ロストジャッジメントは打ち切り?シリーズ終了説の真相と続編の可能性

『LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶』(ロストジャッジメント)は打ち切りではなく、ゲーム本編・DLCともに予定通りリリースされた完結済みの作品です。しかし、旧ジャニーズ事務所とのPC版配信を巡る対立報道や、シリーズ生みの親である名越稔洋氏のセガ退社が重なり、「シリーズ打ち切り」という噂が広まりました。この記事では、打ち切りと言われる3つの理由を検証し、ジャッジアイズシリーズの現状と龍が如くスタジオの最新動向を解説します。

作品名 LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶
開発 龍が如くスタジオ(セガ)
プラットフォーム PS4 / PS5 / Xbox One / Xbox Series X|S / Steam
発売日 2021年9月24日(Steam版:2022年9月14日)
シリーズ ジャッジアイズシリーズ第2作(全2作)
打ち切り判定 🟡 打ち切り疑惑あり

ロストジャッジメントが打ち切りと言われている理由

『ロストジャッジメント』が打ち切りだと言われる背景には、ゲーム本編の内容ではなく、シリーズ存続に関わる複数の外的要因があります。それぞれの経緯を詳しく見ていきましょう。

理由1:旧ジャニーズ事務所がPC版配信にNGを出したと報道された

打ち切り説が最初に広まったのは、2021年6月の海外メディア報道がきっかけでした。主人公・八神隆之を演じる木村拓哉氏の所属事務所(旧ジャニーズ事務所)が、Steam(PC)版でのゲーム配信にNGを出したとされ、これがシリーズ継続を困難にしていると伝えられました。

PC版に反対した理由として挙げられたのは、肖像権の問題です。PC環境ではMOD(ユーザーによるゲームデータの改造)が容易であり、木村拓哉氏のキャラクターモデルが改変・拡散されるリスクがありました。タレントのイメージ管理を重視する芸能事務所にとって、これは看過できない問題だったのです。

龍が如くスタジオの親会社であるセガは、当時PC版を含むマルチプラットフォーム展開を推進していました。『龍が如く』シリーズはPC版がすでに大きな売上を記録しており、PC版を出せないことはビジネス上の大きな制約となります。セガ側が全プラットフォームでの展開を求め、事務所側がPC版に反対するという構図が、シリーズ続行を難しくしたと報じられました。

ただし、この報道はあくまで関係者への取材に基づくもので、セガや旧ジャニーズ事務所が公式に認めた事実ではありません。両者の間で具体的にどのような交渉が行われたかは、公式には明かされていません。

理由2:シリーズ生みの親・名越稔洋氏がセガを退社した

2021年10月、ジャッジアイズシリーズの生みの親であり、龍が如くスタジオの代表を務めていた名越稔洋氏がセガを退社しました。名越氏は『龍が如く』シリーズの総合監督として知られ、ジャッジアイズシリーズでも企画の中核を担っていた人物です。

シリーズの顔とも言えるクリエイターの離脱は、「もうジャッジアイズの新作は作られないのでは」という懸念を一気に広げました。名越氏の退社は『ロストジャッジメント』発売のわずか2週間後というタイミングであり、一部のファンからは「最後の作品を出し切ってから辞めた」という見方もされています。

名越氏の退社後、龍が如くスタジオの代表には横山昌義氏が就任しました。横山氏は『龍が如く』シリーズのシナリオライターとしてシリーズに深く関わってきた人物ですが、ジャッジアイズシリーズの方向性を名越氏と同様に引き継げるかは未知数でした。

名越氏は退社後、2022年1月に名越スタジオを設立しています。2025年12月のThe Game Awards 2025では、名越スタジオの新作『GANG OF DRAGON』が発表されました。セガとは別の道を歩んでいることが明確になり、名越氏主導でジャッジアイズシリーズが復活する可能性はほぼなくなったと言えます。

理由3:龍が如くスタジオが「新作は動いていない」と公言した

打ち切り説を決定的にしたのは、龍が如くスタジオの代表である横山昌義氏自身の発言です。2023年末の公式配信で、横山氏は「ジャッジシリーズの新作は今のところ動いていない」と明言しました。

この発言は、ファンの間で「事実上のシリーズ終了宣言」として受け止められました。開発スタジオの代表が公の場で「動いていない」と述べたことは、単なる噂ではなく公式に近い情報として重みがあります。「今のところ」という留保はあるものの、積極的に開発を進めている状況ではないことは明らかです。

2026年3月現在、横山氏の発言から2年以上が経過していますが、ジャッジアイズシリーズ第3作に関する公式発表は一切ありません。龍が如くスタジオは『龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii』(2025年2月発売)や『STRANGER THAN HEAVEN』(発売時期未定)など他のプロジェクトに注力しており、ジャッジアイズシリーズの優先度は低い状態が続いています。

ロストジャッジメントは本当に打ち切りなのか?

