ドラマ『マイファミリー』の最終回は、犯人の動機の弱さや展開の駆け足感から「ひどい」という声が多く上がりました。途中まで巧みに張られた伏線と緊張感のある展開が高く評価されていただけに、最終回でのまとめ方に落差を感じた視聴者が少なくなかったようです。この記事では、最終回が批判された具体的な理由と、打ち切りだったのかどうかの真相を解説します。
| 作品名 | マイファミリー |
|---|---|
| 脚本 | 黒岩勉 |
| 放送局 | TBSテレビ(日曜劇場) |
| 放送期間 | 2022年4月10日〜6月12日 |
| 話数 | 全10話 |
| 打ち切り判定 | 🟢 打ち切りではない(完結済み) |
マイファミリーの最終回がひどいと言われる理由
『マイファミリー』は2022年4月期の日曜劇場として放送され、誘拐事件を軸にしたサスペンスドラマとして毎週大きな反響を呼びました。しかし最終回(第10話)の放送後、SNSやレビューサイトでは「ひどい」「がっかりした」という感想が相次ぎました。
具体的にどのような点が批判されたのか、主な理由を3つに分けて見ていきます。
理由1:犯人の動機が弱すぎるという批判
最終回で最も批判を集めたのが、犯人の動機があまりにも短絡的だったという点です。全10話を通じて複雑な伏線が張り巡らされ、視聴者は毎週さまざまな考察を繰り広げていました。誰が犯人なのか、その背景にはどんな壮大な計画があるのか――SNSでは毎週放送後に考察合戦が繰り広げられていたほどです。
ところが最終回で明かされた動機は、多くの視聴者が期待していたものとは大きくかけ離れていました。「あれだけ大規模な事件を起こしておいて、動機がそれなのか」という落胆の声がSNS上で数多く見られました。事件の規模や巧妙さに見合わない私的な動機だったことが、視聴者を失望させた最大の原因です。
物語の途中までは緻密な心理戦や人間ドラマが描かれていただけに、犯行の根本にある動機の軽さとのギャップが、視聴者の不満を増幅させた形です。Filmarksのレビューでも「途中までは今期No.1だったのに最終回で台無しになった」という趣旨の感想が複数投稿されています。
さらに、犯人が単独でこれほど大規模かつ巧妙な計画を実行できるのかという現実性の問題も指摘されています。複数の誘拐を計画し実行に移すには、動機以前に物理的な無理があるのではないかという疑問です。
動機の弱さは「犯人の人物像に深みがない」という批判にもつながりました。9話まで丁寧に描かれてきた登場人物たちの人間模様と比較して、犯人の内面描写が不足していると感じた視聴者が多かったようです。
理由2:子どもの行動設定が非現実的という指摘
もう一つ大きな批判を集めたのが、事件の発端に関わる子どもの行動が現実離れしているという点です。最終回の種明かしで、事件のきっかけとなった子どもの判断や行動が明かされましたが、「小学校低学年の子がそんな発想をするだろうか」という疑問が多数寄せられました。
具体的には、幼い子どもが大人の事情を察知し、それを解決するために自ら誘拐を依頼するという設定です。子どもの知恵や行動力を超えた判断が求められる展開であり、「いくらドラマとはいえ飛躍しすぎている」という指摘が相次ぎました。
ドラマの序盤から中盤にかけて、大人同士の駆け引きや心理戦がリアリティをもって描かれていたからこそ、最終回で明かされた子どもの行動との落差が際立ちました。視聴者は「大人のドラマとして見ていたのに、最後に子どもの非現実的な行動で決着がつくのは納得できない」と感じたようです。
この設定については「脚本の都合を感じた」「物語を成立させるために子どもを都合よく使った印象がある」という批判もあり、物語全体の整合性を損なうポイントとして挙げる視聴者が多くいました。
それまで積み上げてきたリアリティラインとの矛盾が、最終回の評価を下げる大きな要因になっています。サスペンスドラマとしての緊張感が、この設定によって一気に薄れてしまったという声は少なくありません。
理由3:最終回で一気に種明かしする駆け足展開
