『リーガル・ハート ~いのちの再建弁護士~』は打ち切りではなく、当初から全7話の予定で制作・放送された作品です。全7話という話数がドラマBiz枠の他作品より少なかったことから、視聴率不振による打ち切りではないかという憶測が広まりました。この記事では、リーガルハートが打ち切りと言われた理由と、全7話になった本当の経緯を解説します。
| 作品名 | リーガル・ハート ~いのちの再建弁護士~ |
|---|---|
| 原作 | 村松謙一『いのちの再建弁護士 会社と家族を生き返らせる』(KADOKAWA) |
| 主演 | 反町隆史 |
| 連載誌 / 放送局 | テレビ東京(ドラマBiz枠・毎週月曜22:00〜22:54) |
| 放送期間 | 2019年7月22日〜9月2日 |
| 話数 | 全7話 |
| 打ち切り判定 | 🟢 打ち切りではない(完結済み) |
リーガルハートが打ち切りと言われた理由
2019年にテレビ東京のドラマBiz枠で放送された『リーガル・ハート』は、反町隆史主演の弁護士ドラマとして注目を集めました。しかし全7話という短さから、放送終了後に「打ち切りだったのでは?」という声がネット上で広まりました。
打ち切り説が出た背景には、主に3つの理由があります。
理由1:ドラマBiz枠の他作品より話数が少なかった
リーガルハートが打ち切りと疑われた最大の理由は、全7話という話数です。テレビ東京のドラマBiz枠は2018年4月に新設された経済ドラマ専門の放送枠で、それまでの作品は8〜9話が標準でした。
実際に過去のドラマBiz作品を比較すると、第1弾の『ヘッドハンター』が全8話、第2弾の『ラストチャンス 再生請負人』が全8話、第3弾の『ハラスメントゲーム』が全9話、第4弾の『よつば銀行 原島浩美がモノ申す!』が全8話、第5弾の『スパイラル~町工場の奇跡~』が全8話で放送されています。
つまりリーガルハートは、ドラマBiz枠で初めて全7話という最少話数になった作品でした。この「1話分少ない」という事実が、視聴者の間で「途中で打ち切られたのでは」という疑念を生んだのです。
ドラマの話数が予定より短くなるケースは、実際にテレビ業界では視聴率低迷による打ち切りとして起こることがあるため、全7話という数字だけを見て打ち切りを連想した視聴者が多かったのでしょう。
理由2:視聴率が伸び悩んだ
リーガルハートの視聴率は、初回こそ5.4%と好発進を記録しましたが、第2話以降は3%台に落ち込みました。第2話では3.0%まで下がり、以降も3%台前半で推移する結果となっています。
ドラマBiz枠は深夜帯(月曜22時台)のテレビ東京ドラマであり、もともと高い視聴率が見込める枠ではありません。しかし、初回の5.4%からの急落は目立つものでした。ドラマBiz第1弾の『ヘッドハンター』が初回4.4%、第2弾の『ラストチャンス』が初回6.1%だったことと比較すると、初回こそ平均的な数字でしたが、2話目以降の落ち込みが目についた形です。
ただし最終回(第7話)の視聴率は4.3%まで回復しており、全話平均は約3.6%でした。テレ東の月曜深夜枠としては極端に低い数字ではなく、視聴率だけを理由に急遽打ち切りが決まるような水準ではありませんでした。
理由3:最終回の展開が「続きがある」ような終わり方だった
リーガルハートの最終回では、主人公の弁護士・村越誠一(反町隆史)が巨大な敵に立ち向かう「本当の戦い」が始まるという展開で物語が締めくくられました。この終わり方が、一部の視聴者には「まだ続くはずだった話を途中で切った」ように映ったのです。
実際にSNSでは「これで終わり?」「続きが見たい」「もっとやってほしかった」という反応が多く見られました。最終回で新たな展開の予感を残す演出は、視聴者に物足りなさを感じさせ、「本来はもっと話数があったのに打ち切られたのではないか」という憶測を強める結果となりました。
ただしこの終わり方は、続編への含みを残す演出として意図的に設計された可能性もあります。全7話の中で主要なエピソードは完結しており、投げっぱなしで終わったわけではありません。
リーガルハートが打ち切りではない根拠
