ひゃくえむが打ち切りと言われた理由!単行本中止騒動から映画化までの真相

『ひゃくえむ。』は打ち切りではなく、全5巻で完結した作品です。連載中にPV数の低迷から単行本が発売されないと一度決定されたことが「打ち切り」の誤解を生みました。この記事では、打ち切りと言われた理由とその真相、作者・魚豊さんの現在の活動について解説します。

作品名 ひゃくえむ。
作者 魚豊(うおと)
連載誌 / 放送局 マガジンポケット(講談社)
連載期間 2018年11月6日〜2019年8月6日
巻数 全5巻(新装版:上下巻)
打ち切り判定 🟢 打ち切りではない(完結済み)

ひゃくえむが打ち切りと言われた理由

『ひゃくえむ。』は100メートル走に人生を懸ける若者たちを描いたスポーツ漫画で、魚豊さんの連載デビュー作です。全5巻で完結していますが、連載当時の経緯から「打ち切りだったのでは?」という声が根強く残っています。

理由1:PV数の低迷で単行本が出ないと決定された

打ち切り説が広まった最大の原因は、2019年3月に単行本が発売されないことが一度正式に決定されたという異例の経緯です。連載先の『マガジンポケット』では、作品の人気をアプリ内のPV数で評価しており、『ひゃくえむ。』はこの数字が伸び悩んでいました。

当時のマガジンポケットではバトル漫画やファンタジー作品が人気の中心で、スポーツ漫画というジャンル自体がアプリ読者との相性がよくなかったとされています。PV数を基準とした評価では「人気がない」と判断され、単行本化が見送られる結果となりました。

この「単行本が出ない」という事実は、通常の打ち切りとは異なります。連載自体は継続されていたものの、紙の本として出版されないという決定は、作品の将来が厳しいことを意味していました。この経緯が「打ち切りだった」という誤解の根元になっています。

しかし、作者の魚豊さんがこの事実をTwitterで報告したところ大きな反響を呼び、アプリ内の評価数が急増。結果として単行本発売が一転して決定されるという、漫画業界でも極めて珍しい展開を見せました。

理由2:全5巻という巻数の少なさ

『ひゃくえむ。』は全5巻で完結しており、少年漫画としてはコンパクトな作品です。近年のスポーツ漫画は10巻以上続くものが多いため、5巻という短さから「途中で打ち切られたのでは」と感じる読者がいるようです。

ただし、連載期間は約9か月間で、最終話まで途切れることなく掲載されています。作者の魚豊さん自身が「すごく描き切った感があった」とインタビューで語っていることから、物語として完結させた意図が明確です。

100メートル走という瞬間的な競技を題材としており、長期連載よりも短く濃密に描き切るスタイルが作品の特性に合っていたと言えます。巻数の少なさは打ち切りの結果ではなく、作品の設計として妥当なものでした。

理由3:連載中の知名度が低かった

連載当時の『ひゃくえむ。』は、残念ながら広く知られた作品ではありませんでした。マガジンポケットというアプリ配信プラットフォームでの連載であり、週刊少年マガジン本誌に掲載されていたわけではないため、作品に触れる読者の絶対数が限られていました。

単行本化が危ぶまれるほどPVが低かったという事実も、連載中の知名度の低さを裏付けています。作品の評価自体は読んだ人から非常に高かったものの、「知っている人が少ない=人気がなかった=打ち切りだった」という連想につながりやすい状況でした。

魚豊さんが次回作『チ。―地球の運動について―』で大ヒットを記録したことで、デビュー作である『ひゃくえむ。』にも注目が集まり、「あの作品は打ち切りだったのか?」と改めて検索する人が増えたと考えられます。

ひゃくえむが打ち切りではない根拠

打ち切り説が生まれた背景には理由がありますが、実際には『ひゃくえむ。』は打ち切りではありません。以下の根拠から、計画通りに完結した作品であることがわかります。

最終話まで掲載され完結している

『ひゃくえむ。』は2018年11月6日から2019年8月6日まで、マガジンポケットで最終話まで途切れることなく連載されました。物語は日本選手権の決勝レースまで描かれ、主人公トガシとライバル小宮の対決が最後まで描き切られています。

打ち切り作品に見られる急な展開の圧縮や、未回収の伏線が放置されるといった特徴はありません。最終話では勝敗をあえて明示しない演出が取られており、これは打ち切りによる省略ではなく、「走ること自体の意味」を問う作品テーマに沿った意図的な構成です。

作者が「描き切った」と明言している

魚豊さんはインタビューで、『ひゃくえむ。』について「すごく描き切った感があった」と語っています。打ち切りで終わらされた作品であれば、作者からこのような発言が出ることは考えにくいです。

連載デビュー作として全力で描き上げた作品であり、この経験が次回作『チ。―地球の運動について―』での飛躍につながっています。作者にとっても納得のいく完結だったことがうかがえます。

劇場アニメ化が実現し興行収入7億円を突破

2025年9月19日に劇場アニメが全国公開され、興行収入7億円・観客動員数47万人を突破しました。監督は『音楽』で高い評価を受けた岩井澤健治さん、声優には松坂桃李さんや染谷将太さんが起用され、主題歌はOfficial髭男dismが担当しています。

2025年12月31日からはNetflixで世界190以上の国と地域に向けて独占配信が開始されました。連載当時はPV数が低迷していた作品が、完結から6年後に劇場アニメとして大きな成功を収めたことは、作品の質が高く評価されていた証拠です。

打ち切り作品がこの規模の映画化・配信展開に至ることは極めて異例であり、『ひゃくえむ。』が打ち切りではなかったことを強く裏付けています。

ひゃくえむの作者の現在

作者の魚豊さんは、『ひゃくえむ。』完結後に大きな飛躍を遂げた漫画家です。現在も精力的に活動を続けています。

魚豊の連載中の作品

魚豊さんは2025年1月から、『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で『Dr.マッスルビートル』の原案・ネーム協力を担当しています。作画は古町さんが手がけており、魚豊さんはストーリーの骨格を作る役割を担っています。

また、小学館の「マンガワン」「裏サンデー」で連載されていた『ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ』は完結しています。大森時生さん(テレビ東京)との対談では「陰謀論」や「エンタメの未来」について語るなど、漫画以外の分野でも発信を続けています。

『チ。―地球の運動について―』の成功

『ひゃくえむ。』の次に発表された『チ。―地球の運動について―』(ビッグコミックスピリッツ連載)は、「マンガ大賞2022」第2位を受賞するなど高い評価を獲得しました。2024年にはTVアニメ化も実現しています。

デビュー作の苦戦から一転して大ヒット作を生み出した魚豊さんのキャリアは、『ひゃくえむ。』という作品が打ち切りではなく「始まり」であったことを物語っています。

ひゃくえむを読むなら電子書籍がお得

『ひゃくえむ。』は全5巻で完結しているため、一気読みしやすい作品です。新装版(上下巻)も発売されており、加筆修正や特典コンテンツが収録されています。

通常版は1巻あたり約500円前後で、全5巻を購入しても2,500円程度です。新装版は上下2冊にまとめられているため、よりコンパクトに揃えることができます。劇場アニメで作品を知った方は、原作漫画でより深い心理描写を楽しめるでしょう。


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