Netflixドラマ『マルコ・ポーロ』は、シーズン2をもって打ち切りが確定しています。2016年12月12日にNetflixが公式にキャンセルを発表しました。
打ち切りの最大の原因は、1シーズン約9,000万ドルという莫大な制作費に対して視聴者数が伸びず、2シーズンで約2億ドル(約200億円)の損失を出したことです。
この記事では、マルコ・ポーロが打ち切りになった具体的な理由、批評家やファンの反応、そして制作者ジョン・フスコの現在の活動について解説します。
| 作品名 | マルコ・ポーロ(Marco Polo) |
|---|---|
| 企画・脚本 | ジョン・フスコ |
| 配信局 | Netflix |
| 配信期間 | 2014年12月〜2016年7月(全2シーズン+特別編) |
| 話数 | 全20話+特別編「百の目」 |
| 打ち切り判定 | 🔴 打ち切り確定 |
マルコ・ポーロ(Netflix)が打ち切りになった理由
『マルコ・ポーロ』は、Netflixが『ゲーム・オブ・スローンズ』に対抗すべく制作した大型歴史ドラマでした。しかし結果的に、Netflixオリジナルドラマとして初めてシーズン3に到達できなかった作品となりました。打ち切りに至った理由を具体的に見ていきます。
理由1:1シーズン約9,000万ドルという破格の制作費
『マルコ・ポーロ』の制作費は、1シーズンあたり約9,000万ドル(1話あたり約900万ドル=約10億円)に達しました。13世紀のモンゴル帝国を舞台にしたスケールの大きな作品であり、精巧なセット、衣装、国際的なロケーション撮影に莫大なコストがかかっています。
この制作費は、当時のテレビドラマとしては『ゲーム・オブ・スローンズ』に次ぐ世界最高水準でした。Netflix側も「次のゲーム・オブ・スローンズ」を狙っていたとされ、ドラマ1本に対する投資額としては異例の規模です。
しかし、この巨額の投資に見合うだけの視聴者を獲得することができませんでした。2シーズン合計で約2億ドル(約200億円)の損失を出したとされており、ビジネスとして継続不可能な状態に陥りました。
理由2:視聴者数の伸び悩み
Netflixは具体的な視聴者数を公表していませんが、業界メディアの報道によると、『マルコ・ポーロ』の視聴者数は投資額を正当化できるレベルには達しませんでした。Netflixの期待は「ゲーム・オブ・スローンズ級の視聴者層の獲得」でしたが、その水準には遠く及ばなかったとされています。
歴史ドラマというジャンル自体がニッチであることに加え、主人公マルコ・ポーロ役のロレンツォ・リチェルミは当時ほぼ無名の俳優でした。HBOの『ゲーム・オブ・スローンズ』がファンタジー要素で幅広い層を取り込んだのに対し、本作は史実ベースの政治劇が中心で、カジュアルな視聴者層への訴求力が弱かったと考えられます。
2014年はNetflixのオリジナルコンテンツ戦略がまだ初期段階であり、視聴者の獲得ノウハウも十分ではありませんでした。配信開始後に「期待ほど話題にならない」という状況が続き、シーズン2でも巻き返しには至っていません。
理由3:批評家からの厳しい評価
『マルコ・ポーロ』は批評面でも苦戦しました。Rotten Tomatoesではシーズン1の批評家スコアが低く、「映像は豪華だが中身が伴わない」という評価が大勢を占めました。米メディアからは「opulent(豪華)だがlifeless(生気がない)」と評されています。
競合の『ゲーム・オブ・スローンズ』がエミー賞の常連であったのに対し、本作は主要な賞レースで目立った成果を挙げられませんでした。批評面での評価が低いと、口コミによる新規視聴者の獲得が難しくなり、視聴者数の停滞に拍車をかけます。
映像美と制作規模では他の追随を許さなかったものの、脚本とキャラクター描写で批評家を納得させられなかったことが、打ち切りの一因となりました。シーズン2では改善が見られたという声もありましたが、すでにシーズン1での印象が定着しており、挽回には至りませんでした。
マルコ・ポーロ(Netflix)の打ち切りに対するファンの反応
打ち切り発表後、ファンの間では大きな落胆の声が上がりました。制作者ジョン・フスコは当初5シーズン分の構想を持っていたことが知られており、シーズン2の結末には多くの伏線が未回収のまま残されています。
SNSでの評価
打ち切り決定後、SNS上では「もったいない」「シーズン3を待っていたのに」という失望の声が多く見られました。特に映像美やアクションシーンを高く評価するファンからは、「Netflixは早まった判断をした」という意見が根強くあります。
一方で、「ストーリーが分かりにくかった」「キャラクターに感情移入しづらかった」という声も一定数あり、ファンの間でも作品の評価は分かれていました。批評家の評価とは裏腹に、映像のクオリティやベネディクト・ウォン演じるクビライ・ハーンの演技には称賛が集まっています。
打ち切りから数年が経った現在でも、Netflixの配信ラインナップには残っており、「今さらハマった」という新規視聴者の声が散見されます。打ち切りドラマの中でも根強い人気を持つ作品の一つです。
シーズン2の評価と未完の物語
シーズン2はシーズン1と比べて批評面での改善が見られ、ストーリーのテンポや人物描写が向上したと評価されました。しかし視聴者数の回復には繋がらず、結果的にシーズン2が最終シーズンとなりました。
ジョン・フスコはシーズン2終了後、物語を締めくくるための映画の企画をNetflixに持ちかけましたが、却下されています。5シーズンかけて描く予定だった壮大な物語が、わずか2シーズンで幕を閉じることになりました。
シーズン2のラストには複数の未解決の伏線が残されており、ファンにとっては消化不良のまま終わった形です。このことが、打ち切りに対する不満の大きな要因となっています。
マルコ・ポーロの制作者ジョン・フスコの現在
『マルコ・ポーロ』の企画・脚本を手がけたジョン・フスコは、打ち切り後も精力的に活動を続けています。
ジョン・フスコの最新プロジェクト
ジョン・フスコは2025年、AMCでNASCARを題材にしたドラマシリーズ『Thunder Road』の企画を進めています。NASCARと公式にパートナーシップを結んだ初の長編ドラマシリーズとして注目されており、レーシング一家ウィットロック家の多世代にわたるサーガを描く作品です。
また、現代西部劇の映画脚本『The Rescue』がスカイダンスに購入されたことも報じられています。主演にはブランドン・スクレナー(『イエローストーン:1923』)が起用され、ポッツィー・ポンチローリが監督を務める予定です。
フスコは『マルコ・ポーロ』以前にも『ヤング・ガン』(1988年)や『ハイウェイマン』(2019年、Netflix映画)などの脚本を手がけたベテランの脚本家です。『マルコ・ポーロ』の打ち切りはキャリアにとって大きな痛手でしたが、その後も映画・ドラマの両方で活躍を続けています。
マルコ・ポーロはどこで見られる?配信状況
『マルコ・ポーロ』は打ち切り後もNetflixで配信が継続されています。シーズン1(全10話)、シーズン2(全10話)、そして特別編「百の目」(One Hundred Eyes)がすべて視聴可能です。
打ち切り作品ではあるものの、1話ごとの映像クオリティは現在の基準で見ても高水準であり、歴史ドラマや武術アクションが好きな方には見応えのある作品です。
Netflix以外のプラットフォームでは配信されておらず、視聴にはNetflixへの加入が必要です。Netflixのオリジナル作品として制作されたため、他の配信サービスへの移管は行われていません。

