻)を先に読んでおくと、高校時代の池戸定治を知った上で40歳の姿を見られるため、より深く物語を味わえるでしょう。原作も電子書籍で配信されています。


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