仮面ライダーの打ち切り作品まとめ!X・アマゾン・ディケイドの終了理由を解説

仮面ライダーシリーズで「打ち切り」と噂される作品は、いずれも打ち切りではなく、放送局の編成事情やスケジュール調整が終了の理由です。全35話の仮面ライダーX、全24話の仮面ライダーアマゾン、全31話の仮面ライダーディケイドは、話数の短さから打ち切りと誤解されてきました。この記事では、各作品が短期終了した本当の理由と、打ち切りではない根拠を視聴率データとともに解説します。

作品名 仮面ライダーシリーズ
原作者 石ノ森章太郎
連載誌 / 放送局 毎日放送・NET系列 → テレビ朝日系列
放送期間 1971年〜放送中(令和シリーズ継続中)
シリーズ数 昭和〜令和で30作以上
打ち切り判定 🟢 打ち切りではない(編成上の短期終了)

仮面ライダーで打ち切りと言われた3作品

仮面ライダーシリーズは50年以上続く長寿シリーズですが、なかには他の作品と比べて話数が極端に少ない作品があります。その短さから「打ち切りだったのでは?」と疑われることがあります。

特に打ち切りと言われやすいのが、仮面ライダーX(全35話)、仮面ライダーアマゾン(全24話)、仮面ライダーディケイド(全31話)の3作品です。それぞれの経緯を詳しく見ていきましょう。

仮面ライダーXが打ち切りと言われた理由

仮面ライダーXは1974年2月16日から同年10月12日まで放送された、シリーズ第3作です。全35話という話数は、前作『仮面ライダーV3』の全52話と比べると大幅に短くなっています。

放送開始直後は最高22.2%(第5話)という高い視聴率を記録しましたが、その後は徐々に数字が下がっていきました。この視聴率の下降傾向が「不人気で打ち切られた」という誤解を生んだ原因のひとつです。

また、作品の路線が途中で大きく変更された点も打ち切り説に拍車をかけました。当初はギリシャ神話をモチーフにした「GOD機関」が敵組織でしたが、途中から過去のライダーが客演する展開に切り替わっています。

この路線変更は視聴率のてこ入れと見なされることが多く、「路線変更しても持ち直せなかったから打ち切りになった」という説がネット上で広まりました。しかし、実際の終了理由は作品の評価とは別のところにありました。

仮面ライダーXの放送当時は、変身ヒーロー番組が乱立していた時期でもあります。各局が競って特撮ヒーロー番組を放送しており、ジャンル全体の視聴者が分散する状況にありました。こうした時代背景も、Xの視聴率低下を「打ち切り」と結びつける要因になっています。

仮面ライダーアマゾンが打ち切りと言われた理由

仮面ライダーアマゾンは1974年10月19日から1975年3月29日まで放送されました。全24話はシリーズ最短であり、通常の仮面ライダーが1年(約50話前後)放送されるのと比較すると、半分以下の短さです。

この圧倒的な短さが「人気が出なくて半年で打ち切られた」という説の最大の根拠になっています。従来のライダーとは異なる野性的なデザインや、流血表現の多いハードな作風も、「子ども向けとして受け入れられなかったのでは」という憶測を招きました。

さらに、制作現場のスタッフにも「1年番組」だと伝わっていなかったケースがあったとされています。途中で全24話と知らされた関係者もおり、内部からも打ち切りと勘違いされるという事態が起きていました。

ただし、平均視聴率は関東15.7%・関西17.7%と決して低くありませんでした。当時の特撮番組としては十分な数字を残していたのです。

なお、仮面ライダーアマゾンは2016年にAmazonプライム・ビデオで配信された『仮面ライダーアマゾンズ』としてリブートされています。大人向けの過激な描写で話題を呼んだこの作品の存在も、オリジナル版の再評価とともに「なぜ24話で終わったのか」という疑問を改めて浮上させるきっかけになりました。

仮面ライダーディケイドが打ち切りと言われた理由

仮面ライダーディケイドは2009年1月25日から同年8月30日まで放送された平成仮面ライダー10周年記念作品です。全31話という話数は、平成ライダーの標準(約48〜50話)と比べて明らかに短いものでした。

