『パイレーツ・オブ・カリビアン6』は正式に打ち切り(制作中止)が発表されたわけではなく、リブート版として企画が進行中です。ただし、第5作『最後の海賊』の公開から8年以上が経過しており、ジョニー・デップの降板問題や脚本の難航が「打ち切りでは?」という疑惑を生んでいます。この記事では、パイレーツオブカリビアン6が打ち切りと言われる理由と、制作の最新情報を詳しく解説します。
| 作品名 | パイレーツ・オブ・カリビアン(Pirates of the Caribbean) |
|---|---|
| 製作 | ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ / ジェリー・ブラッカイマー・フィルムズ |
| 配給 | ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ |
| 公開期間 | 2003年〜2017年(全5作) |
| シリーズ累計興行収入 | 全世界約45億ドル以上 |
| 打ち切り判定 | 🟡 打ち切り疑惑あり(正式な制作中止ではないが長期停滞中) |
パイレーツオブカリビアン6が打ち切りと言われている理由
2017年の第5作公開以降、新作の公開予定が一向に発表されないことから、「パイレーツオブカリビアン6は打ち切りになったのでは?」という声がネット上で広がっています。
その背景には、主演俳優の問題・興行成績の低下・脚本の迷走という3つの大きな要因があります。
理由1:ジョニー・デップのスキャンダルとディズニーとの確執
打ち切り説が広まった最大の原因は、シリーズの顔であるジョニー・デップとディズニーの関係悪化です。2016年に元妻アンバー・ハードがDV(家庭内暴力)を主張して離婚を申請し、世界的なスキャンダルに発展しました。
この騒動を受け、ディズニーはジョニー・デップをシリーズから降板させる方針を取りました。デップ本人も2022年の名誉毀損裁判の中で「ディズニーから切られた」と証言しており、シリーズの主演俳優が事実上排除されたことが、打ち切り説の最大の火種になっています。
2022年6月にバージニア州の裁判所で行われた名誉毀損裁判ではデップ側が勝訴し、ハードのDV主張の大部分は虚偽と認定されました。しかし、裁判が決着した後もディズニーはデップの復帰について公式な発表をしておらず、この曖昧な状態が「もうシリーズ自体が終わったのでは」という印象を強めています。
ジャック・スパロウというキャラクターはデップが自ら作り上げたとも言われており、プロデューサーのブラッカイマーも「ジャック・スパロウは脚本に書かれていたキャラクターではなく、ジョニーが創造したキャラクターだ」と認めています。「デップなしのパイレーツはあり得ない」というファンの声も多く、主演不在の状態が打ち切り説を後押ししています。
理由2:前作『最後の海賊』の興行・評価の低下
第5作『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』(2017年)は、全世界で約7.95億ドルの興行収入を記録しました。日本でも動員350万人を突破し、興行収入は約67億円に達しています。
しかし、この数字はシリーズの中では低調な部類です。第2作『デッドマンズ・チェスト』(2006年)が約10.66億ドル、第4作『生命の泉』(2011年)が約10.46億ドルだったのに対し、約3億ドル近い差がありました。シリーズのピークだった第2作から見ると、興行収入は約25%減少しています。
批評面でも厳しい評価を受けました。海外の映画批評サイトでは「マンネリ化」「ストーリーが散漫」「過去作の焼き直し」といった指摘が相次ぎ、シリーズの中で最も評価が低い作品とみなされています。日本のファンの間でも「話が複雑すぎてついていけない」「ジャック・スパロウの魅力が薄れた」という声が見られました。興行的にも批評的にも下降トレンドが明確だったことが、ディズニーの続編制作への慎重姿勢につながったとみられています。