「打ち切り」という表現が適切かどうかは、何を指して打ち切りと捉えるかによって異なります。ゲーム単体としてのロストジャッジメントと、シリーズ全体の状況を分けて検証する必要があります。

ゲーム本編は予定通り完結している

まず明確にしておきたいのは、『ロストジャッジメント』というゲーム自体は打ち切られていないということです。メインストーリーは最後まで描かれ、2022年3月28日にはDLC「海藤正義の事件簿」も配信されました。ゲームとしての内容が途中で切られた事実はありません。

メインストーリーの評価も概ね好評で、「シナリオが秀逸で終始目が離せない」という声が多く見られます。いじめ問題という重いテーマを扱った物語は賛否が分かれたものの、ストーリーが未完のまま終わったわけではありません。

海外レビューでもMetacritic平均80前後のスコアを獲得しており、クオリティ面での問題が原因でシリーズが終了したとは考えにくい状況です。

Steam版は最終的に配信された

シリーズ打ち切りの最大の原因とされたPC版配信問題は、実は解決しています。2022年9月14日、『JUDGE EYES:死神の遺言』と『LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶』の両作品がSteamで配信開始されました。

当初報道されていた「旧ジャニーズ事務所がPC版に反対」という障壁は、何らかの形でクリアされたことになります。Steam配信後、両作品はSteamの売上ランキングで上位に入るなど好調な滑り出しを見せました。

PC版問題が解決したにもかかわらず新作が発表されていない点は、打ち切りの原因がPC版問題だけではなかった可能性を示唆しています。名越氏の退社やスタジオの開発リソースの問題など、複数の要因が絡み合っていると考えるのが自然でしょう。

売上は好調だった

ロストジャッジメントの売上不振がシリーズ終了の原因だったという見方もありますが、これは事実と異なります。日本国内の初週売上はPS4版とPS5版の合計で約14.5万本を記録し、ファミ通の週間ランキングで1位を獲得しました。

欧米市場では前作『JUDGE EYES:死神の遺言』と比較して初動売上が76%増加したとの報告もあり、商業的には成功と言える結果を残しています。売上が原因でシリーズが打ち切られたとする根拠は乏しいです。

むしろ売上が好調であったからこそ、ファンの間では「なぜ続編が出ないのか」という疑問が強まり、打ち切り説がより注目を集める結果となりました。

ジャッジアイズシリーズの前作で起きた問題

ジャッジアイズシリーズには、ロストジャッジメント以前にも大きなトラブルがありました。第1作『JUDGE EYES:死神の遺言』で発生した出演者の逮捕問題は、シリーズの存続に影響を与えた可能性があります。

ピエール瀧氏の逮捕と販売自粛

2019年3月13日、第1作『JUDGE EYES:死神の遺言』に極道・羽村京平役で出演していたピエール瀧氏が麻薬取締法違反の容疑で逮捕されました。セガはこれを受けて同作の販売を即日自粛しています。

販売自粛期間中、市場では新品の価格が高騰し、14,800円で販売するショップも現れるほどの事態となりました。最終的に2019年7月18日、羽村京平のキャラクターモデルと声優を差し替えた新価格版が発売され、問題は収束しています。

この一件は、実在の俳優・タレントをゲームに起用することのリスクを浮き彫りにしました。木村拓哉氏の起用をめぐるPC版問題と合わせて、「タレントゲーム」ゆえの困難がシリーズの行く末を左右したとも言えるでしょう。

龍が如くスタジオの現在

ジャッジアイズシリーズの続編が出ない背景を理解するには、開発元である龍が如くスタジオの現在の状況を把握する必要があります。

横山昌義体制での新作ラインナップ

名越氏の退社後、龍が如くスタジオは横山昌義氏の指揮のもと精力的に新作を発表しています。2025年2月には『龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii』を発売し、2026年2月には『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』の発売を予定しています。

さらに完全新作として『STRANGER THAN HEAVEN』(1943年が舞台のアクション)や、『New VIRTUA FIGHTERプロジェクト』(仮題)の開発も進行中です。スタジオの開発リソースは龍が如くシリーズと新規IPに集中しており、ジャッジアイズシリーズに割くリソースがないのが実情と見られます。

名越稔洋氏の現在の活動

セガを離れた名越稔洋氏は、2022年1月に自身の会社「名越スタジオ」を設立しました。NetEase Gamesの傘下で新作ゲームの開発を進めています。

2025年12月のThe Game Awards 2025では、新作『GANG OF DRAGON』を発表しました。舞台は新宿・歌舞伎町で、韓国の俳優マ・ドンソク氏が出演することが明かされています。龍が如くの精神を受け継ぐような作品として注目を集めていますが、ジャッジアイズシリーズとは無関係の完全新作です。

名越氏がセガのIPであるジャッジアイズシリーズに関わることは、権利関係上まず考えられません。シリーズの生みの親が別の道を歩んでいる以上、仮に新作が作られるとしても、全く異なるクリエイティブビジョンのもとで制作されることになるでしょう。


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