最も批判を受けたのは最終回の構成です。テレビシリーズ第31話は物語が完結しないまま終了し、直後に劇場版の予告が流れたことで「続きは劇場版で」という商法だと受け取られました。

この最終回に対しては視聴者から大量の苦情が寄せられ、BPO(放送倫理・番組向上機構)にも意見が届く事態となりました。BPOからは「視聴者に誤解を与えない番組内容を放送するように」という指摘がなされています。

東映の白倉伸一郎プロデューサーは「続きは劇場版で」と言ったつもりはなく、第1話に戻る円環構造として完結しているとの見解を示しました。しかしこの説明は多くのファンには納得されず、「打ち切りのような終わり方」というイメージが定着しています。

この騒動はファンの間で「夏未完」と呼ばれるようになり、ディケイドの最終回は仮面ライダーシリーズ屈指の物議を醸した出来事として記憶されています。

仮面ライダーの打ち切りは本当か?各作品の終了理由

打ち切りと誤解されやすい3作品ですが、いずれも視聴率低迷による打ち切りではありません。それぞれの終了には、テレビ局の編成やスポンサーの意向といった「大人の事情」が深く関わっていました。

仮面ライダーXの終了理由:1975年の腸捻転解消

仮面ライダーXの短期終了の最大の原因は、1975年3月末に実施された「腸捻転解消」と呼ばれるテレビ局のネットチェンジです。当時、関西の放送局では系列のねじれ現象が起きていました。

具体的には、TBS系列であるべき毎日放送(MBS)がNET(現テレビ朝日)系列に、NET系列であるべき朝日放送(ABC)がTBS系列に属するという、本来と逆の関係が続いていました。この異常な状態が「腸捻転」と呼ばれていたのです。

1975年4月1日にこのねじれが解消されることが決定し、放送枠の大規模な再編が必要になりました。仮面ライダーXは9月末で終了させ、10月からは短期シリーズとして仮面ライダーアマゾンを放送し、4月のネットチェンジに新番組を合わせるスケジュールが組まれたのです。

なお、仮面ライダーXの平均視聴率は16.9%でした。関西では平均20%を超える回もあり、視聴率だけを見れば打ち切りに該当する水準ではありませんでした。

仮面ライダーアマゾンの終了理由:最初から全24話の計画だった

仮面ライダーアマゾンの全24話という話数は、放送開始前から決まっていたことが明らかになっています。第1話の放映以前から新聞等で全24話との告知がされていたことが、打ち切りではない決定的な証拠です。

前述の腸捻転解消に伴い、1975年4月から毎日放送がTBS系列に移行することが確定していました。仮面ライダーの放送枠(土曜19時30分)は毎日放送の枠だったため、ネットチェンジとともにこの枠自体がなくなることが分かっていたのです。

つまり、仮面ライダーアマゾンは「打ち切り」ではなく、ネットチェンジまでの期間を埋める「つなぎ番組」として企画された作品でした。1974年10月から1975年3月までの半年間という放送期間は、最初から計算された長さだったのです。

ちなみに、仮面ライダーアマゾンの後番組として同じ枠で始まったのが『秘密戦隊ゴレンジャー』です。スーパー戦隊シリーズの第1作が、仮面ライダーの放送枠を引き継ぐ形で誕生したという経緯があります。

仮面ライダーディケイドの終了理由:商品展開のスケジュール調整

仮面ライダーディケイドが全31話で終了した理由は、仮面ライダーシリーズとスーパー戦隊シリーズの商品展開時期を調整するためでした。

従来、仮面ライダーの新シリーズは1月末〜2月に開始していましたが、同時期にスーパー戦隊シリーズも新作が始まるため、玩具の販売ピークが重なるという問題がありました。スポンサーであるバンダイから、両シリーズの改編時期をずらしたいという要望があったとされています。

そこで、ディケイドを2009年1月に開始して8月末に終了させ、次作『仮面ライダーW』を9月から開始する新スケジュールが組まれました。以降、仮面ライダーシリーズは9月開始が定番となっています。

つまり、ディケイドの全31話は低視聴率による打ち切りではなく、シリーズ全体の放送サイクルを変更するための過渡期的な措置でした。平成仮面ライダー10周年記念という特別な位置づけの作品だったからこそ、この役割を担わされたとも言えます。