『マイファミリー』は全10話にわたって謎を積み重ねる構成を取っていましたが、その謎のほぼすべてを最終回1話で説明しきろうとしたため、駆け足感が否めない仕上がりになりました。
最終回では約1時間の中で、事件の真相・犯人の正体・動機・過去の出来事が次々と語られました。「説明」に多くの時間が割かれた結果、視聴者が感情移入する余裕がなく、淡々と事実が並べられるだけの印象を受けたという声があります。
特に、犯人の逮捕までの流れではなく、逮捕後に刑事が経緯を解説するという構成が「臨場感に欠ける」と指摘されました。犯人自身の口から動機や心情が語られる場面が少なかったことで、ドラマとしてのカタルシスが薄れてしまったと感じた視聴者も多かったようです。
9話までのテンポの良さと比べて、最終回だけ情報量が過多になった点は「もう1〜2話かけて丁寧に描いてほしかった」という意見につながっています。全10話という話数の中で物語を畳む必要があったとはいえ、謎の積み重ねに対して回収が1話では足りなかったという指摘です。
結末自体の好みは分かれるところですが、詰め込みすぎた構成が「ひどい」という評価の一因になったことは間違いないでしょう。後味の悪さを感じた視聴者も多く、「救いのない結末だった」「もう少し希望が持てる終わり方にしてほしかった」という声もSNSで見られました。
マイファミリーは打ち切りだったのか?
最終回の駆け足感から「打ち切りだったのでは?」と疑う声もありましたが、結論から言えば『マイファミリー』は打ち切りではありません。全10話で予定通り放送を終えており、むしろ高い評価を受けた作品です。
全10話を予定通り放送して完結
『マイファミリー』は2022年4月10日に第1話が放送され、6月12日の第10話で完結しました。TBS日曜劇場の1クールドラマとして、当初の予定通りのスケジュールで全話が放送されています。
途中で話数が削減された事実はなく、打ち切りを示す情報は一切ありません。最終回の展開が駆け足に感じられたのは、構成上の問題であって、放送が短縮されたわけではないということです。
日曜劇場枠は全10話前後で完結する作品が多く、『マイファミリー』もその標準的なフォーマットに沿って制作・放送されました。二宮和也と多部未華子の15年ぶりの共演が話題となり、放送前から高い期待が寄せられていた作品でもあります。
放送終了後にはBlu-ray&DVD BOXが2022年12月7日に発売されており、打ち切り作品では通常考えにくいパッケージ展開も行われています。
視聴率は全話2桁で右肩上がりだった
打ち切りどころか、『マイファミリー』の視聴率は非常に好調でした。初回の世帯視聴率は12.6%で、その後も全10話すべてで2桁視聴率をキープしています。1話も2桁を割ることなく完走したドラマは、同クールでも数えるほどしかありません。
特に注目すべきは後半の伸びです。第7話で13.2%と番組最高を更新し、同時間帯の全番組でもトップの数字を記録しました。第9話では14.2%とさらに上昇し、ORICON NEWSでも「世界トレンド1位の大反響」と報じられています。
そして最終回は16.4%と前回から2.2ポイントも大幅に上昇し、番組最高視聴率で有終の美を飾りました。最終回に向けて視聴率が右肩上がりになるのは、視聴者の関心が高まり続けていた証拠です。
2022年4月期のドラマとしてはトップクラスの数字であり、放送中にX(旧Twitter)で世界トレンド1位を獲得する回もありました。視聴率の面から見ても、打ち切りの兆候は全くなかったと言えます。
ドラマアカデミー賞で複数部門を受賞
『マイファミリー』は第112回ザテレビジョンドラマアカデミー賞において、最優秀作品賞を受賞しました。作品全体の完成度が業界内でも高く評価されたことの証です。
さらに、主演の二宮和也が主演男優賞、濱田岳が助演男優賞、脚本の黒岩勉が脚本賞、そして演出賞も受賞するなど、主要部門を総なめにしています。これだけの受賞実績がある作品が「打ち切り」ということはまず考えられません。