シリーズ全体の累計興行収入は約45億ドルを超えるメガフランチャイズですが、直近作が振るわなかったことで「このまま終わるのでは」という打ち切り観測が広がりました。製作費も第5作で約2.3億ドルと高騰しており、興行収入に見合わないコスト構造も続編制作のハードルを上げています。
理由3:脚本の難航と企画の迷走
パイレーツオブカリビアン6の企画は2018年頃から動き出していたとされますが、脚本の方向性が二転三転し、長期間にわたって停滞しました。これが「ディズニーは本気で続編を作る気があるのか?」という疑念につながっています。
当初は『チェルノブイリ』で知られるクレイグ・マジンとシリーズ初期の脚本家テッド・エリオットが脚本を担当していると報じられました。しかしその後、マーゴット・ロビー主演の女性版パイレーツという別企画が浮上し、2つのプロジェクトが並行して進むという混乱した状況が生まれました。ファンの間では「結局どっちを作るのか」「両方とも頓挫するのでは」と不信感が高まりました。
マーゴット・ロビー版は脚本家のクリスティーナ・ホドソンが執筆を担当していましたが、2022年頃に「棚上げ」と報じられました。ロビー本人も「私が知る限りでは動いていない」と発言しています。その後、リブート版の企画が再始動するなど方向性が定まらない状態が続き、こうした迷走ぶりが外部からは「もう作る気がないのでは」と映っています。
2024年にはリブート版の脚本がテッド・エリオットとテリー・ロッシオによって執筆されていると報道され、ようやく一つの方向性にまとまりつつあります。しかし撮影開始の具体的な日程は発表されておらず、企画が浮上しては消えるサイクルが繰り返されてきた経緯から、「今度こそ本当に作られるのか」と懐疑的な見方は根強いです。
パイレーツオブカリビアン6は本当に打ち切りなのか?
打ち切り説が根強い一方で、プロデューサーや関係者の発言からは、シリーズが完全に終了したわけではないことがうかがえます。現時点の情報を整理すると「打ち切り」とも「制作決定」とも言い切れない状況です。
打ち切り説を支持する根拠
打ち切り説を裏付ける最大の事実は、2017年の第5作から8年以上経過しても新作が公開されていないという点です。同じディズニーのフランチャイズであるマーベル・シネマティック・ユニバースが年に複数本の新作を公開しているのと比べると、パイレーツの停滞は際立っています。
また、ディズニーはマーベル、スター・ウォーズ、ピクサーなど他のフランチャイズに経営資源を集中させている傾向があり、パイレーツの優先度が相対的に下がっているとの見方もあります。ディズニーの年次のラインナップ発表でも、パイレーツ新作が具体的なスケジュールとして登場したことはありません。
加えて、2023年にはハリウッドで俳優組合(SAG-AFTRA)と脚本家組合(WGA)のダブルストライキが発生し、業界全体の制作スケジュールが大きく混乱しました。パイレーツの企画もこの影響を受けたとみられ、さらなる遅延要因となっています。
シリーズの象徴であるジョニー・デップの復帰が確定していない点も大きな懸念材料です。デップ抜きでシリーズを続ける場合、ファンの支持を得られるかどうかは未知数であり、「デップなしで作っても採算が合わないのでは」という声もあります。
打ち切りではないと考えられる根拠
一方で、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーは複数のインタビューで新作について積極的に言及しています。ブラッカイマーは「新たなアプローチでリブート版を制作する」と述べ、「おなじみのキャストが何人か復帰する」とも語っています。制作サイドがここまで具体的に言及している以上、完全な打ち切りとは考えにくい状況です。
2024年3月には映画.comなど大手メディアが「リブート版での船出が決定」と報じました。脚本はシリーズ初期作を手がけたテッド・エリオットと、『ゴジラxコング 新たなる帝国』のテリー・ロッシオが担当しており、実績のある脚本家2名が起用されていることからも、本格的な制作体制が整いつつあるとみられています。
2025年8月にはジョニー・デップがリブート版に復帰する可能性があるとの報道も出ました。ブラッカイマー自身が「もし私に決定権があるなら彼に出演してほしい」と発言しており、完全にデップとの関係が切れたわけではないことがうかがえます。