打ち切り説が根強いリーガルハートですが、実際には打ち切りではなく、当初から全7話として企画・制作された作品であると考えられます。その根拠を見ていきましょう。
反町隆史の「相棒」出演スケジュールが理由
リーガルハートが全7話になった最大の理由は、主演の反町隆史がテレビ朝日系『相棒season18』への出演を控えていたためです。『相棒』は毎年10月スタートの長期シリーズであり、その撮影準備のスケジュールとの兼ね合いから、リーガルハートは当初から7話構成で進められたと考えられています。
反町隆史は2019年10月から放送の『相棒season18』で冠城亘役としてレギュラー出演しています。リーガルハートの放送が9月2日に終了した後、すぐに相棒の撮影に入る必要があったことを考えると、8話や9話まで放送を延ばす余裕がなかったのは自然な流れです。
つまり視聴率の問題で途中から話数が削られたのではなく、主演俳優のスケジュールという制作上の制約から、最初から全7話で組まれていたと見るのが妥当です。
テレ東ドラマBiz枠としては標準的な視聴率
先述の通り、リーガルハートの全話平均視聴率は約3.6%でした。この数字は一般的な連続ドラマとしては低く見えますが、テレビ東京の深夜ドラマ枠という条件を考えれば、決して異常な数字ではありません。
テレビ東京は在京キー局の中でも視聴率規模が小さく、ドラマBiz枠は月曜22時台という遅い時間帯です。同枠の他作品も平均3〜4%台で推移しているケースが多く、リーガルハートの数字は枠の標準的な範囲内に収まっています。
もし視聴率が原因で打ち切りになるのであれば、同程度の視聴率だった他のドラマBiz作品も同様に打ち切りになっているはずですが、他作品は全8〜9話を完走しています。このことからも、リーガルハートの全7話は視聴率不振による打ち切りではないことがわかります。
ドラマBiz枠初のノンフィクション原作作品
リーガルハートはドラマBiz枠で初めてノンフィクションを原作とした作品でした。原作は実在の弁護士・村松謙一氏の著書『いのちの再建弁護士 会社と家族を生き返らせる』(KADOKAWA)で、倒産危機の企業を民事再生で救う再建弁護士の実話に基づいています。
テレビ東京がこの枠の新たな挑戦としてノンフィクション原作を採用したことからも、制作サイドがこの企画に期待を込めていたことがうかがえます。打ち切り前提で制作を始める作品とは考えにくいでしょう。
リーガルハートの原作者・村松謙一の現在
リーガルハートの原作者である村松謙一氏は、1954年生まれの弁護士です。「再建弁護士」を標榜し、倒産寸前の企業を民事再生法で救う活動を40年近く続けてきました。
村松謙一氏の経歴と活動
村松謙一氏は1990年に村松謙一法律事務所を開設し、2000年に光麗法律事務所に改名しています。一部上場企業から個人商店まで、再建に導いた企業は200社以上にのぼるとされています。
NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』にも出演した経験があり、企業再生の分野では広く知られた存在です。「0.01%でも希望があるなら、あきらめない」というモットーは、ドラマ版の主人公・村越誠一のキャラクターにも反映されています。
弁護士ドットコムの登録情報によれば、村松氏は現在も東京都千代田区の光麗法律事務所に所属しており、現役の弁護士として活動を続けているとみられます。
リーガルハートの原作小説について
ドラマ版のリーガルハートは、村松謙一氏の著書をベースにしたフィクションドラマです。原作となった『いのちの再建弁護士 会社と家族を生き返らせる』はKADOKAWAの角川文庫から刊行されています。
原作は村松氏自身の弁護士としての経験を綴ったノンフィクションであり、ドラマではそのエッセンスをもとにオリジナルのストーリーが展開されました。企業再建という専門的なテーマをドラマ化した点は、ビジネスパーソン向けの経済ドラマ枠「ドラマBiz」の趣旨にも合致しています。
ドラマの放送をきっかけに原作に興味を持った方は、原作書籍を読むことで実際の企業再建の現場をより深く知ることができるでしょう。

