「黒魔女さんが通る」の作者が死亡?噂の真相とイラストレーター藤田香の訃報

「黒魔女さんが通る!!」の作者・石崎洋司さんは死亡しておらず、現在も存命です。「作者が亡くなった」という噂が広まった背景には、シリーズのイラストを担当していた藤田香さんが2018年に逝去したことがあります。この記事では、作者死亡説が生まれた理由と、シリーズの現在の状況について詳しく解説します。

作品名 黒魔女さんが通る!!(くろまじょさんがとおる)
作者 石崎洋司(原作)/藤田香(イラスト・2005〜2018年)→ 亜沙美(イラスト・2018年〜)
連載誌 / 放送局 講談社 青い鳥文庫
連載期間 2005年9月〜2023年7月
巻数 全41巻(5年生編21巻+6年生編20巻)
打ち切り判定 🟢 打ち切りではない(完結済み)
作者死亡説 デマ(原作者・石崎洋司は存命。亡くなったのはイラストレーター・藤田香)

「黒魔女さんが通る」の作者が死亡したと言われる理由

「黒魔女さんが通る 作者 死亡」という検索が一定数存在します。しかし原作者の石崎洋司さんは存命であり、死亡したという事実はありません。では、なぜこのような噂が広まったのでしょうか。

理由1:イラストレーター藤田香さんの死去

作者死亡説の最大の原因は、シリーズのイラストを担当していた藤田香さんが2018年7月13日にすい臓がんで亡くなったことです。享年47歳でした。講談社青い鳥文庫の公式アカウントが同日に訃報を発表し、大きな話題となりました。

藤田香さんは2005年のシリーズ第1巻「チョコ、デビューするの巻」から約13年にわたって挿絵を担当し、主人公チョコや黒魔女ギュービッドといったキャラクターのビジュアルを生み出した人物です。読者にとっては作品の「顔」ともいえる存在でした。

藤田さんは「黒魔女さんが通る!!」のほか、ゲーム「幻想水滸伝V」のキャラクターデザインや、ライトノベル「悪魔のミカタ」シリーズの挿絵などでも広く知られるイラストレーターです。1年半にわたる闘病中も仕事を続けており、亡くなる直前まで創作活動に取り組んでいたと伝えられています。

訃報は共同通信をはじめとする各メディアで報道され、SNS上でも大きな反響がありました。「黒魔女さんが通る」と「死亡」というワードが強く結びつき、以降も継続的に検索されるようになったと考えられます。

なお、藤田さんの死因であるすい臓がんは早期発見が難しいがんとして知られています。報道では「すい臓がんのため」と発表されており、これ以上の詳細は公表されていません。

理由2:「作者」と「イラストレーター」の混同

児童書の場合、原作者(文章を書く人)とイラストレーター(絵を描く人)が別々であることが一般的です。しかし読者、特に子どもの頃に読んでいた層にとっては、表紙や挿絵の印象が強く、イラストレーターを「作者」と認識しているケースが少なくありません。

「黒魔女さんが通る!!」は石崎洋司さんが文章を執筆し、藤田香さんがイラストを担当するという分業体制でした。しかしシリーズの人気はキャラクターの魅力に大きく依存しており、藤田さんの描くイラストは作品の象徴でした。

そのため、藤田さんの訃報を聞いた読者が「黒魔女さんの作者が亡くなった」と受け取り、それが「作者 死亡」という検索につながったと推測されます。実際には原作者の石崎洋司さんは健在であり、藤田さんの死去後もシリーズの執筆を続けています。

特に、子どもの頃に「黒魔女さん」を読んでいた世代が成長してから訃報を知り、「あの作品の作者が亡くなったのか」と検索するパターンが多いと考えられます。青い鳥文庫は小学校中学年〜高学年がメインの読者層であり、原作者とイラストレーターの役割分担を明確に意識していない読者が大半です。

理由3:シリーズ途中でのイラスト担当交代

藤田香さんの死去に伴い、シリーズのイラスト担当は亜沙美さんに交代しました。この交代は「6年1組 黒魔女さんが通る!!」の第8巻(2019年刊行)から反映されています。

