プラチナエンドの最終回が「ひどい」と言われる最大の理由は、神が自殺したことで天使も人間もすべて消滅する「全滅エンド」を迎えたことにある。
ハッピーエンドを期待していた読者にとってこの結末は衝撃的で、「唐突すぎる」「救いがない」としてSNS上でも賛否が分かれた。
この記事では、最終回が批判された具体的な理由と、プラチナエンドが打ち切りだったのかどうかを詳しく解説する。
| 作品名 | プラチナエンド |
|---|---|
| 作者 | 大場つぐみ(原作)、小畑健(作画) |
| 連載誌 / 放送局 | ジャンプスクエア(集英社) / TBS系 |
| 連載期間 | 2015年12月号〜2021年2月号(アニメ:2021年10月〜2022年3月) |
| 巻数 | 全14巻 |
| 打ち切り判定 | 🟢 打ち切りではない(完結済み) |
プラチナエンドの最終回がひどいと言われる理由
プラチナエンドは『DEATH NOTE』『バクマン。』の大場つぐみ・小畑健コンビによる3作目の作品である。2015年12月号からジャンプスクエアで連載が始まり、2021年2月号で完結した。
「天使から力を授かった神候補が、次の神の座を争う」というサバイバルバトルを軸にした物語だが、最終回に対してはネット上で厳しい評価が相次いだ。
理由1:全滅エンドの衝撃と唐突さ
最終回が「ひどい」と言われる最大の理由は、その結末の衝撃的な内容にある。物語の終盤、神候補の一人である中海修滋が神に選ばれるが、神となった中海は世界中の人々の苦しみを知り、その重さに耐えきれず自ら命を絶つ。神が消滅したことで天使も人間も、すべての存在がこの世から消えてしまった。
この「全滅エンド」は、それまでの物語の流れから読者が予想しにくい展開だった。主人公の架橋明日(かけはしミライ)は、序盤から「生きる意味」を模索し続けていたキャラクターである。そのミライが最終的に何かを掴む展開を期待していた読者にとって、全員消滅という結末はあまりにも救いがなかった。
さらに、神の消滅から全人類の消滅までの過程が短い尺で描かれたことも批判の対象となった。「なぜ神が消えると人間も消えるのか」という設定上のロジックが、最終回で突然提示された印象を持った読者が多い。物語全体を通して伏線が張られていたとする見方もあるが、唐突に感じた読者からは「打ち切りのように終わった」という声が広まった。
SNS上では「バッドエンドにするにしてもせめて説得力がほしかった」「最終回だけ別の作品のような展開」といった感想が目立つ。全滅エンドそのものの是非より、そこに至るまでの積み重ねが不足していたと感じた読者が多かったようである。
理由2:後半のストーリー展開が盛り上がりに欠けた
プラチナエンドの物語は大きく前半と後半に分かれる。前半はメトロポリマンこと生流奏(うりゅうかなで)との頭脳戦・バトルが中心で、天使の「翼」と「矢」を駆使した駆け引きがテンポよく描かれていた。前半の展開には「面白い」という評価が多かった。
しかし後半に入ると、物語は「神とは何か」「人間の幸福とは何か」という哲学的なテーマに軸足を移す。神候補同士の直接的な対決が減り、議論や問答が中心の展開が続いた。この方向転換について「テンポが悪くなった」「読んでいて退屈」と感じた読者は少なくない。
特に米田我工(よねだがく)というキャラクターの登場以降、物語は「神の存在を証明できるか」「神はいなくても世界は成り立つか」という思考実験のような展開が増えた。バトル漫画としての緊張感を期待していた読者にとって、この変化は大きな落差だった。
後半の失速感が最終回への不満を増幅させた面もある。「前半のテンションのまま終わっていれば」という声は今も根強く、最終回単体ではなく後半全体の構成に対する不満が「最終回がひどい」という評価に集約されている部分がある。
理由3:『DEATH NOTE』との比較による厳しい目線
プラチナエンドが厳しく評価される背景には、同じ原作者・作画コンビによる『DEATH NOTE』の存在がある。『DEATH NOTE』は全世界で累計3,000万部以上を記録した大ヒット作であり、読者は「あの2人の新作」として高い期待を持って連載を追いかけていた。
しかし物語の構造に類似点が指摘されるようになると、評価のハードルはさらに上がった。「超自然的な力を持った存在(死神と天使)」「知略を駆使したサバイバル」「善悪の価値観を揺さぶるテーマ」など、設定レベルでの共通点が多い。ネット上では「天使版デスノート」「二番煎じ」という声も見られた。
『DEATH NOTE』の最終回も賛否が分かれたが、物語全体としての完成度は広く認められている。それと比較されるプラチナエンドの最終回は「デスノートの作者にしてはこの程度か」という失望感を伴いやすい。大場つぐみ・小畑健というビッグネームであることが、かえって評価の厳しさにつながった側面がある。
もっとも、プラチナエンドは『DEATH NOTE』の「悪」や「死」に対して「善」や「幸福」をテーマにしており、作品としての方向性は異なる。単純な比較はフェアではないが、読者の期待値が高すぎたことは否定できないだろう。
理由4:アニメ版でも低評価が広まった
漫画の最終回に対する不満は、2021年10月から2022年3月にかけて放送されたTVアニメでも再燃した。アニメは全24話で原作の最後まで忠実に映像化したが、結末を映像で改めて見たことで「やはりこの終わり方はひどい」と感じた視聴者が増えた。
アニメ評価サイトでも評価は振るわず、Filmarksでの平均スコアは3.5点前後(5点満点)にとどまっている。「作画は綺麗だが話が面白くない」「後半が退屈」といったレビューが目立つ。海外の視聴者からも同様の指摘があり、漫画と合わせて「最終回がひどい」という評価が定着した。
アニメ化をきっかけにプラチナエンドを初めて知った視聴者も多く、漫画連載時には一部のファンの間にとどまっていた不満が、アニメ放送を機に広く可視化されたという側面もある。特に第2クール(2022年1月〜3月)の後半は、物語の哲学的な展開がアニメのテンポとかみ合わず、「退屈」という感想が増加した。
プラチナエンドは打ち切りだったのか?