2026年2月時点では、マーゴット・ロビーが新作に関与しているとの報道もあり、一度は棚上げされたロビー版の要素がリブート版に統合される可能性も出てきました。正式な制作中止のアナウンスは一切なく、「長期の遅延」であって「打ち切り」ではないというのが現時点での実態です。
そもそもパイレーツ・オブ・カリビアンはディズニーランドのアトラクションを原作とするIPであり、テーマパーク事業との相乗効果も大きいフランチャイズです。世界中のディズニーパークに同名アトラクションが存在する以上、ディズニーがこのIPを完全に放棄するとは考えにくく、映画シリーズの再始動は経営的にも合理的な判断といえます。
パイレーツオブカリビアン6の最新情報(2026年3月時点)
2026年3月時点で判明している最新の制作状況をまとめます。
脚本・制作の進捗
リブート版の脚本は、テッド・エリオット(第1作〜第4作の脚本家)とテリー・ロッシオ(『ゴジラxコング 新たなる帝国』の脚本家)が担当しています。2024年時点で脚本が完成したとの報道がありました。
ただし撮影の開始時期は公式に発表されておらず、公開時期も未定です。仮に2026年中に撮影が始まった場合、大型VFXを多用するシリーズの性質上、ポストプロダクションに1年以上を要するため、公開は早くても2028年頃になるとみられています。第5作から実に10年以上のブランクが空くことになり、ファンにとっては長い待ち時間が続きます。
ディズニーはリブート版として新しいキャストを中心に据える方針とされていますが、ブラッカイマーが「何人かは復帰する」と発言しているため、旧キャストのカメオ出演やゲスト出演の可能性も残されています。
ジョニー・デップの復帰の可能性
ファンが最も注目しているのが、ジョニー・デップのジャック・スパロウ役での復帰です。2022年の裁判で勝訴して以降、デップの社会的な評価は回復傾向にあり、2023年にはカンヌ国際映画祭のオープニング作品『ジャンヌ・デュ・バリー』で主演を務めるなど、映画界への本格復帰を果たしています。
プロデューサーのブラッカイマーはデップへの敬意を繰り返し表明しており、復帰に前向きな姿勢を見せています。ただし最終決定権はディズニー側にあるため、現時点でデップの出演は確定していません。
リブート版という位置づけ上、従来のジャック・スパロウ中心の物語から離れ、新しい主人公を軸にした冒険が描かれる可能性も十分にあります。デップが出演するとしても、主演ではなくゲスト的な立ち位置になることも考えられます。
パイレーツオブカリビアン シリーズの見る順番
新作を待つ間にシリーズを振り返りたい方のために、全5作の見る順番を整理します。基本的には公開順に見るのが最もわかりやすい構成です。
| 順番 | タイトル | 公開年 |
|---|---|---|
| 1 | 呪われた海賊たち | 2003年 |
| 2 | デッドマンズ・チェスト | 2006年 |
| 3 | ワールド・エンド | 2007年 |
| 4 | 生命の泉 | 2011年 |
| 5 | 最後の海賊 | 2017年 |
第1作〜第3作はウィル・ターナー(オーランド・ブルーム)とエリザベス・スワン(キーラ・ナイトレイ)の物語が軸になっています。呪われた金貨、深海の怪物デイヴィ・ジョーンズ、海賊評議会といった要素が3作にわたって展開され、第3作『ワールド・エンド』で一つの完結を迎えます。
第4作『生命の泉』(2011年)からは監督もゴア・ヴァービンスキーからロブ・マーシャルに交代し、新キャラクターが中心となりました。ジャック・スパロウの冒険が独立したエピソードとして描かれています。第5作『最後の海賊』(2017年)では再びウィル・ターナーの物語と交差し、その息子ヘンリー・ターナーが新たな主人公として登場しました。
どの作品から見ても楽しめる設計ですが、キャラクターの関係性や伏線を十分に味わうなら、第1作から順番に見るのがおすすめです。シリーズ全5作は主要な動画配信サービスでレンタル・購入が可能です。