Filmarksでのレビュー数も17,000件を超えており、放送終了から数年が経過しても視聴者の関心を集め続けている作品です。賛否が分かれる最終回も含めて、それだけ多くの人が熱量を持って見ていたドラマだったと言えます。
最終回への批判はあるものの、作品全体としては脚本・演技・演出のいずれも高水準だったという評価が定着しています。「最終回はひどかったが、ドラマ全体としては間違いなく良作」という感想を持つ視聴者が多いのが実情です。
マイファミリーの脚本家・黒岩勉の現在
『マイファミリー』の脚本を手がけた黒岩勉は、本作で第112回ザテレビジョンドラマアカデミー賞の脚本賞を受賞し、一躍注目を集めました。最終回への批判はあったものの、9話までの脚本構成力は高く評価されており、現在も精力的に新作を手がけています。
黒岩勉の代表作と評価
黒岩勉は『マイファミリー』以前から、ミステリーやサスペンスを得意とする脚本家として知られていました。TBSドラマを中心に活動しており、緻密な伏線設計と意外性のある展開に定評があります。
『マイファミリー』では、誘拐事件を軸にした家族ドラマという難しいテーマを扱い、毎話の引きの強さが高く評価されました。最終回への賛否はあるものの、9話までの脚本の完成度を称える声は非常に多いです。
映画脚本にも活動の幅を広げており、2022年公開の『ONE PIECE FILM RED』の脚本を担当しました。同作は興行収入197億円を記録する大ヒットとなり、黒岩勉の名前がドラマファン以外にも広く知られるきっかけになっています。
『マイファミリー』の脚本賞受賞後は「最も注目すべき脚本家」として各メディアで取り上げられる機会も増えました。サスペンスに「家族」や「人間の弱さ」を掛け合わせる作風が、黒岩勉の持ち味とされています。
黒岩勉の最新作品
黒岩勉は『マイファミリー』以降も、TBSドラマを中心に複数の話題作を手がけています。2023年には福山雅治主演の『ラストマン-全盲の捜査官-』を執筆し、2024年には藤原竜也主演の『全領域異常解決室』の脚本を担当しました。
2025年には『ラストマン-全盲の捜査官- FAKE/TRUTH』がTBSで放送され、映画版『ラストマン -FIRST LOVE-』も公開されています。ラストマンシリーズは黒岩勉の代表作のひとつとして定着しつつあります。
さらに2026年にはTBSドラマ『リブート』が放送予定で、映画『劇場版 全領域異常解決室』の公開も控えています。『マイファミリー』以降、毎年のように新作を送り出しており、現在もドラマ・映画の両方で第一線の活躍を続けている脚本家です。
『マイファミリー』の最終回に対する批判は視聴者の期待値の高さの裏返しでもあります。黒岩勉の最新作を追うことで、『マイファミリー』で感じた不満点が解消されているかどうか確かめてみるのも一興でしょう。
マイファミリーはどこで見られる?配信サービスまとめ
『マイファミリー』は放送終了後も複数の動画配信サービスで視聴が可能です。最終回が話題になったことで、改めて1話から見直したいという視聴者も多いのではないでしょうか。
2026年3月時点では、Disney+(ディズニープラス)で全10話が見放題配信されています。公式X(旧Twitter)アカウントでもDisney+での配信が案内されており、TBSドラマの配信先としては最も安定しているサービスのひとつです。
そのほか、U-NEXTやHuluなど複数のサービスでも配信されています。U-NEXTでは31日間の無料トライアル期間を利用して視聴できる場合もあるため、まだ利用したことがない方は検討してみるとよいでしょう。
全10話で1クール完結のドラマなので、一気見にも向いています。特に最終回については賛否が分かれていますが、9話までの伏線の張り方やサスペンス演出は高く評価されているため、自分の目で確かめてみる価値はある作品です。配信状況は変更される可能性があるため、視聴前に各サービスで最新情報を確認することをおすすめします。