結末の衝撃から「打ち切りではないか」と疑う声もあるが、プラチナエンドは打ち切りではない。以下にその根拠を示す。
ジャンプスクエアで5年以上連載が続いた
プラチナエンドはジャンプスクエア2015年12月号から2021年2月号まで、約5年2ヶ月にわたって連載された。月刊誌であるジャンプスクエアにおいて5年以上の連載期間は長期連載の部類に入る。
打ち切り作品であれば、月刊連載でも1〜2年程度で終了するのが一般的である。5年以上にわたって掲載が続いたこと自体が、編集部から打ち切りを宣告された作品ではないことを示している。
単行本も全14巻と、物語を描ききるのに十分なボリュームが確保されている。打ち切り作品に見られるような極端な巻数の少なさ(3〜5巻程度)には該当しない。
世界累計450万部を突破している
プラチナエンドの世界累計発行部数は450万部(2020年12月時点)を突破している。ジャンプスクエア連載作品としてはトップクラスの売上であり、商業的に打ち切りが必要な状況ではなかった。
単行本1巻の初動売上は35万部以上を記録しており、連載開始当初から注目度の高い作品だった。大場つぐみ・小畑健という実績のあるコンビの新作ということもあり、出版社としても主力作品として扱っていたことがうかがえる。
売上データから見る限り、商業的な理由で連載を終了させられた形跡はない。最終回の展開が唐突に感じられたとしても、それは打ち切りによるものではなく、作者が意図した結末だったと考えるのが妥当である。
TVアニメ化も実現している
2021年10月からはTBS系でTVアニメが全24話(2クール)で放送された。原作の最終回まで忠実にアニメ化されており、打ち切り作品がフルアニメ化されることは通常ありえない。
アニメの製作が発表されたのは2020年12月であり、原作がまだ連載中の段階からアニメ化が決定していた。出版社・制作委員会ともに、作品を最後まで届ける意思があったことは明らかである。
アニメの評価こそ芳しくなかったものの、2クール分の放送枠を確保して原作を最後まで映像化した事実は、プラチナエンドが打ち切りではないことの有力な根拠となっている。
プラチナエンドの作者の現在
プラチナエンドは原作・大場つぐみ、作画・小畑健のコンビによる作品である。『DEATH NOTE』『バクマン。』に続く3作目のタッグ作品だった。
小畑健の連載作品
作画を担当した小畑健は、プラチナエンド完結後の2021年11月からジャンプスクエアで『ショーハショーテン!』の連載を開始した。原作は小説家の浅倉秋成が担当しており、大場つぐみ以外の原作者とのコンビは初となった。
『ショーハショーテン!』は高校生がお笑いの頂点を目指す青春漫画で、単行本は全11巻で2025年に完結した。プラチナエンドとは全く異なるジャンルの作品であり、小畑健の画力が新たな分野で発揮されている。
2026年3月時点では小畑健の次回連載についての公式発表は確認されていないが、完結からまだ日が浅く、次の動向が注目されている。
大場つぐみの活動状況
原作を担当した大場つぐみは、プラチナエンド以降の新連載は2026年3月時点で発表されていない。大場つぐみは正体が公表されていない覆面作家として知られており、表立った活動がなくても水面下で執筆を進めている可能性はある。
過去の実績を振り返ると、『DEATH NOTE』完結(2006年)から『バクマン。』連載開始(2008年)まで約2年、『バクマン。』完結(2012年)から『プラチナエンド』連載開始(2015年)まで約3年の空白期間があった。新作の構想に時間をかけるタイプの作家と言えるだろう。
大場つぐみ・小畑健のコンビによる4作目が実現するかどうかも、ファンの間では関心を集めている話題である。
プラチナエンドを読むなら電子書籍がお得
プラチナエンドは全14巻で完結しており、まとめ読みしやすいボリュームの作品である。最終回の賛否はあるものの、前半のメトロポリマン戦を中心としたバトル展開は読み応えがあると評価するファンも多い。
全14巻を一気に読むことで、最終回の結末もまた違った印象を受けるかもしれない。連載時にはリアルタイムの待ち時間があった分、唐突に感じられた展開も、通して読むことで作品全体のテーマが見えやすくなるという声もある。