イラストレーターの交代はシリーズにとって大きな変化であり、表紙の絵柄が変わったことに気づいた読者が「何があったのか」と調べるきっかけになりました。その過程で藤田さんの訃報にたどり着き、「作者が亡くなったからイラストが変わった」という誤った理解が広まった可能性があります。

しかし実際には、亜沙美さんが藤田さんの画風を尊重しつつ新たな魅力を加え、シリーズの世界観は維持されました。イラスト担当の交代後もシリーズは石崎洋司さんの手で継続され、2023年7月に完結を迎えています。

イラストレーターの交代は作品の終了を意味するものではありませんでした。むしろ、藤田さんの遺志を引き継ぎながらシリーズを完結まで届けたことは、作品に携わった全員の熱意の表れといえます。

「黒魔女さんが通る」の作者の現在

「黒魔女さんが通る!!」の原作者・石崎洋司さんの現在の活動状況について解説します。

原作者・石崎洋司は存命で活動中

石崎洋司さんは東京都生まれの児童文学作家で、慶應義塾大学経済学部卒業後、出版社勤務を経て1992年に「はるかぜ戦記」で作家デビューしました。「黒魔女さんが通る!!」完結後も精力的に活動を続けています。

2023年には「『オードリー・タン』の誕生」で第70回産経児童出版文化賞JR賞を受賞しています。このことからも、石崎さんが現在も第一線で活躍していることがわかります。

また、「世界の果ての魔女学校」で野間児童文芸賞と日本児童文芸家協会賞を受賞するなど、児童文学界で高い評価を受けている作家です。30年以上にわたるキャリアの中で、フィクション・ノンフィクションの両分野で数多くの作品を発表してきました。

2024年から2025年にかけても児童文芸関連の座談会や講演に参加しており、作家活動を継続していることが確認されています。「黒魔女さんが通る!!」の完結は、作者の引退や体調不良によるものではなく、18年間続いた物語の自然な幕引きでした。

石崎洋司の他のシリーズ作品

石崎洋司さんは「黒魔女さんが通る!!」以外にも複数のシリーズ作品を手がけています。ポプラ社から刊行された「サイキッカーですけど、なにか?」シリーズは、超能力をテーマにした児童向けエンターテインメント作品です。

同シリーズは2021年から刊行が開始され、ポプラキミノベルレーベルから発売されています。「黒魔女さんが通る!!」で培ったコメディタッチの文体を活かした作品として、ファンからも注目を集めました。

このように、石崎洋司さんは「黒魔女さんが通る!!」の完結後も新たな作品を発表しており、児童文学作家として現役で活動しています。

「黒魔女さんが通る」が打ち切りと言われた理由

「黒魔女さんが通る!!」には打ち切り説も一部で存在します。しかし結論として、本作は打ち切りではなく、18年にわたる長期シリーズとして完結しています。打ち切りと誤解された背景を見ていきましょう。

理由1:イラストレーターの死去による「未完」の印象

前述のとおり、藤田香さんが2018年に亡くなったことでシリーズの先行きを心配する声がありました。漫画やライトノベルでは、作者が亡くなると作品が未完のまま終了するケースが実際にあります。

「黒魔女さんが通る!!」の場合もこのパターンに当てはめられ、「作者(と誤解された藤田さん)が亡くなった=作品も終わった」という連想が広まりました。特に2018年の訃報から時間が経つにつれ、シリーズの動向を追っていなかった元読者の間で「もう終わったのでは」「打ち切りになったのでは」という認識が定着したようです。

実際にはイラスト担当が亜沙美さんに引き継がれ、シリーズは2023年まで5年間にわたって継続されました。作品が途中で中断することなく最終巻まで刊行された事実は、打ち切りではないことの明確な証拠です。

イラストレーターの交代という大きな出来事を経てもなお、物語を完結まで届けたことは、出版社と原作者の強い意志を示しています。

理由2:5年生編から6年生編へのタイトル変更

2015年12月に「黒魔女さんが通る!! PART20」が刊行された際、5年生編が終了しました。この時点で「シリーズが終わった」と受け取った読者がいたようです。

しかし2016年からは主人公チョコの進級に合わせて「6年1組 黒魔女さんが通る!!」とタイトルを改め、新シリーズとして再スタートしています。書店でも別の棚に置かれるケースがあり、タイトル変更を「打ち切り→別作品」と誤解した読者も少なくなかったようです。

