ラブレア(ラ・ブレア)はシーズン3をもって打ち切りが確定しており、全6話に短縮されたファイナルシーズンで幕を閉じました。打ち切りの主な理由は、シーズンを追うごとに進んだ視聴率の低下と、オーストラリアでの大規模ロケに伴う制作費の高騰です。この記事では、ラブレアが打ち切りに至った3つの理由とファンの反応、制作陣の現在について詳しく解説します。
| 作品名 | ラ・ブレア(原題:La Brea) |
|---|---|
| 制作 | デヴィッド・アッペルバウム(企画・脚本・製作総指揮) |
| 放送局 | NBC(アメリカ) / Hulu(日本独占配信) |
| 放送期間 | 2021年9月〜2024年2月(シーズン1〜3) |
| 話数 | 全30話(S1:10話/S2:14話/S3:6話) |
| 打ち切り判定 | 🔴 打ち切り確定 |
ラブレアがシーズン3で打ち切りになった理由
NBCはラブレアの打ち切り理由を公式には明言していません。しかし、Deadline・TVLine・Colliderなど複数の海外メディアの報道を総合すると、大きく3つの要因が浮かび上がります。
理由1:シーズンを重ねるごとに進んだ視聴率の低下
ラブレアは2021年秋の放送開始時、NBCの新作ドラマとしては好調なスタートを切りました。シーズン1の初回放送では約637万人の視聴者を集め、18〜49歳の視聴者層ではその年の秋に放送を開始したアメリカのドラマの中で最も高い数字を記録しています。
しかし、シーズン1の最終話では視聴者数が約494万人にまで減少しました。続くシーズン2では下落がさらに加速し、初回の約386万人から最終話ではわずか約177万人と、シーズン1初回と比較して3分の1以下にまで落ち込んでいます。
シーズン3では一時的に約242万人まで持ち直したものの、シーズン1の勢いを取り戻すには至りませんでした。アメリカの地上波ドラマは広告収入で制作費を賄うビジネスモデルのため、視聴者数の減少は番組の存続に直結します。
視聴率低下の背景には、ストリーミングサービスの台頭もあります。2021年以降、Netflix・Disney+・Peacock(NBCの配信サービス)などが次々とオリジナル作品を投入し、地上波ドラマの視聴者がストリーミングに流出する傾向が強まっていました。ラブレアも例外ではなく、リアルタイム視聴者の減少に歯止めがかからなかったのです。
NBCにとって、この視聴率の推移は制作費を回収できるラインを大きく下回っていたとみられています。視聴者数の減少こそが、打ち切りを決定づけた最大の要因だったといえるでしょう。
理由2:オーストラリアでの大規模ロケによる制作費の高騰
ラブレアはオーストラリア・ビクトリア州メルボルン近郊で全シーズンの撮影が行われていました。紀元前1万年の世界を舞台にしたSFドラマという性質上、広大な自然の中での大規模ロケに加え、大量のVFX(視覚効果)が必要であり、制作費は膨大な額に膨らんでいます。
海外メディアのDeadlineによれば、ラブレアはビクトリア州で撮影されたテレビ番組として、スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮のHBOドラマ『ザ・パシフィック』(2009年)以来、最も高額な作品だったと報じられています。先史時代の動物のCGや、陥没穴が出現するロサンゼルスの崩壊シーンなど、毎話のように大がかりなVFXが求められたことが制作費を押し上げました。
オーストラリアでの撮影が選ばれた背景には、現地政府による税制優遇措置と、紀元前の世界を再現するのに適した広大な自然環境がありました。しかし、2022年以降の世界的なインフレや為替変動の影響で、現地での制作コストは当初の想定を上回っていたとみられます。
視聴率が下がり続ける一方で制作費は高止まりするという悪循環に陥り、NBCにとって番組を継続するメリットが薄れていきました。シーズン3が通常の10〜14話ではなく全6話に短縮されたのも、制作費を最小限に抑えながら物語を完結させるためのコスト削減措置だったのです。
理由3:全米脚本家・俳優ストライキの影響
2023年のハリウッドでは、全米脚本家組合(WGA)が5月に、全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)が7月にストライキを開始しました。両組合のストライキが同時に発生するのは約60年ぶりの事態で、ドラマや映画の制作が長期にわたって停止しています。
NBCはストライキの長期化に備えた緊急対策として、2023年1月の段階でラブレアのシーズン3を大幅に短縮する方針を固めていたと報じられています。この時点ではまだストライキは始まっていませんでしたが、WGAとの交渉が難航していることは業界内で周知の事実であり、各局が「ストライキ対策」として番組編成の見直しを進めていました。
出演者との契約も異例の見直しが行われました。通常、アメリカのテレビドラマでは出演者にシーズンあたり最低10話分の出演が契約で保証されます。しかしラブレアでは、シーズン3を6話に縮小する代わりに、シーズン終了後は他の作品に自由に出演できるよう契約を解除するという条件が出演者に提示されました。
この短縮報道が2023年1月にDeadlineで報じられた時点で、ファンの間では事実上の打ち切り宣告だと受け止められています。同年11月にNBCが正式にシーズン3をファイナルシーズンとすることを発表し、打ち切りが確定しました。
ストライキそのものがラブレア打ち切りの直接的な原因とは言い切れません。しかし、すでに視聴率低下と制作費高騰で継続が厳しくなっていたところに、ストライキという業界全体の混乱が重なったことで、NBCが最終的に打ち切りを決断する後押しになったのは間違いないでしょう。
ラブレアの打ち切りに対するファンの反応
シーズン3で幕を閉じたラブレアに対して、ファンからはさまざまな声が上がっています。短縮されたファイナルシーズンへの不満と、最終回そのものへの評価は大きく分かれました。