仮面ライダーシリーズが打ち切りではない根拠

3作品とも「打ち切り」というイメージが先行していますが、客観的なデータや経緯を見ると、いずれも通常の打ち切りとは性質が異なることが分かります。

視聴率は打ち切り水準ではなかった

打ち切りと言われる3作品の視聴率を比較すると、いずれも同時期の番組と比較して極端に低い数字ではありませんでした。

作品名 放送期間 話数 平均視聴率(関東)
仮面ライダーX 1974年2月〜10月 全35話 16.9%
仮面ライダーアマゾン 1974年10月〜1975年3月 全24話 15.7%
仮面ライダーディケイド 2009年1月〜8月 全31話 8.0%

昭和ライダーの2作品は15〜17%台と安定した数字を残しています。特に仮面ライダーアマゾンは関西で17.7%を記録しており、打ち切りとは程遠い成績でした。

ディケイドの8.0%は昭和作品と比べると低く見えますが、2009年当時のテレビ視聴率全体が低下傾向にあったことを考慮する必要があります。同時期の日曜朝の番組としては標準的な水準でした。

すべて放送局・スポンサーの編成判断による終了

3作品に共通しているのは、作品自体の評価や人気ではなく、放送局やスポンサーの経営判断によって放送期間が決定されたという点です。

仮面ライダーXと仮面ライダーアマゾンは、1975年の腸捻転解消という放送業界の歴史的な大再編に巻き込まれた形でした。制作陣や視聴者の意向とは無関係に、放送枠そのものがなくなることが決まっていたのです。

仮面ライダーディケイドについても、シリーズ全体の商品展開サイクルを変更するという戦略的判断が先にあり、作品の内容や視聴率が終了時期を決めたわけではありません。

いずれの作品も、終了のタイミングは制作委員会や放送局のスケジュールによって事前に決定されていました。視聴率が低かったから途中で打ち切られたという事実は確認できません。

シリーズは50年以上継続し現在も放送中

仮面ライダーシリーズは1971年の第1作から始まり、1989年〜2000年の休止期間を挟みつつも、2000年の『仮面ライダークウガ』以降は毎年新作が放送され続けています。

昭和ライダーの時代にはネットチェンジの影響で短期終了する作品がありましたが、それはシリーズ自体の衰退ではなく、テレビ業界の構造変化に起因するものでした。シリーズが50年以上にわたって続いていること自体が、個々の作品が「打ち切り」で終わったわけではないことの証明と言えるでしょう。

令和に入ってからも新作が継続的に制作されており、仮面ライダーは日本の特撮ヒーロー文化を代表するシリーズとしての地位を維持しています。

また、仮面ライダーアマゾンが終了した後もシリーズは『仮面ライダーストロンガー』として再開し、ディケイドの後は『仮面ライダーW』が大ヒットしました。打ち切りと言われた作品の直後にシリーズが存続・発展している事実は、これらの終了が不人気によるものではなかったことを裏付けています。

仮面ライダーシリーズの見る順番と配信情報

仮面ライダーシリーズは作品数が非常に多く、どこから見ればよいか迷う方も少なくありません。基本的に各作品は独立したストーリーのため、気になる作品から見始めて問題ありません

ただし、仮面ライダーディケイドは歴代ライダーが登場するクロスオーバー作品のため、過去作品を知っている方がより楽しめます。昭和ライダー(初代〜RX)と平成ライダー(クウガ〜キバ)の主要作品を押さえてから視聴するのがおすすめです。

仮面ライダーXや仮面ライダーアマゾンを含む昭和ライダーシリーズは、東映特撮ファンクラブやAmazonプライム・ビデオなどの動画配信サービスで視聴可能です。配信状況は時期によって変わるため、視聴前に各サービスで確認してください。

仮面ライダーディケイドは歴代ライダーの世界を巡るストーリーであるため、各ライダーの元作品を先に視聴しておくと伏線やオマージュをより深く楽しめます。時間がない場合は、クウガ・龍騎・555(ファイズ)・電王あたりの人気作を押さえておくとよいでしょう。


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