電子書籍ストアでも5年生編と6年生編が別シリーズとして扱われている場合があり、検索しても片方しか表示されないことがあります。この点も「途中で終わった」という誤解を助長した可能性があります。

実際にはシリーズは一貫した物語として継続しており、5年生編と6年生編を合わせて全41巻という大作に成長しました。タイトルの変更は打ち切りではなく、物語の進行に合わせた自然なリニューアルでした。

「黒魔女さんが通る」が打ち切りではない根拠

「黒魔女さんが通る!!」が打ち切りではないことは、複数の客観的な事実から明らかです。

18年にわたる長期シリーズの完結

本シリーズは2005年9月の第1巻刊行から2023年7月の最終巻まで、18年間にわたって続いた長期シリーズです。打ち切り作品が18年も続くことは考えられません。

最終巻「黒魔女さんと最後の戦い」では、主人公チョコが魔界に乗り込むという大きなクライマックスが描かれ、物語は最終話まで予定どおり掲載されました。急に打ち切られたような駆け足の展開ではなく、物語の結末が描き切られた上での完結です。

完結時にはTwitter(現X)でトレンド入りするほどの反響があり、多くのファンが18年間の感謝を述べていました。

累計発行部数400万部超の実績

「黒魔女さんが通る!!」シリーズは累計発行部数400万部を超えるヒット作です。児童書のジャンルでこの数字は非常に大きく、青い鳥文庫を代表する看板シリーズでした。

打ち切りは通常、売上不振が原因で行われるものですが、本作はそのような状況とは無縁です。長年にわたって読者から支持され続け、新刊が出るたびに話題になるシリーズでした。

講談社の青い鳥文庫公式サイトでも特設ページが設けられるなど、出版社側からも看板作品として扱われていたことがわかります。

アニメ化・メディアミックスの実現

本作は2012年4月から2014年2月にかけて、NHK Eテレ「大!天才てれびくん」内でTVアニメが放送されました。シンエイ動画が制作を担当し、全60話が放送されています。

アニメは当初1年間の予定でしたが、好評を受けて2年目の放送が決定しました。放送延長は作品の人気の高さを示すものであり、打ち切りとは正反対の状況です。

NHKの子ども向け番組枠で2年間放送されたという実績は、作品が幅広い層から支持されていた証拠といえるでしょう。

石崎洋司の他の作品

「黒魔女さんが通る!!」の原作者・石崎洋司さんは、同シリーズ以外にも多くの児童文学作品を手がけています。主な作品を紹介します。

代表作の一つである「世界の果ての魔女学校」シリーズは、講談社から刊行されたファンタジー作品で、野間児童文芸賞および日本児童文芸家協会賞を受賞しました。「黒魔女さんが通る!!」とは異なるトーンの作品ですが、魔女というモチーフを通じて石崎さんの世界観が発揮されています。

また「サイキッカーですけど、なにか?」シリーズ(ポプラ社・ポプラキミノベル)では、超能力バトルをコミカルに描いた新境地を開拓しました。2021年から刊行が始まり、「黒魔女さん」で培ったテンポのよい文体が活かされています。

ノンフィクション分野では「『オードリー・タン』の誕生」を執筆し、2023年に産経児童出版文化賞JR賞を受賞しています。フィクションに限らず幅広いジャンルで執筆活動を行っていることが、石崎さんの作家としての層の厚さを示しています。

「黒魔女さんが通る」を読むなら電子書籍がお得

「黒魔女さんが通る!!」シリーズは5年生編21巻と6年生編20巻の全41巻で構成されています。紙の書籍では品切れになっている巻もありますが、電子書籍であれば全巻をまとめて読むことができます。

1冊あたりの価格は700円前後(電子版)で、全巻購入すると約28,000円〜30,000円程度になります。電子書籍ストアのセールやクーポンを利用すれば、さらにお得に読むことが可能です。

子どもの頃に読んでいた方が改めて読み直すのにも、電子書籍は手軽な選択肢です。藤田香さんが手がけた5年生編のイラストと、亜沙美さんが引き継いだ6年生編のイラストの違いを見比べるのも、シリーズならではの楽しみ方でしょう。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA



日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)