シーズン3の短縮に対する不満
シーズン2が全14話で物語のスケールを大きく広げた直後に、わずか6話で全ての伏線を回収し結末まで描かなければならなかったことに対して、多くのファンが不満を感じています。「駆け足気味の展開が悲しかった」「適当に繋ぎ合わせたような構成だった」という声は少なくありません。
シーズン1が10話、シーズン2が14話と話数が増えていく中で、登場人物やタイムラインも複雑化していました。その状態から突然6話に短縮されたため落差が大きく、「消化不良だった」という感想が目立っています。
とくに、シーズン2の終盤で提示された新たな謎や、紀元前1万年の世界の核心に迫る展開が、シーズン3では十分に掘り下げられないまま駆け足で処理されたことが批判の対象となりました。キャラクターの掘り下げも浅くなり、シーズン2まで描かれてきた人物の成長が急に加速したように感じたという声もあります。
最終回の評価
2024年2月13日にNBCで放送されたシリーズ最終話については、評価が二分されています。日本の映画レビューサイトFilmarksでのシーズン3の平均スコアは★3.3(5点満点)でした。
肯定的な意見としては、「打ち切り作品にしてはきれいにまとまっていた」「ハッピーエンドで終わったのは救いだった」という声があります。6話という短い尺の中でも、主要キャラクターの物語に一定の決着をつけた点は評価されました。
一方で、「最終シーズンは出来レースのような展開で感動する場面がほとんどなかった」「もっと話数があれば深みのある結末になったはず」という否定的な意見も根強く残っています。制作陣もインタビューで「もっと時間があればやりたいことがあった」と認めており、打ち切りによる短縮がなければ評価は変わっていた可能性が高いでしょう。
いずれにしても、打ち切りが決まった中で投げっぱなしにせず、6話で物語を完結させる努力がなされた点は、同様に打ち切りとなった他の海外ドラマと比較すると恵まれたケースだったともいえます。
ラブレアの制作陣の現在
ラブレア終了後、制作の中心人物であるショーランナーや主要キャストの動向が気になるファンも多いかもしれません。それぞれの現在をまとめます。
ショーランナー デヴィッド・アッペルバウムの動向
ラブレアの企画・脚本・製作総指揮を務めたデヴィッド・アッペルバウムは、シリーズ最終回の放送に合わせたNBC InsiderやScreen Rantのインタビューで、ラブレアの世界観を引き継いだ新たな物語の構想があることを語っています。
アッペルバウムは「既存のキャラクターの一部を引き継ぎつつ、新しいキャラクターを加えて紀元前1万年の世界で新たな冒険を描くことができる」と述べ、HBOの『ホワイト・ロータス』のように舞台設定を活かしながら別の家族の物語を展開するアンソロジー形式への関心を示していました。
ただし、このスピンオフ構想が正式な企画として動いているという発表は確認されていません。アッペルバウムの次回作についても公式なアナウンスは行われていない状況です。ラブレアの世界観が再び映像化されるかどうかは、今後の動向を待つ必要があります。
主要キャストのその後
シーズン3の短縮に伴い、出演者の多くはラブレア終了前から他の作品に出演できるよう契約が解除されました。契約の縛りから早期に解放されたことは、キャストにとってはキャリアの選択肢が広がるという側面もあったといえます。
主演のナタリー・ゼア(イヴ・ハリス役)はシーズン2以降も出演を続け、ラブレアの中心人物として最後までシリーズを支えました。エオイン・マッケン(ゲイヴィン・ハリス役)やジャック・マーティン(ジョシュ・ハリス役)ら主要キャスト陣も、それぞれ次の出演作に向けた活動を続けています。
ラブレアのシーズン1〜3の構成と見る順番
ラブレアは全3シーズン・全30話で完結しているドラマです。物語は連続しているため、シーズン1の第1話から順番に視聴するのが前提となっています。
シーズン1(全10話)ではロサンゼルスに突如出現した巨大な陥没穴と、その先に広がる紀元前1万年の世界が舞台となります。引き離された家族が再会を目指す物語がメインです。シーズン2(全14話)では物語のスケールが拡大し、タイムトラベルの謎の核心に迫る展開が描かれました。
シーズン3(全6話)はファイナルシーズンとして、広げた伏線の回収と物語の完結が図られています。前述のとおり6話への短縮の影響で駆け足な部分はあるものの、物語としての結末は用意されています。途中から見ても設定が理解しにくい作品のため、必ずシーズン1から順番に視聴することをおすすめします。
なお、アメリカでの放送順はシーズン1が2021年9月〜11月、シーズン2が2022年9月〜2023年1月(前半)と2023年6月〜7月(後半)、シーズン3が2024年1月〜2月です。日本のHuluではアメリカ放送の数か月後に各シーズンが配信開始されました。
ラブレアはどこで見られる?配信先まとめ
日本国内でラブレアを視聴するには、Huluへの加入が必要です。シーズン1〜3の全30話がHuluで独占配信されています。
日本での配信開始時期は、シーズン1が2022年4月29日、シーズン2が2023年7月29日、シーズン3が2024年4月26日です。アメリカでのNBC放送から数か月遅れで日本配信が始まるスケジュールでした。
Hulu以外の主要な動画配信サービス(Netflix・Amazon Prime Video・Disney+等)では取り扱いがないため、視聴先の選択肢はHuluに限られます。アメリカではNBCの公式配信サービスPeacockでも視聴可能ですが、日本からはアクセスできません。
打ち切りとはいえ全3シーズンで物語が完結しているため、まとめて一気に視聴できる点はメリットといえるでしょう。全30話というボリュームは、海外SFドラマとしては手頃な分量です。

